あらすじ
心臓移植をして健康を手に入れた恵介だが、自分の心臓が訴えるわけのわからない欲求に焦っていた。「ある人物」を手に入れたいという強烈な願望。そして転校してきた七星を見た瞬間、なぜかそれが「彼」だとわかり――!? 禁断の愛を紡ぐ双子と彼らの絆に突き動かされ、不思議な出会いを果たす恵介の激動トライアングル・ラブ・ストーリー。コミックス描き下ろし25ページ収録!
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かつて病気で心臓移植を受けた恵介。健康は手に入れたものの、心臓が訴える、「誰か」を激しく求める激情に悩まされています。そんな時に出会った転校生の七星。出会った瞬間、彼が求めていた「誰か」であることを知るのですが…。
過去に引き離され、共に暮すことを夢見ながら互いの過酷な運命に耐え続けた双子の七星と亜星。
恵介は、そんな2人の絆に翻弄されながら、自らも七星に惹かれ始めます。恵介の中にいる亜星は、双子の兄弟を狂気的なまでに愛するヤンデレ気質ですが、その想いはどこまでも純粋で、痛々しくも切なくひたむきなものです。「亜星に乗っ取られるのでは」と危惧していた恵介ですが、彼のひたむきな「願い」に気づいたシーンではまさに、涙腺崩壊。
登場人物それぞれが残酷すぎる運命に悩まされながらも、支え合いながら懸命に生きる姿に胸を打たれます。途中何回も涙するシーンが出てくるのですが、読後は爽やかに希望が持て、これからの展開を見守りたくなるようなエンディングです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いつもかわいいラブコメで魅了してくれる猫野センセの新刊は、心臓移植を受けてから誰かを探し求めるようになった恵介と、双子の片割れを亡くした七星のシリアスものでした。
シリアスな上に、すごく病んでてダークな話でびっくり。
冒頭は、生徒会長の忍とその幼馴染みだった凜の歪んだ再会愛を描いた「歪み恋」。
ヤンデレ愛の極みです。激しい執着とお道具使ったSMちっくなHシーンと、ラブコメの印象とはぜんぜん違うダークシリアスっぷり!こういうお話も上手くて引きつけられました。
表題作と同じ高校の話なので、繋がりがあっていい読み応えになっていました。
「雷鳴とふたつ星」は、心臓移植というネタがもう色々な気持ちを抱かせますね…
双子の兄弟がからむことによって、サイコサスペンスな雰囲気がいっそう色濃くなっています。
ちょっと不可解な部分があったんですが、そこはカバー下に重要な設定の説明が細かく載っていて、これのおかげであれこれ納得できましたww
ここもストーリー中で説明されてるとよかったんだけど、大量すぎて1冊じゃまとまらなくなってしまいそうですね。
暗い話の本編とは違って描き下ろしの「一年後」は、大学生になった恵介と一緒にくらしている七星とのその後の様子が描かれていて胸キュンでした。忍と凜もあのまま続いてますw両方ともずっとラブラブで幸せになってほしいですw
Posted by ブクログ
これは良いダーク^^ 執着愛も双子も大好きなので、『歪み恋』含めとても良かった。でも、表題は七星と恵介を亜星はどんな気持ちで見守ってるんだろうと思うと、良かったねと言いにくい…。七星を迎えに行くためにどんなことも耐えてきたのに、やっとその時が来たら事故で呆気なく死んじゃうなんて無念すぎる…。亜星は七星が笑ってくれればそれで満足なんだろうけど、やっぱり出来ることなら生きて2人で幸せになれれば良かったのに…。切ない(´;ω;`)