あらすじ
作家デビュー前の「わたし」が、寂れたD町のバーの店主だった頃、日々怪異なものばかり目にした……。事故を誘発するマグカップ。意志を持ったサイコロ。「金縛りに遭う様子を見ていてくれ」と懇願する客。人に言えないモノが映ったラブホテルの映像――。ここは磁場が歪んでいるのか、それとも「わたし」が引き寄せているのか? 戦慄の13編。
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Posted by ブクログ
作家デビュー前の「わたし」が、寂れたD町のバーの店主だった頃、日々怪異なものばかり目にした…。事故を誘発するマグカップ。意志を持ったサイコロ。「金縛りに遭う様子を見ていてくれ」と懇願する客。人に言えないモノが映ったラブホテルの映像ー。ここは磁場が歪んでいるのか、それとも「わたし」が引き寄せているのか?
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木下半太のホラー連作短篇集『D町怪奇物語』を読みました。
『爆ぜるゲームメイカー』に続き、木下半太の作品です。
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作家デビュー前の「わたし」が、寂れたD町のバーの店主だった頃、日々怪異なものばかり目にした……。
事故を誘発するマグカップ。
意志を持ったサイコロ。
「金縛りに遭う様子を見ていてくれ」と懇願する客。
人に言えないモノが映ったラブホテルの映像――。
ここは磁場が歪んでいるのか、それとも「わたし」が引き寄せているのか? 戦慄の13編。
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2015年(平成27年)に刊行された作品です。
■ベランダの女
■ときめき過ぎる男
■真夏の妊婦
■おれ、ひところしてん
■廃墟の三面鏡
■魔物
■真夜中の怪談大会
■押し売りマジシャン
■黒いスカート
■夫婦幽霊
■うしろを見るな
■カウンターの復讐屋
■シンデレラと死神
大阪にあるD町でバーを営む作家デビュー前の主人公が体験した不思議な話を描いた作品……ほど良い感じに怖かったり不気味だったり、時々、笑えて哀しくてという感じで軽めのホラーって印象、、、
テンポの良さは相変わらず……事実なのか? 空想なのか? どっちかわからなくなるような絶妙な加減も良かったですね。
イチバン印象に残ったのは、ホラーだけど笑える『夫婦幽霊』かな、
その他では、ベランダに出るのが怖くなりそうな『ベランダの女』や、結末がゾクっとする『真夜中の怪談大会』が面白かったですね。
Posted by ブクログ
オムニバスぽいストーリーで切がイイです。
恐怖系と思いきや、不思議系かな…
「夫婦幽霊」と言う話は作者らしい話で、笑いを堪えるのに苦労しました。(マクドナルドで読んでいた為)
「カウンターの復讐屋」この話もオススメです。
Posted by ブクログ
またしても手を出してしまった木下半太。内容がどうあれ(笑)とにかく読みやすいから、今月もうちょっと冊数を稼ぎたいというときについつい読んでしまうのです。質より量といっては限りなく失礼だけど、いや、なんだかんだで好きなんです、半太が。
D町、これは大国町ですね。『悪夢のギャンブルマンション』も建っていた町。表紙を見ると大国町の交差点近辺がすぐに思い浮かびます。キタともミナミとも違う、夜更けに車で通ると少し寂れた雰囲気。半太さんはこの町で実際にバーを経営していたことがあるそうな。あんまり怖くない怪談ばかりではあるけれど、それっぽいことが本当にあったかもしれないと想像すると、深夜の大国町の雰囲気と相まってそれなりに不気味。不気味とはいうものの、「器小さいってどれぐらい小さいねん」「刺身醤油の皿ぐらいや!」とかいう会話を読んだらワロてしまうでしょ。いちばん怖いのは、各章の題字だったりする(笑)。
とことん憎めない人です。半太さん。