【感想・ネタバレ】戦国無頼のレビュー

あらすじ

天正元年(1573年)、陥落目前の小谷城には、佐々疾風之介と立花十郎太、鏡弥平次がいた。疾風之介は自分を慕う女、加乃を十郎太に預け、2人を城外へ逃がす。残った疾風之介は織田勢に斬られ瀕死の傷を負うが、野武士の娘・おりょうに助けられ、生き延びた。弥平次も一命を取り留めたが、やがて海賊の長に。一方、十郎太は共に逃げるうちに加乃に惹かれていき……。無常な争乱の世を舞台に、男女の数奇な運命を描く戦国ロマン。

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Posted by ブクログ

昭和33年(1958)の作品です。
司馬遼太郎の「梟の城」が翌年発表ですが、それ以前の、むしろ昭和初期に活躍した山手樹一郎(桃太郎侍の原作者)の世界に近い様に思います。そもそも疾風之介(はやてのすけ)などという命名にも一寸時代を感じさせます。もっとも眠狂四郎もほぼ同時期ですから、まだそういったチャンバラ小説の雰囲気が十分残っていた時代だったのでしょう。そう言えば疾風之介のニヒルさは狂四郎に通じる物がありますし、おりょうは梟の城のこさるに似ているようにも思います。
古さは感じさせますが、それなりの面白さはあります。罪の無いエンターテインメント小説、そんな感じのする本でした。

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2017年11月10日

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