【感想・ネタバレ】冒険歌手 珍・世界最悪の旅のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年12月17日

曲がりなりにも自分もバックパッカーとして、未知の世界に憧れ、未知の出会いや景色に想いを馳せ、多くの国を旅し、多くのトラブルを経験したことがある。ただ、峠さんのこの冒険は到底レベルが違う。この覚悟、精神力、どこから来るのだろう。そして、やはり隊長やユースケさんの視点からもこの旅を見てみたいと思った。(...続きを読む特に隊長がそのようなタイプではないことはよく分かった為、それは叶わないことは重々承知)
人に騙され、それに怒りをぶつけるのも大きなエネルギーを使う。途中、峠さんも、怒る気力を出なかったと語っているが、そんな中で怒鳴り続ける隊長。本当にぶっ飛んでいて、カリスマ性のある方なんだろうなと思う。峠さんも相当ぶっ飛んで入ると思うが。

また、自分も冒険してみたい、そんな気持ちを持たせてくれた一冊。

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Posted by ブクログ 2018年12月07日

高野秀行さんの解説、角幡さんも隊員の探検記ということで、期待して読んだ。とても面白い。ヨットの航海もすごいが登山もすごい。何をするにしても、苦難の連続。そしてたまに天国、その頃地獄。ニューギニアもすごいね。隊長もすごい。

日常からの逃避にはうってつけ。こういう本を読むと、また別の探検記を読みたくな...続きを読むる困った本。

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Posted by ブクログ 2016年09月19日

興味を持った方が一分の後悔なく寧ろ期待以上の読書ができることをお知らせしたく、星5をつけます。
ただし面白すぎるため同文量の作品に比べて早く読み終わるのは必至。ある意味コスパは悪いかもしれません。
著者の日記を軸に述懐を加えながら、時系列に沿って展開されます。
言葉少なにざくざくとした文調のため飽き...続きを読むが来ずスピーディな読み心地。叙事と叙情とがスッパリ区切られているため、語り口の割に客観的に読めます。
嘘みたいな波乱万丈ノンフィクション作品、著者の感情増し増し、客体仕立て。他の畑の本読みさんにもおすすめです。

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Posted by ブクログ 2016年08月26日

サイコーですよ、ページめくって5ページ目くらいで「こりゃおもしろいぞ」と確信しました。
うっすーい動機でニューギニア探検に向かった歌手の奇想天外な冒険記。
目標の山に登れないことが現地でわかり、別の山に変更。それ終わったら、幻の犬探す目的追加。すごく場当たり的なんだけどそれがまた楽しい。ど素人でこん...続きを読むな事ができたなんて、そりゃー隊長がすごかったんでしょうね。

巻末に追記されてる高野さんの解説やユースケとの対談とか後日談や裏話もネタに事欠かず一気に2日で読みました。しかし、このユースケがあの人だったとはね… そして隊長の今もすごいよ。このメンツだからできた冒険だったなと今は思えます、

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Posted by ブクログ 2016年08月03日

女性歌手が冒険に挑戦?なんかつまんなさそう、というのが第一印象だったが、ネットでの書評では面白いというではないか。
読み始めると、もうこれが期待を大きく裏切り、面白いのなんの。
冒険に参加する理由が「苦労を知らないから」って、おまえバカか、と思ってしまいましたが、これがなかなかすごいことの連続。
...続きを読むカとか思ってスイマセンでした。
その上、巻末特別収録に記された冒険後の人生もジェットコースターのような展開。
こういう人は常に大きな事態を呼び寄せる何かを持っているのだろう、たぶん。

しかも、この冒険に出てくる「ユースケ」なる人物は、次に読もうと思っている本『空白の五マイル』の著者だった知り、驚いた。

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Posted by ブクログ 2015年12月12日

早稲田大学探検隊OBの華々しい活躍を見るに、別世界の話だなあと思いながら旅行記を楽しんでいたのですが、その別世界に普通の人がガッツだけで飛び込んだらどうなるかを描いた本です。タイトルと写真だけでは伝わりきれない、この本の独特の魅力を表す言葉が見つからないのですが、圧巻は旅が終わってからの後日談ですね...続きを読む
本文内では、魅力はあれど、わりと人間らしく描かれていた探検隊3人ですが、少し距離を置いてみれば皆さんネジが2本も3本も外れていた素敵な方々なんだなあとわかります。
元々ネジが外れていたのか、前人未到行き当たりばったりの冒険がネジを外れさせたのか。太平洋も人生も波乱万丈にさせてしまった3人の生き様がたまらなく楽しい1冊でした。
元気になります!

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Posted by ブクログ 2015年11月22日

タイトル、そして表紙、ここ数年で見た書籍の中ではトップランクに入る怪しさ。

どうやら峠恵子という名の女性歌手が、ヨットでニューギニア島を目指し、さらに到着後オセアニア最高峰の北壁を初登攀するという話だが、登山もヨットも素人同然らしい。なんだか怪しいというより胡散臭い感じが…

行きのヨットで経験す...続きを読むる強烈な船酔いや不便なトイレ事情、日本を出国する前に早くも隊員1名がリタイアしてしまうというピンチ。そしてニューギニアに着いてからも、ポーターに騙されたり役人にワイロを要求されたり、目的の山にはなかなか登れず、挙句の果てにはもう1名隊員が離脱してしまうなど、スリリングな展開にいつの間にか引き込まれてしまった。

歌手として成功し仕事仲間にも恵まれていた彼女が、苦労を知らずに育ってきた自分に対し危機感を感じた事が、この旅に挑んだきっかけだったらしい。
常に隊長から罵声を浴びて、彼女にとっては大変厳しい旅路だったと思うが、逞しくヨットを操縦して日本に帰ってくるシーンには思わず感動してしまった。

実は離脱した隊員の一人というのが、ノンフィクション作家の角幡唯介氏で巻末の対談にも登場している。冒険から帰国後の後日談も掲載されていて、非常に楽しめる一冊だった。

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Posted by ブクログ 2020年05月21日

ほぼノリと勢いで命がけの冒険に出てしまった峠さんの旅の記録。女性だからこそ気になったのだと思うのですが、虫とウンコに関する記述はやたら多くてリアルな一方、実際の登山や激流登りのくだりは実にアッサリ終わります笑。隊長と峠さんはとにかく冒険したい、何か新しいものを発見して帰りたいという発想なので、途中グ...続きを読むダグダになる部分も多く、目的意識や日程がキッチリしている登山家さんなどは耐えられない旅かもしれませんね。自分は絶対に同じ旅はしたくないですが、そのハチャメチャぶりはとても面白いですし、日記形式だからこそ、一緒に旅をしている気分になれます。個人的には峠さんのキャラクターは安倍昭恵さんに似ていると思います。直感でどんどん行動されていくような女性が書かれた本という前提で読まれると違和感がないのでは。

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Posted by ブクログ 2018年07月19日

志す。準備する。予定通りに行かず途方にくれる。乗り越える。帰還する。
リアルだからこそ冒険記は面白い。

それにしても作中のユースケが角幡唯介とは思わなかった。ビックリ。

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Posted by ブクログ 2017年02月11日

30歳ちょっとの女性歌手が、どういう訳か「日本からニューギニア島までヨットで行ってロッククライミングやら日本兵の遺骨探しやらの冒険をする」というとんでもない話。しかもその理由が「苦労を知らないから」となるともう言葉も出ません。。
冒険パートは2004年に小学館文庫から出た「ニューギニア水平垂直航海記...続きを読む」の加筆修正版で、それに高野秀行さんの解説、角幡唯介さんとの対談、書き下ろしの後日談がセットになった豪華版です。読むならもちろんこちらがお薦め。
この本の出版元は山と渓谷社ですが、著者の峠さんがニューギニア探検隊に参加するキッカケとなった隊員募集広告は「山と渓谷」のもので、なんとも面白い気持ちになります。

上記の概要だけで、この本が面白くならない理由は無く、日記スタイルの軽い語り口で、写真やイラストを交えて読む冒険譚は入りすぎるくらい頭に入ってきて、だからこそ「どーしてそこまでやるかな!」という気持ちにもなります(笑
全編を通じて感じたのは、まっすぐさや素直さ、そして折れなさ。感嘆するしかないその根性。それゆえ、全編読みきった後の解説での高野さんのツッコミ?が笑えるのです。
対談と後日談でも、もうお腹いっぱい以上のネタの宝庫で、作家さんによってはそのネタだけで10冊くらい本書けるんじゃないかしらというくらい。

読者を惹きつけて共感させる文章を書きつつ、どこかぶっ飛んでいる。目を輝かせてとんでもない方向に進んでいく。だからこそ魅力的で、応援したくなるんでしょうね。良著。

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Posted by ブクログ 2016年06月04日

この本に登場するユースケがまだ現役大学生だった角幡唯介さんだとは驚きました。ニュ—ギニア島まで船で行ってポーターをたくさん同行させ岸壁をはうような登山をして…という探検が山岳雑誌内の仲間募集の記事が目に留まった数名で始まってしまうことにまた驚きました。まったく経験なしの女性を含めたメンバーで決行する...続きを読むので。しかし、角幡唯介さんはこの冒険を機会に、単独行動が性に合うと理解するし、未踏のルートを踏破することには興味があるが、うわさに過ぎないような袋を持った犬の探しには興味がないし(そもそも口コミを頼りに人に探してもらうスタイルが気に入らない様子だし)、…と冒険とひとくくりにできない各人のこだわりがあることが良く分かりました。

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Posted by ブクログ 2016年05月04日

読み終わった後に改めてこの本のタイトルと写真を見直してみると、これでいいのか?と思うのと同時に、のっけからなんともぶっ飛んだ内容の表紙はやっぱりこうあるべきなのだな、とも思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年01月17日

HONZのレビューで見て購入。面白かった。なんか、冒険帰ってからモテまくった、って後日談が一番ぐっと来た。たぶん、そういうもんなんだろうな。

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Posted by ブクログ 2015年12月19日

WBSでも客員教授を務める成毛先生がHONZで大絶賛するので、読んだら...くだらな過ぎる(爆)!都市生活者から見れば荒唐無稽な旅、突然の計画変更の数々。でも隊長は、100%シリアスなのだろう。だから、面白い。

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Posted by ブクログ 2021年07月24日

こんな冒険、1億円貰ってもしたくない……。

一字一句の誇張無く、本書を読み終えたときの私の感想である。

筆者の峠恵子氏はシンガーソングライター。
ある日順風満帆な人生を振り返って「苦労を知らないのはマズイ」と危機感を覚えた彼女は、書店でたまたま日本ニューギニア探検隊の募集記事を見つける。
「ヨッ...続きを読むトで太平洋を渡り、ニューギニア島を目指し、それからゴムボートでニューギニア島の大河・マンベラモを遡上、オセアニア最高峰カルステンツ・ピラミッド(現地名プンチャク・ジャヤ、4884m、以下カルステンツ)北壁の新ルートを世界で初めてロッククライミングで開拓する――」
筆者はそのときヨット経験も、ロッククライミング経験もゼロ。もちろん何か月もかかる旅などしたこともない。しかし、その記事を見つけた瞬間、「こんな苦労を味わったら、私の残りの人生は、今まで知らなかったような素晴らしい一面を見せてくれるに違いない!」と直感し、早速電話。気づいたら3人の仲間とともに船の上にいた。

まず、ニューギニア島に渡るまでのヨットの上で何度も試練が起こる。大しけにより、重度の船酔いと度重なる嘔吐に見舞われるのだ。何も喉に通らない一方で満足に睡眠が取れず、隊員たちはみるみるうちに衰弱していく。この拷問のような経験によって、自衛隊パラシュート部隊の元隊員である「コーちゃん」が早々に探検を諦めて帰国してしまう。

そして、嘔吐と同じくらいのウエイトで語られるのは、「おしっことうんち」のことである。航海中ずっと海が続き、目新しい出来事に遭遇しないからなのだろう、日記にはずっとおしっことうんちの大変さについて綴られ続けている。まるでヨット航海は下の処理との戦いだと言わんばかりに、延々とおしっこ、うんち、ゲロ、おしっこ、うんち、ゲロ……。筆者の峠氏は女性なのだが、太平洋横断にそんなデリケートな事情は関係ない。半ば吹っ切れるように延々と汚物の話が続く。ヨットでの航海ってそんなに夢の無いものなのか……、と何とも言えない気持ちになってしまった。

そんなこんなでニューギニアにたどり着く。本番はここからだ。
隊長が計画していたのは、マンベラモ川を遡上してジャングルの中を進み、カルステンツに下からアタックするというルート。ポーターと現地人の協力もありいったんは川を上るも、ここで緊急事態が発生。現地の独立運動組織「OPM」のゲリラ活動が頻繁に展開されており、筆者たち探検隊を誘拐しようとしている噂が立ったのだ。そのため、カルステンツを諦めざるをえなかった。その後グヌン・トリンガルという山にターゲットを変えるもこれも断念。トリコラ山に目標を変更し、見事北壁登攀に成功したのであった。

いや~、めでたしめでたし、となってもよいはずなのに、何と冒険はまだ終わらない。そのあと何故か「幻の犬」である「タスマニアン・タイガー」を探しはじめたのだ。
私は「いやいや、その胡散臭い存在はなに?」と思ってしまったのだが、予想どおりこの生き物は胡散臭かった。
多くの住民から目撃情報が寄せられるもほとんどが報酬目当てのデマ。ようやくたどり着いた有力な情報提供者に資材を盗まれるなど、空振りが続く。気づけば数回の密出入国違法行為、数十回の詐欺事件、人間不信、精神安定剤多量服用を抱え、およそ、5カ月もの日々と、そして実に200万円近くものお金を、タスマニアン・タイガー探しにつぎ込んでいたのだ。もはやトリコラ山登攀以上に金と労力を注ぎ込んでいる。このよくわからない生き物のために。
そして、このときの大失敗が引き金となり、隊員の仲に軋轢を生む。ユースケは一足先に離脱し帰国、筆者と隊長も船で帰国を決める。冒険の終了が訳のわからない犬のせいだとは、いったい何をやってるんだ、この人たちは。

何はともあれ五体満足で日本に帰ってくるのだが、なんとこれでもまだ話は終わらない。筆者自身の結婚話に突入する。もちろん(?)、おめでたい話なんかじゃない。出会って3時間で結婚を決めてロタ島に移住するも、夫の一族全員がグルになった結婚詐欺であり、思い出の品を全部ロタ島に置いて飛行機で逃亡するエピソードであった。
もうお腹いっぱいだ。

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本書は、辺境を旅するノンフィクション作家として有名な高野秀行氏に、「日本冒険界の奇書中の奇書」と言わしめた一冊だ。それは恐らく間違いではない。書いてあること、やっていることほとんどが有りえないし、想像もつかないし、意味不明だ。
この本を読み終わった人全員が口にするだろう。「こんな冒険、1億円貰ってもしたくない」と。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年03月08日

 とある歌手が、「自分、このままでいーのだろーか」と思い立ち、横浜→船→インドネシア→すごい河、すごい山、すごい冒険する話です。
 面白いんです、表現力も豊かで、臨場感たっぷり。つい、自分が甲板にいて船酔いしてる、泥水あふれる大河にいる気になります。そして、数日洗ってない体臭が今にも匂いそうな感じで...続きを読むす。・・・
 うーん、、、、冒険にそういう「汚さ」ってつきものなのは理解できますが、好きか嫌いかというと、、、ちょっと苦手かも。

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Posted by ブクログ 2015年11月25日

家族にも友人にも、そして仕事にも恵まれた環境にあったシンガーソングライターが”人生がひっくり返るような苦労をしてみるのだ!”との思いから応募したのが”日本ニューギニア探検隊2001”
ヨットの経験も登山の経験もない初心者以前のレベルの著者が応募したのは「ヨットで太平洋を渡り、ニューギニア島の川をボー...続きを読むトで遡上し、オセアニア最高峰カルステンツ北壁の新ルートをロック・クライミングで世界初開拓する!」という本格的なもの。
その珍道中(!?)を描いた”冒険界の奇書”。再刊に合わせて書いた「その後」がまた凄すぎる

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Posted by ブクログ 2015年11月17日

本編ももちろんの事、対談部分であきらかになる1年余りの冒険から帰ったあとの出来事がもう波瀾万丈すぎ。
冒険の書であり愛(憎)の物語か。
BS旅番組ナレーションを「この人が」と想いながら聴くのもよろし。この本が奇書というよりこの作者が奇人(褒めてます)でしょう。

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