【感想・ネタバレ】やなせたかし 明日をひらく言葉のレビュー

あらすじ

大人気キャラクター「アンパンマン」や国民的唱歌「てのひらを太陽に」の父、やなせたかしさん。幼少期は劣等感に悩み、戦争も経験し、作品がブレイクしたのは七十歳手前と、その人生は必ずしも順風満帆ではなかったといいます。しかし、どんなときにも希望を失わず前へ進んできた彼の言葉からは、生きることの素晴らしさやよろこびがビシビシと伝わってきます。本書ではそんなやなせさんの心がこもった、ユーモアあふれる深い言葉を精選。忘れかけていた大切なものが、きっと見えてくる一冊です。本書の内容例、ひとはひとをよろこばせることが一番うれしい。一寸先は闇でも、その一寸先には光がある。人間は欠点のない人を好きにはなりませんよ。笑って楽しむ気持ちがあれば、いくつになっても心を若々しく保つことができる。今までやってきたことが、全部、役に立っているんだよ。無駄なことはひとつもない。

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Posted by ブクログ

高齢でヒット作品が出来きそれまで様々な挫折経験をされた著書の言葉には深みと説得力があります。特に印象的な言葉は「人生は椅子とりゲーム」です。諦めなければ必ずいつかはチャンスが来るというメッセージに勇気つけられました。

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2024年06月08日

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今年まだ2ヶ月しか経っていないけれど、年末振り返ったときに強く思い出すだろう本。幼い頃観ていたアンパンマンのアニメに込められていた深いメッセージにふれ、心が強く揺さぶられた。

パンにとってばいきんは毒だけど、酵母菌がなかったらパンは作れない。そして、ばいきんはパンがなかったら繁殖できない。だから、競い合う味方と敵だけど、それでも互いが互いを必要としている。これは、人間社会の理想のあり方そのものだ。

そんな世界にあって、アンパンマンは最弱のヒーローだ。顔が濡れたり、困った人に分け与えたりすればたちまちダウンしてしまう。ウルトラマンや仮面ライダーみたいに悪者を叩きのめすほどの力もない。ばいきんまんにやられそうになる。すんでのところでばいきんまんに勝つけれど、こてんぱんにはできない。でも、だから良いのだ。街並みを踏み壊してしまったり、光線で自然を焦がしてしまったりするヒーローとは違って、誰も何も傷つけない。第二次大戦で弟を亡くし、過酷な従軍体験を経たやなせさんが、幼児向けアニメで伝えたかった平和の姿と共栄のかたち、そして戦争に対する深い憤り。実は、それこそアンパンマンの本質だ。

そして、「手のひらを太陽に」の歌詞に込められた想い。
僕らはみんな生きている。生きているから悲しいんだ。
悲喜こもごもという言葉のとおり、嬉しさは、悲しさがなければ心から味わえない。僕たちは、悲しさがあってこそ、生きる喜びに深く感謝できる。

辛いとき。悲しいとき。やなせさんの作品を手にとると、そこにはいつだって人間への深い愛がある。勇気と希望がある。そのことに気付かせてもらいました。

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2024年03月09日

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見開きでまとまっていてとっても読みやすい。
元気と勇気をもらったのでまた読みたい。

年代が年代なだけに壮絶な生い立ち。
一貫して謙虚な姿勢で綴られているけれど、隠し切れない才能と生きてこられたのが伝わった。

まだ息子は唄えないけど、これからたくさん一緒にうたって、やなせさんのことばを伝えたいなと思う。

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2023年07月13日

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人生経験豊かな人の言葉は深い。
見習おうと思って見習えるものではないが、好きなものを諦めない大切さや影が光を引き立たせるという考え方は大切にしようと思った

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2022年01月26日

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やなせさんの人生を追いながら名言を多数紹介している。やりたいことや目標が明確で、90を超えてもポジティブに精力的にそれらをやり通したことを尊敬する。自身で言っているような才能がない人だとは思わないが、人と比較するよりそれぞれの歩幅でやれることを継続してやるのが大事とはその通りだと思う。

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2021年12月16日

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アンパンマンの生みの親が綴ったエッセイ。
漫画家としてなかなか芽が出なかったけれど、様々な経験を経てようやく70歳になろうとした頃にヒットしたアンパンマン。やなせさんは、正義についてとことん深くまで考えて、アンパンマンと言うキャラクターを作ったのだと思う。
「毎朝を笑顔で始める」「人を喜ばせたい」などシンプルな言葉が並んでいるけれど、その裏にはやなせさんの様々な経験が渦巻いているようで、ひとつひとつの言葉にものすごく重みがある。

子供を持つ親として心に刻んでおきたいのは、子供は物事の本質をストレートに感じ取っているということ。取り繕ったり適当に話をすると子供には伝わると思うので、できる限り真摯に向き合っていきたいと思う。

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2021年09月28日

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継続すること、楽しむこと、人が生きる上での酸いも甘いもを教えてくださる一冊でした。

やさせさんが漫画を描き始めたのが、いまの私の年齢よりも先の話で31歳になってからというのは衝撃でした。
90過ぎても忙しく、楽しいとはかっこいい人生だと感じました。

そこら辺の自己啓発本よりも全然刺さります。

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2021年03月09日

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子どもの時、自分自身も大変お世話になったアンパンマン。
今の子ども達も夢中になってる昭和から今現在、令和も変わらず愛されている作品で
やなせたかしってどんな人だろうかと、なんとなくのネットで転がってる話題くらいしか知らなかったけど
まさに晩年の晩年、超大器晩成型なのではないかと。
紆余曲折、いろんなことがあった半生の記録とか
作品も沢山出てきてとても良
一寸先は闇だというけど
その更に一寸先は光。
ただただ、奮い立つ。

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2020年12月15日

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朝ドラの「あんぱん」が大好きでこの本を手に取った。正直言うと自分の幼少期にも子育て中もアンパンマンにさほど興味なく「自分の顔を食べさせるちょっと変な話」位の認識 m(_ _)m ゴメンナサイ
アンパンマンの中に込められているやなせ先生のメッセージをこの本を読んで、朝ドラを観て初めて理解できた気がする。"正義のための戦いなんてどこにもない" 正義は突然逆転する。
"運は天に任せてこの人生を楽しみたい。"
何のために生まれてきたのかなんてわからないし、誰かのために何が出来ているのかよくわからないけれど、ほんの小さなことでも誰かを喜ばせて、小さな夢や幸せをみつけて平和な世界で生きていきたいと思う。

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2025年09月25日

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悲しさの後には嬉しさが
絶望の後には希望が
生きている事は辛く悲しいことの方が多いかもしれないでも喜びも希望もある事
幾つになっても忘れずに生きようと思える言葉の数々でした(^^)

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2025年08月09日

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朝ドラあんぱんをきっかけに本書を読みました。
やなせたかし先生の優しい気持ちと言葉がここぞとばかりに詰め込まれていると感じました。

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2025年07月25日

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朝ドラを観ていて、就職した際に祖母から貰った本書のことを思い出して読む。

本書はやなせたかしさんの言葉1ページと、書き下ろし文章1ページの見開きで構成されている。
やなせたかしさんの自伝的な内容で、人生感が詰まった優しい文章にほっとした。

最近はコスパ、タイパが重視されたキリッとした内容の自己啓発本が多く、ともすれば自分本意になりやすい世の中になっているように感じるが、やさしく、他人を喜ばせることを大切に生きることを伝えるゆったりとした内容の本書を読んで、その大切さをあらためて心に留めることができた。

本書のキーワード「人生はよろこばせごっこ」

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2025年07月16日

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朝ドラ「あんぱん」を観て、竹野内豊さん演じる寛おじさんの言葉に感化され手にした一冊。
朝ドラは脚色されているはずだけれど、史実に近く描かれていることが、この本を読むとよく分かる。

子どもの頃からよく知ってる歌でも、その頃は歌詞の意味をそれほど理解しながらは歌っていなかった。でも今改めて“詩”として読んでみると、心に沁みる言葉がたくさん。
アンパンマンのマーチの歌詞の意味を、アンパンマンが好きな二〜三歳の子どもたちには“わからなくていい”とやなせさんはおっしゃっている。本当にそうだ。わからなくても、大好きなものはきっと心に残るし、きっとその経験は無意識に大人になるためのチカラになる。

自分より年齢を重ねた人の言葉は、それだけで重いものだとよく思う。経験の数も濃度も違う。それは尊敬すべきもの。
共感できるできない、もちろんどちらもあると思うけれど、その言葉が出てくるに至った背景に思いを馳せることも大事だと思う。

気になったフレーズをメモした数は、読書の記録をつけ始めてからNo.1。
本のフォントカラーが黒でないのも、なんか優しい感じがして良かった。
ずっと手元に置いておきたい一冊。

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2025年05月31日

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さすがアンパンマンの生みの親。朝ドラの影響で手に取ったけれど、読めてよかった、やなせさんの他の著書も読んでみたい。勇気や希望をもらえた。アンパンマンマーチを子供たちが歌うのを聴くと泣けてくる理由がわかった。

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2025年05月10日

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読みやすく、心が豊かになる名著。
著者の晩年に書かれており、経験によって得られた重みのある言葉と、エネルギッシュで生真面目な精神が垣間見えた。
「ぼくらはみんな生きている 生きているからかなしいんだ」

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2025年04月10日

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最初はアンパンマンの作者ということで手にした本だった。この本に綴られていたのはアンパンマン誕生の話だけではなく、やなせさんの人生論、戦争を経験したからやなせさんだからこそ言える生きていることの素晴らしさ、人生を楽しむ方法だった。
生きていると、色んなことがあって疲れてしまう。
生きていたくなくなってしまうこともあると思う。
そんな人に、ぜひ一度読んでみてほしい一冊です。

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2025年01月26日

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小器晩成と仰っているが、とんでもない。
自分が子供の頃に好きだったアンパンマンが、今の子供にも大人気なのが凄すぎる。
この本を読めば、アンパンマンを作ったやなせたかしさんの生き様を垣間見ることができる。
今まで気にしたことはなかったが、アンパンマンにもやなせたかしさんにも、やはり歴史があるのだなと感じた。

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2022年08月09日

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#明日をひらく言葉
#やなせたかし
#PHP研究所
隙間時間に読みやすい構成。
生き方、苦難の乗り越え方、楽しみ方について押し付けがましくなく語られている。
今の自分なんてまだまだ若いんだな。と思わせてくれる。
苦労を知る人の言葉は深い。

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2021年12月16日

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ずっと手元に置いておきたいと思った一冊になりました!
詩と解説が見開きになっており読みやすかったです。
前向きな気持ちになれて心が温かくなりました。やなせさんはとても苦労された時代もあったようですが、やさぐれず前向きに生きていらっしゃったんだなぁと思いました。世代を超えてどの世代にも通じる信念や生きるヒントが散りばめられていました。

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2021年03月18日

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やなせたかしさんの著作から名言を選び、そこにご本人が言葉を添えたエッセイ集。アンパンマンで人気を得たのも50歳を過ぎてからで、それから40年間も第一線で走り続けたやなせさん。子供のころ苦労されたこと、戦争体験などを経て、最後にたどり着いたのは、人を喜ばせることが人間の幸せであるということ。
やなせさんの他の作品も読みたくなりました。

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2020年12月07日

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ネタバレ

やなせさんがブレイクしたのは、絵本の主人公であったアンパンマンがアニメ化された88年、69歳の時であった。多くの子どもたちと、そのご両親、おじいちゃん、おばあちゃんにまで、勇気を与え続けている。
やなせさんの本を読むのは『わたしが正義について語るなら』に続いて2冊目。やなせさんは、若い頃、出会いの中から様々な仕事をされていたが、漫画家として人気キャラクターを生むことはできなかった。やなせさんがブレイクしたのは、絵本の主人公であったアンパンマンがアニメ化された88年、69歳の時であった。やなせさんは、自分にとっては小さな花かもしれないが、多くの花を咲かせてきた。熟年になった時、その中の一つが大輪の花をつけ、多くの子どもたちと、そのご両親、おじいちゃん、おばあちゃんにまで、勇気を与え続けている。

次女は、まだ小さかった頃、アンパンマンが大好きだった。毎日、アンパンマンの絵が描かれた服を着ていた。遊具のある施設に行った時、偶然、アンパンマンの着ぐるみを着た(おそらく)お姉さんがいた。お姉さんは次女を抱きかかえてくれて、次女は満面の笑みを浮かべた。次女に正義を教えてくれたのは、マイケル・サンデル教授ではなく、やなせたかしさんだった。

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2015年09月13日

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来年の朝ドラの予習のために読んでみた

アンパンマンが誕生したのは50歳の時
アンパンマンがアニメ化されたのは70歳の時

人を喜ばせること
無駄なことはひとつもない
諦めなければ巡ってくる
楽しければ自然とお金がついてくる

50歳からの生き方探し中の私にとって、心構えというか、要は気持ちの問題なんだと教えてくれた。

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2024年06月02日

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【詩は、心にほころびを与えるものでなければいけない。気づまりな人生に吹き込むさわやかな風、ほっとするやさしさがなければいけない。】

・・・なんて優しい言葉なんだ。

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2024年02月11日

購入済み

やなせたかしをよく知れる

父を幼い時に失い、愛する母と生き別れとなり、優秀な弟を戦争で失いなんと悲しい人生なんだ。育ての親に立派に育てられやがて非凡な才能を開花させていく。遅咲きとはいえ、正義の味方アンパンマンを誕生させる。平和を求めて考えて行動しよう。

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2018年05月15日

Posted by ブクログ

アンパンマンの作者・やなせたかし氏の人生を振り返り、逆境の中でも歩みを止めなかった言葉が詰まった一冊。
アンパンマンがブレイクしたのは70歳。
そこに至るまで漫画家として代表作を持てず、詩・放送作家・広告など様々な仕事をしながら、諦めず前に進み続けたという背景を知ると、一つひとつの言葉の重みが違ってくる。

特に刺さったのは
「毎日一歩一歩積み上げていくと、平凡は非凡になる」
という言葉。
派手な才能だけが成果を生むのではなく、地味な努力の継続こそが唯一の近道なのだと背中を押された。

また、正義に対する彼の視点も深い。
「正義とは悪人を倒すことではなく、弱い人を助けること」
という価値観は、分断が進む現代でこそ必要なメッセージだと強く感じた。

文章はとても読みやすく、優しい言葉で、でも本質に鋭く届いてくる。
疲れたとき、行き詰まったときに読み返したくなる本。

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2025年11月21日

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やなせさんのファンです。
アンパンマンがだいすきで
わたしも、子どもたちも、お世話になりました
やなせさんの、命へのこだわりが詰まった本。
小さな手のひらでつかむしあわせのこと。
涙の中から生きる力が生まれてくること。
あったかい本でした

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2025年05月12日

Posted by ブクログ

やなせたかしさんの書下ろしエッセイ(2012年発行)。NHKの朝ドラ『あんぱん』を観てることもあり読んでみた。
『あんぱんまん』では自分の頭を食べさせるヒーロー像、『手のひらを太陽に』では“生きているからかなしいんだ”の歌詞が印象的というか不思議に思ってたが、その理由が分かった。
「人生はよろこばせごっこ(p5)」
「捨て身、献身の心なくしては正義は行えない(p108)」
晩期大成と呼ばれたやなせさんのGRITな生き方に共感するとともに、今後朝ドラでどう描かれるかが楽しみだ。

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2025年04月26日

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やなせさんのことばは優しくどれも響きました。
こんな人生送れたらいいな。
ひとに優しく、出来るだけ毎日を楽しく過ごそうと自然に前を向ける本です。

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2021年08月29日

Posted by ブクログ

これ1冊読むだけで、やなせたかしさんの人生が大まかに見えた。もっとそれについて知りたいな!ってこともあったので、引用を参考に他の本も読んでみたい。
言葉をメインに、それにまつわるストーリーといった内容なので、深く気にすることないのかもしれませんが、お話の順番が時系列並んでなかったので私には凄く読みづらかったです。え?読み飛ばした!?という勘違いしたり…
たまに現れるイラストが可愛かったです。

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2021年06月10日

Posted by ブクログ

アンパンマンってなかなか深いアニメだと思うので、どういう想いで作られたのかがもっと深掘りされてるかと思ったが物足りなかったのが正直なところ。
前向きになる言葉が右ページに書かれていて、左ページに筆者の考えや体験談などが解説されている構成なのでサクサク読みやすい。が、やなせさんやアンパンマンの深いところまでもっと知りたかった。

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2025年04月09日

Posted by ブクログ

人生のパイセン。子どもがアンパンマン好きでよくみてるから読んだ。かわいい歌詞に壮絶な人生観が詰まってた。70過ぎてアニメ化なんて。かっこええ。

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2021年06月12日

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