あらすじ
【「4回泣ける」と評判!】
とある街の、とある喫茶店の
とある座席には不思議な都市伝説があった
その席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという
ただし、そこにはめんどくさい……
非常にめんどくさいルールがあった
1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない者には会う事はできない
2.過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない
3.過去に戻れる席には先客がいる
その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ
4.過去に戻っても、席を立って移動する事はできない
5.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、
そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ
めんどくさいルールはこれだけではない
それにもかかわらず、今日も都市伝説の噂を聞いた客がこの喫茶店を訪れる
喫茶店の名は、フニクリフニクラ
あなたなら、これだけのルールを聞かされて
それでも過去に戻りたいと思いますか?
この物語は、そんな不思議な喫茶店で起こった、心温まる四つの奇跡
第1話「恋人」結婚を考えていた彼氏と別れた女の話
第2話「夫婦」記憶が消えていく男と看護師の話
第3話「姉妹」家出した姉とよく食べる妹の話
第4話「親子」この喫茶店で働く妊婦の話
あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?
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Posted by ブクログ
とある街のとある喫茶店のとある席に座った人が、現実は変えられないと知りながら、過去に戻って人に会い、それぞれの思いを遂げようとする物語。
過去に戻って人に会うというのは、辻村深月氏の「ツナグ」を思い起こさせる。「ツナグ」の場合は、会える相手は死者だったけれど。
この小説は、恋人、夫婦、姉妹、親子の4つの物語でそれぞれ面白く読めたけれど、感動したのは「親子」だった。娘の成長を見守れない母親の哀しみには、涙、涙、涙。。。
4つの物語は内容的には独立しているけれど、夫婦の物語の中で、異常に多くの料理代金の清算をする女性が出てきて違和感を持ったけれど、その謎は姉妹の物語で解けて、なるほどね!
姉妹の物語の中で、謎の少女が現れて写真を撮って消えていくのだけれど、親子の物語を読んでこの謎も、なるほどね!
幽霊の女性については簡単な説明があっただけで、彼女の謎は解けなかったけれど。
本当に楽しく読めた本だった。
プロローグの最後に会った問いかけ、
「あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?」
眠れない夜にでも考えてみよう。。。
Posted by ブクログ
気になっていてようやく読めた。タイトル通りコーヒーをいれてから冷めるまでの間は(色々条件があるが)過去や未来に行くことができ、そこで起こるそれぞれの登場人物の話。「ツナグ」に近い内容だった気がする。この本で家族、夫婦など含めて人の繋がりを見届けて、改めて色んな人との関係を大切にしていきたいと思った。
Posted by ブクログ
プロローグが非常にそそられる内容でよかった。
第一話を読み終わったときは、うーん?って感じだったものの、2話以降はかなり涙腺に来る内容だった。
歳はとりたくないものだ。
第2話
アルツハイマーの旦那と看護師の妻の話
ひらがなの多い手紙での告白は沁みるものがあった。
「丸のついた旅行先はすべて高竹と一緒に行った場所だったのだ。高竹はその時気づかなかった。気づけなかったと言ってもいい。」
「その書き込みは、高竹を忘れまいとする房木の抵抗だったのだ」
うるうるきた。
第4話
「私は生まれてきて、本当に良かったと思ってる」
こういうので全然泣ける。
毎日大変でも、心からこう言って生きていきたい。
「心ひとつで、人間はどんなつらい現実も乗り越えていけるのだから、現実は変わらなくとも、人の心が変わるのなら、この椅子にもきっと大事な意味がある…」
正直ルール聞いた時から、これもっと利用者いてもいいでしょって思ってたので、最後にちゃんとアンサーがあって良かった。
特に未来方向の利用は、日時調整さえできれば過去よりも有効活用できる気がする…とかいう下世話な話はやめておこう。
毎日大変だけど、心の持ち方で見えるものは変わると言うのが大きいメッセージということで良さそう。こういう物語が、変わらない現実を彩り、心を支えるものの一つになるのであろう。
Posted by ブクログ
温かなお話。
コーヒーが冷めないほんの少しの間、過去・未来に行くことができる。
設定は面白いと思ったが、内容や表現、各話との繋がりに非常に感銘を受けるところは無かったかもしれない。
個人的には、2話の夫婦のシーン、房木さんが奥さんが未来から来ていると気づいた後のやり取りが非常に好き。涙が溢れました。
過去・未来に行ったとしても、現実は変わらないが、心が変わる。
Posted by ブクログ
泣けるという口コミだったが、ちょっと全体的に浅い感じがした。過去や未来に「コーヒーが冷める前まで」行ける喫茶店での出来事。ふみこさんの話はいいが、平井さんや計さんの話は、無理やりな展開というか、そんな上手くいくかな?感が強くて。誰かが死ぬ展開イコール泣けるというのは違うかな、と思ってしまった。私が捻くれ者だから、かも笑
コーヒーが、冷めないうちに……
特定の席に座ると「過去」「未来」へ時空を超えられると言う都市伝説がある喫茶店。
しかし、そこには非常にめんどくさいルールがあった。
1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない者には会う事はできない
2.過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない
3.過去に戻れる席には先客がいる
その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ
4.過去に戻っても、席を立って移動する事はできない
5.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、
そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ……
全4話の短編小説
ああすればよかった…。なんであんなことを…。
と誰しも過去に戻りたい、やり直したいと後悔したことはあるはず。
この物語では過去に戻って、どんな努力をしても現実は何も変わらない。
未来は変えられなくても、自分の心は変えられる、変われる。
気持を伝えることを大事に。
続編がある?っぽいので時間があれば読んでみたい