あらすじ
夢を叶えるためホテルで働き始めた宗だったが、一流の味を学校に提供する「ホテル給食」に配属される。渋々向かった女子校で彼を待っていたのは、舌の肥えた我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食にも「太る!」と全く手をつけない。元給食のお兄さんのプライドに懸けて、宗は彼女達のお腹と心を満たすことができるのか。
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自分の店を出すという夢を叶えるためにホテル・マイヤーズ東京で働き始めた主人公・佐々目宗は私立学校に向けてホテルメイドの給食を提供する給食課に配属された。
渋々向かった女子校には我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食に太るからと言って食べようとしない、仲間に合わせて生活することにストレスがたまる、学校の「神」と呼ばれ、みんなから好かれている中園がみんなの神でいることにストレスを感じ、異食症になるなどの問題を抱える。
そんなお嬢様達の問題を解決するために主人公は食育授業で食べることの大切さ、生徒達が抱えている問題にアドバイスをしていく。食育授業を終えて、残菜率はほとんど変化なかったものの、これからもホテル給食を食べたいと望む生徒が増え、今後のホテル給食への可能性が見えてくる。
主人公が我がままなお嬢様達に給食を食べてもらえるよう、食育授業で「食べることは生きることと同じ。消化するのに時間はかかっても友達がいれば辛いこともどんなことでも消化できる、強くなれる。みんなの消化を助けてくれる人は友達だけではない。家族、見守ってくれるたくさんの人・・・。」と食べることの大切さについて熱く語っている場面が感動した。
食べ物で人の心を動かす主人公はすごいと思った。
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佐々目が、帰ってきた!
いや、正確には新しい学校に、赴任した。
今度は中学生。
しかも超お嬢様学校。
佐々目が相手にする子供達は、思春期に入り、問題はますます難しくなってくる。
太るから、食べない。
みんな一緒じゃないとダメ。
周りが望む子でいなきゃ。
彼女たちが抱える問題は、小学生よりももっと大人に近づいていて、もっと根本的なこと。
待っていれば誰かがやってくれる、だから私は何もしない。
それは違う。
このシリーズで繰り返し言われるのは、あなたの人生を周りはずっと守ってはあげられない、ということ。
「嫌いでも苦手でも面倒でも、食べなければならないものはある。
人に食べやすくしてもらってではなく、自分から手を伸ばして。」(200頁)
でもそれには勇気がいる。
とても怖いことだ。
特に思春期、ましてや女同士の中なら。
それでも戦わなければならない時が必ず来る。
その時、力の源になるのは、......食べ物。
私はとてつもなく悲しい出来事にぶつかった時がある。
その時わたしはすき焼きを食べた。
こんなに悲しくて辛いのに、なんで食えるんだ、なんで腹が減るんだ、そう思いながら泣き泣き食べた。
ちゃんと喉を通った。
消化を助けたのは大根おろし。
わたしの心の大根おろしは、パートナーと、本だった。
力をつけて、泣きながら食べて進んだその先には、ちゃんと、希望が待っていた。
食べ物は人そのもの。
強くなるため、生きるために人は食べる。
私たちは、今、ちゃんとここに生きている。
さあ、食卓に並べよう。
自分の願いと、大事な人の未来を叶えるための、そんな料理を。
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生徒たちの問題が、異食症とか、身近でなくても何だか他人事じゃなく感じられて、濃やかで、完成度の高さを強く感じた。やっぱり大すきなシリーズ。毛利さんの栄養バーが健在で根深いなあと思う。ホテル給食としてデザートにケーキまで出て来るって華やかで凄いなあ。メニューのバリエーションが豊富で、ナイフとフォークの堅苦しさを感じるよりも、毎日の給食が楽しみになってしまいそうと、ダイエット的にはつらそうだから物語として割り切った上で思ってしまった。実際にこんな風だったら、残すことは罪悪感があって難しいから朝と夜で調整かな。
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シリーズ読破中!!4作目も一気に読んでしまった!小学校を卒業してほっと一安心かと思いきや、新しい職場でまた新たな給食への挑戦!
給食のおにいさんだから給食でないと意味ないけれどもw
今度は中学校、しかも女子中という未知の戦場へ!このごろの女子なんて何考えてるのか分からないよね、同じ女子としても思うところあるもん!
というかあの入江先生の無敵さ加減が半端なくて、いつも以上にささめを応援してしまった巻でしたー!
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「卒業」で大団円を迎えたと思っていたので、まさかの続編に驚き。
舞台はミッション系の女子中学。気難しい年代の女子を相手に佐々目も毛利も手を焼きます。三巻までの小学生よりも、反抗的な上に妙な連帯感を持っているので、ときに理不尽に思えるほどの仕打ちの数々にやや気が滅入ります。
それでも状況を打開しようと試行錯誤する佐々目……という構成はこれまでと同じで、綺麗に完結したと思われたのに、続きを書く必要あったのかな? と疑問に思ったりしました。
ただ、中学女子だからこその悩みや「異食症」という聞きなれない事例という要素に触れることができた点はよかったです。佐々目ではなく、新キャラによる新シリーズとして描かれていたら印象が違ったかも?(素人考えですが……)
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夢を叶えるためホテルで働き始めた宗だったが、一流の味を学校に提供する「ホテル給食」課に配属される。渋々向かった女子校で彼を待っていたのは、舌の肥えた我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食にも「太る!」と全く手をつけない。元給食のお兄さんのプライドに懸けて、宗は彼女達のお腹を心を満たすことができるのか。大人気シリーズ、第四弾!
前作の終わりが、給食のおにいさんを卒業してホテルで働き始めることになる!だったので、
せっかく今まで面白かったのに卒業して
今度はホテルの話になるのかな、と思っていたが、
ホテル給食とは!そうきたか。
今度の舞台はお嬢様学校。
新たなキャラクターも出てくるけど、
やっぱり今までの小学校が舞台の方が面白すぎて
全力で面白かった、といえないのが残念。
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前作の「卒業」がラストだと勝手に思いこんでました。
なので、書架で見かけたときはちょっとびっくり。
私立女子中学で再びコンビ(?)を組むことになった、笹々目と毛利。
まあ、当然小学校より抱えている問題は複雑になり、
さらに一筋縄ではいかない。
何不自由なく育ち、それゆえの社会の反発を受けながらも、
やはり温室育ちな彼女たち。
感情移入度は小学生の方が高かったが、
また昔の小学校の仲間が集ったり、
修道女の先生にも秘密があるようで、次作にも期待。
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同シリーズ最終巻...だと思い込んでいたけど、どうやら違うな、これは...。
前巻までとは舞台が変わり、ちょっと馴染みが無く話の中に没入できないのは残念。
未知に近い環境とか設定は面白くはあるけれど、無意識の内にページを読み進むのが早くなっていた(自分は、感動的に面白いときは遅くなる)。
最後の大団円も、え?、それって良いのか?と少し不自然さを意識させられてしまった。
前巻までの”面白かった”感に良い意味で引きずられて読み終えた。 面白かったのだが少し消化不良気味。
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前作(シリーズ第3作)『給食のおにいさん 卒業』でシリーズが完結したと思っていたので、私の中では『帰ってきた給食のおにいさん!』という感じで、嬉々として読み始めました。
思春期真っ只中の多感な女子中学生(しかもお嬢様!)を相手にホテル給食存続に懸けて、悪戦苦闘する主人公と「戦友」の栄養教諭、毛利。その前に事あるごとに立ちはだかるシスターの入江。
色々な対立、衝突があるなかで、次第に皆がひとつになって問題解決に臨んでいく様子に心動かされました。
心地よい疲労感が残るお話でした。
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「卒業」までの3作ほどおもしろくはなかった。
なんなの、あの生徒たち。
「卒業」で惜しまれつつ終了してた方が良かったんじゃないか、とも思う。
ささめのことは応援してるし、毛利もまた登場して嬉しいけど、なんかな~。
味方になってくれる先生がもっと出てくればいいのに。
ホテル給食を残すなんて許せない!
シスター入江の10年前の雑誌記事が気になる。
「浪人」で明らかになるのかな。
っていうか、「浪人」もまたこの学校が舞台なのか?
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お前ら、口開けて待ってろ!
給食のお兄さんが帰って来た───。
佐々目と子犬顔の毛利に、また会えたのが嬉しくて、わくわくして読み始めた。
でも、さほど引き込まれなかったのはなぜなんだろう…
舞台は白蘭女子学院中学校。
年間給食費15万円、オシャレで豪華なホテル給食を、お嬢様たちは嫌だとおっしゃる。
私にしてみれば、給食を残してもいいというだけで羨ましい限りですが…。
彼女たちに美味しく給食をたべてもらうため、残菜率を少しでも下げるため、奮闘する佐々目と毛利。
愛情ゆえか、指導するシスターの入江は、生徒たちばかりか彼らにも厳しい。
「ダイエット異食症」というものを初めて知りました。
食べることは生きることと同じ。
でも、彼女たちにとって、お腹いっぱい食べることは罪悪感を伴う行為。
経済的にも恵まれて、なにより健康であるのに、彼女たちの心の闇は深い。
相手を変えることは難しい。
それができないのなら、自分が変わればいい。
そうすれば周囲も変わってくれるはず。
そうは言っても、なかなか難しい…です。
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「ホテル給食」の調理員として、私立のお嬢様中学校へ配属された佐々目。その希少さから新聞で取沙汰されるようになった"栄養教諭"の毛利も呼ばれ、また見た目黒のお兄さんと腹黒チワワのコンビが復活。
しかし、前巻までの公立小学校とはまた勝手が違って一筋縄ではいかないお嬢様ばかりで。その所為だろうか、物語も失速したように感じた。
女の園コエェー。
白いテープってなんなの?
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給食のおにいさんシリーズ第4弾!
今までの公立小学校から私立女子中学校に舞台をうつした物語…。
小学校とお嬢様系私立女子中は勝手が違うとは思うけど、面白味も半減したような…。
全3作でキッチリ終わらせたほうがよかったような、おまけとしての物語もあったほうがいいようなそんな感じ。
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小学校の給食室から、ホテル料理部へと転職した佐々目だったが、上司の指示でお嬢様中学校の給食室で働くことに。
ホテル給食と称されたオシャレで贅沢な食事でも、残飯率がかなり高い。
この事態を解決すべく、佐々目と毛利がまたタッグを組む!
事態の改善に動こうとする2人には、様々な障壁が現れる。
繊細なお嬢様たちの気持ち、保守的な教師の妨害…
四方を壁に阻まれた状況でも、解決策を探す佐々目と、姑息な手を使ってでも目的を達成しようとする毛利。
決して諦めない2人がかっこいい!
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小学校の給食のおにいさんを卒業したら次はお嬢様中学のおにいさん。「学校、そして友だち。大人からみれば小さな、小さな世界。でもそれが、子供たちにとってはすべてなんです」このセリフすごく納得する。クラスの中って今では何でもない事でもあの時の自分って嫌われたくなくて周り気にして必死だったなあ。
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4作目
ってか、アノ状況からよく続編につなげようと思ったね
なんだか蛇足な感じがしないでもないけど・・・
今回はお嬢様学校のホテル給食
キリスト教系でお姉さまとか幼少期から同じ学校とか、どこのマリみてだよと思った
実際にここまで浮世離れした学校あるか?
というリアリティは別として
今回の描きたかったのは中学の給食で、特に女性の栄養バランスってところですか
悪くはないんだけど
やはり前作でキレイに終わっておけばなぁ、という気持ちが残る
Posted by ブクログ
オーナーシェフの夢に向かってホテルでの修行中のササメがひょんなことから黒チワワと再びタッグを組むことに。舞台は私立のお嬢様中学。ホテル給食、マナー教育・食育とお嬢様の反発にどう活路を見出すのか。
それぞれの問題点は出てくるが、どこか消化不良気味、シスター入江の人物像も突っ込み不足を感じた。
15‐192
Posted by ブクログ
今回は、給食の“おにいさま”
シリーズ、終わってしまったと思っていたので続きが読めて嬉しいです。
小学校から、中学校へ。
ホテルのメインダイニングで働き始めたささめですが、勤務先ホテルが担当する、お嬢様学校の『ホテル給食』の助っ人に!
黒チワワこと毛利さんも、そこで研修をすることになり、相棒なのか敵なのかよく分からないコンビも復活!
中学校といえば、小学校以上に難しい時期なうえに、お嬢様学校。
聖女こと入江女子が立ちはだかりますが、このゆるぎない存在感が、お話として一本芯を通しています。
小学校の頃も女子同士の人間関係、ダイエットや美容に対する関心などが描かれていたなあ…
どうしてもそういう題材になってしまうのでしょうか。