【感想・ネタバレ】医者をめざす君へ―心臓に障害をもつ中学生からのメッセージのレビュー

山田倫太郎

これは１４歳の少年が「理想の医者」について書いた小さな本です。
その少年、山田倫太郎くんは生まれつき心臓に重い障害をもち、赤ちゃんのとき何度も手術を受けましたが、根治は難しく、今も酸素吸入器をつけて暮らしています。
あるとき４歳になった倫太郎くんの弟が「医者になってお兄ちゃんを治す」と言い出しました。それを聞いた倫太郎くんは、将来医者になるであろう弟や、将来医療を志すであろう若者たちに向けて８カ条からなる文章を一気に書き上げました。
「患者が望む理想の医者になるための８カ条」には、それぞれに倫太郎君の体験談が語られ、なぜそれが大切なのかがていねいにつづられてゆきます。
この文章に感動した現役の医師や医療関係者が仲間たちに紹介することで広がりはじめ、いまや新聞やテレビなどのメディアが取り上げたことで大きな話題になっています。その文章の全文を掲載したのが本書です。
ほかにも「命の尊さ」や「差別」について書いた倫太郎くんの文章、独特の感性がつむぐ詩なども収録しました。
いま日本中の医師、医療関係者にぜひ読んで欲しい一冊です。

[伊藤香代子 · ★★★★★]

医者をめざす君へ

この本は本当に素晴らしい。生まれた時からず一と重い心臓病にかかっている倫太郎君は普通の男の子と変わらない。私は聴覚障害者でちょっと身体が弱いので難病の人たちの気持ちがよく解るのです。私も入退院の回数が多く入院生活が長引いた。倫太郎君は心臓病で私はメニエル病と頭の怪我による後遺症で今はだいぶ落ち着いているけど、こういう本がとてもいいので参考になりました。

[Y子 · ★★★★★]

毎日を大切にしようと思いました

倫太郎くんの事を、ずっと応援したくなりました。是非絵本も出版して欲しいです。
この購入が、少しでも倫太郎くんの為に、そしてこの気持ちが少しでも届けばいいなと思います。これからも応援しています。

[ブクログ · ★★★★☆]

先天性の心臓疾患を抱える中学１年生・山田倫太郎さんが、医者を志す弟・恵次郎さんに宛てた「患者が望む理想の医者8ヵ条」を中心にまとめたもの。

障害を抱える当人でなければ言葉にできない、等身大の声が読者の胸を打ちます。「かわいそう」ではなく「がんばってるね」の声掛けを。病だけではなく心にも寄り添いを。100頁ほどに込められた重みある一文一文を噛みしめるように読みました。
読んでいると不思議なことにこちらが励まされます。辛いこと苦しいことも含め多くの経験をしているからか、人を思いやる心に富んだ表現豊かな彼の姿が伝わってきます。
これからも医者をめざす人に、そうでない人にもメッセージを発信し続けてほしいと願います。

[ブクログ · ★★★☆☆]

24時間テレビで倫太郎君の事を知って、倫太郎君の書いた本を読んでみたいと強く思いました。

サンドイッチのポエムが大好きです。

「人間の体って不思議なもので、きっと心とも繋がっているのだ」
これももう気付いているなんて、凄いです!

[ブクログ · ★★★☆☆]

生まれつき心臓に障害のある中学生が、弟が医者になりたいというのを知って、患者の立場から医者を目指す若者へ、医者として知っておいてほしいことをつづる。