【感想・ネタバレ】新日本プロレスV字回復の秘密のレビュー

あらすじ

なぜ、またプロレスがブームになっているのか? なぜ、新日本プロレスはV字回復できたのか? その秘密を、社内で働く背広組や棚橋、中邑、オカダのトップレスラーなど、それぞれの視点から紐解くドキュメンタリー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この本では新日本プロレスの復活の理由について、背広組の視点が7割、レスラー側の視点が3割という構成で語られている。背広側の視点が語られることはなかなかないので、その観点を読むことができる貴重な本である。その中で特に貴重なのは、IT企業の「ユークス」がオーナーだった頃の話だろう。今まで読んできたプロレス関連の文章では、アントニオ猪木の格闘技界への進出に翻弄された結果、新日本プロレス冬の時代が到来。それを棚橋弘至とブシロードの木谷高明の活躍により見事復活。という流れになるのだが、その途上で背広組の菅林直樹、ユークスがどのようなことをやっていたのかが分かるのである。レスラーに否定されることの多いユークス期。だがそれは背広組による興行屋から一般企業への転換への挑戦だったのである。そうして成された新日本プロレスのV字回復とは、アントニオ猪木の夢を叶えるための場所から、レスラー、背広組など関わる人物が持つ夢を叶えるための場所への変化である。その結果、夢を求めて新日本を離れた人々も、再び新日本に戻ってくるのである。

だが、この本はインタビュー記事や該当者の著書をまとめた印象が強く、今一歩踏み込めていないように思われる。それは新日本プロレス監修なのだから当然とは言えるのだが、そうであれば背広組、レスラー達の証言をまとめた方が良かったのではないか、そう思うのである。

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2017年02月26日

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