【感想・ネタバレ】3652―伊坂幸太郎エッセイ集―のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2000年にデビューして10周年を迎えた著者が、それまでに綴ったエッセイをまとめたエッセイ集。365日✕10年でうるう年が2回あるから3652日ということでこのエッセイ集のタイトルが決まったらしい。
島田荘司愛が伝わる「豊かで広大な島田山脈の入り口」では島田作品のお勧め10作を挙げているが、「占星術殺人事件」「斜め屋敷の犯罪」という国内ミステリー史に輝く2作品を敢えて入れなかったのは、初めての人間には難易度が高すぎるのではないか、と思ったからというこだわりよう。

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2023年07月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

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伊坂幸太郎エッセイ集。10年と閏年で、デビュー作の発売日から3652日ということらしい。伊坂らしいちょっとユーモアのある感じのエッセイ。干支エッセイの苦悩がなかなか面白い。パンクっぽい感じが好きらしい。注釈が多く、読むのが面倒な部分もある。下注釈なのでまだましだが。

映画と漫画は映像を見せるが、小説と音楽は仲間。想像するのがよいのだと。優しさは想像力だと。大江健三郎の言葉に、世界中の人間が想像力を働かせれば核兵器なんて一瞬でこの世から消える。伊集院静、小説というのは理不尽なことに悲しんでいる人に寄り添うもの。青春とは何か、僕にはきっと特別あつらえの人生が待っていると無根拠に思っている時期のこと。三島由紀夫の文章もじり。チルドレンの真意、大人がカッコ悪いから子供がなめるのではないか、カミュの異邦人は表面的な事実のみを見て理解できないから蓋をして若者は異常になってきていると決めつけるのはカミュの時代から現代まで変わってない。これから起きることを心配していると長生きしない、ネズミの電気ショックの実験予告電気有無。大事件の濡れ衣をきせられたため、逃亡するというプロットは王道の一つらしい。トロイの木馬、ギリシャ神話のトロイア戦争で、木馬に隠れて城の中に入れさせる話がもと。

本の紹介もかなり多い。
白昼堂々 結城昌治 軽快なコメディ調のよう。元気にさせる。小説の価値があったと思わせるよう。
幻の終わり キースピータースン ウェルズ全4作、キャラに存在感
叫び声 大江健三郎
熱帯 佐藤哲也 作家として小説表現の可能性を考えさせられる、小説表現の追求の奥深さと不思議で可愛らしい物語の面白さが一緒になってる
愛と悔恨のカーニバル、僕が愛したゴウスト 打海文三
北の夕鶴2/3の殺人、奇想天を動かす 島田荘司
ラストサムライ 武田幸三という格闘家について、抽象的な何かを伝えられる、勝手も負けてもファンになる
ドラえもん 全巻
ザワールドイズマイン、キーチ新井英樹
鎌倉物語、地球最後の日 西岸良平
映画の紹介も。狂っちゃいないぜ

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2018年08月18日

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