あらすじ
アベノミクスにおける「成長産業」の一つとして注目される日本の農業には、長年指摘されているように(1)農地が集約できない、(2)担い手がいない、(3)食料自給率が低いという「三大問題」があります。30年も議論されている問題を解決するには、従来とは違う新しい「視点」が必要です。しかも、日本の農業には(1)国土と気候が複雑、(2)「国の仕事」が明確になっていない、(3)世界に類のない国内マーケットがあるという、独自の前提もあります。こうした「問題」や「前提」を整理しつつ、直売所に見られる新しい農業の動きを追いながら、TPP、農協、コメといった「問題」を解決する視点を提示する本書には、日本の農業が元気になる処方箋が詰まっています。
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Posted by ブクログ
日本農業の現状(農地・高齢化・販売額減少・食料自給率)、政策、業界団体、TPP、流通などについて説明を行い、農業再生のための論点、事例(JAおちいまばり直売所「さいさいきて屋」など)を解説している。
◯日本農業が元気になるための三つの前提
①日本の国土と気候の複雑さ→日本一本の画一的な農業というものは存在しない→「小さくとも完成度の高い」、「高付加価値追求」、「付加価値に見合った高価格」な農業を重視すべき。
②国の仕事を明確化する。→地方分権を進める→日本農業はその前提が地域により複雑に異なっているので、地域が自己責任のもとで、強い権限を持って、農業政策を組み立てていかないといけない。
③世界最大の農産物マーケット「首都圏の潜在力」→「小さくとも完成度の高い」、「高付加価値追求」、「付加価値に見合った高価格」の農業が実現すれば、まさに最適なマーケットはそこにある。
【所見】
「農家は自分の作った農産物に、自分で価格すらつけられない」とよく言われているが、その解決策が鍵。地域の実情に合わせて、また、市場だけではない広い意味でのマーケットニーズを掴み、需要を創造していく地道な活動が必要。・・・抽象的で曖昧になっちゃうな。。