【感想・ネタバレ】賊軍の昭和史のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

毎度お世話になっております、半藤さんと保阪さんの対談形式で、
昭和史を官軍、賊軍の視点で描く一冊。
お二方の著書をよく読ませてもらうのは、
複雑な昭和史をわかりわすくまとめているからなのですが、今回もわかりやすかった。

鈴木貫太郎って何でこんな評価分かれるんだろうなとずっと思ってたけど、
「ニ・ニ六事件で殺されかけて、とにかく生きることを優先し、戦争を終わらせるために生き延びた。だから戦争賛成側にも恨まれないようにどっちつかずの態度をとった」という
本書での視点はなるほどだなぁと。
斬新な視点だなと思いました。

今だからこそ、そんな昔の出身地で官軍賊軍なんて…と思うけど、それがアイデンティティであり、自分を構成する一部だったんだもんな。
特に海軍は人数が少ない分、それが顕著だったそうで、鈴木も、三羽烏の米内、井上、山本五十六も冷遇されている。
逆に陸軍は永田鉄山、東條英機あたりから「反長州閥」の流れが出てくるんだけど、
それにより皇道派や統制派の戦いが生まれるという…。
いずれにせよ官軍賊軍が昭和にまで影響を及ぼしたことを実感する一冊でした。

それにしてもお恥ずかしながら、今村均という人に関しては全然知らなかった。
こんな清々しい軍人がいたとは。
また別著で読もう。

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2022年09月24日

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