【感想・ネタバレ】情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年01月18日

今まで語られなかった情報という側面から太平洋戦争について語った本で、非常に面白かった。

日本の組織に所属している人は、上位の意思決定層の問題について共感する部分はあるかと思う。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年04月26日

太平洋戦争での日本の大敗について、情報参謀が自分の経験を踏まえて書いたという、なかなか珍しい本。

日本の情報感度の低さと、それによってできた勝ち筋のない戦略で、何百万人という兵士が死んでいったと考えると、どうしようもなく不憫に感じた。日本がどのように負けて、負けるべくして負けたというのがよくわかる...続きを読む

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年06月21日

大東亜戦争に関する書籍は数多あるが、本書は『情報』の切り口から先般の戦争を記している。

当時の大本営が敵国の戦略・戦術をはじめとする情報をどれほど軽視していたたが、当時を回想する形で記されているのでよく分かった。

その中でも特に印象的だったフレーズは、一つの情報(徴候)に対して、複数の視点から丁...続きを読む寧に分析をしないと致命的な誤りをするということだ。

現代でも、トランプ政権が誕生した際は多くの米メディアはクリントンを持ち上げ、トランプを非難していた。
米メディアのフィルターを通して、日本メディアもトランプ劣勢という論調であったが、結果は違った。
これは米選挙戦に対して、メディアの視点からでは捉えない米国民の民意があった、と考える必要がある。

こういった事象からも著者の堀氏の考え方を引用できるはずだ。

当たり前のことではあるが、本書を読んでからニュースを分析すると、そのメディアがどのような思考を持って論じているかを日々考える必要があるのを改めて感じる。

SNSを含めて情報が氾濫しているが、自分の頭で考えることが今以上に大事な時代はないのかもしれない。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月08日

2019年、41冊目です。

戦後、自衛隊の情報部門の責任者となった元日本軍大本営参謀の堀栄三氏の著作です。文章は、終始第三者が、堀本人について客観的に語る文章体になっている。
そのことが、情報に価値を置き戦略を立てて生きようとした人間の特性を現わしているかのようです。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年12月27日

今では戦略というのはすっかり「ビジネス上の」という文脈で使われるようになったが、もともとは戦争(というか国家間の取り組み)で勝利を得るための考え方であり、僕はこちらのほうが戦略が好きでそういった内容に関係のありそうな本を見つけたらとりあえず手に取るようにしている。とはいえ、ハズレも多いのだが。

...続きを読むういった類の本がハズレになる理由はだいたいは、

自分のことを大きく書きすぎる(俺はこうやった)
浅い考察が延々と並べられる(○○に勝つためのXX)
神の視点からの考察(あの時、こうやってれば買った)
の3つで、いずれも当時の手触りがまったくなくなってしまっている。


一方でこの本はまったく反対で、自分が実際の仕事や体験から感じたこと、学んだこと、考えたことを中心に記述が進められていて、それでいた示唆に飛んだメッセージが多い。例えば、以下の部分。

戦後沢山の戦史家や軍事評論家と称する人々が、「日本は飛び石作戦でやられた」と書いているが、米軍の飛び石作戦は占領空域の推進であり、日本軍の飛行場守備は、米海軍艦隊の攻撃が主目的であって、空域の占領は念頭になかったことを記述しているものは少い。挙句の果てに、日本の作った沢山の飛行場は、まるで米軍のために作ってやったような形になってしまった。

太平洋戦争において、日本軍の戦線が押し下げられて個々の拠点が玉砕していった理由と、米軍の意図を極めてシンプルに記述している。


全体を通じては著者は声だかには言わないものの、現代日本の情報への感度、もっと言えば「外の世界のへの関心の低さ」に対してかなり悲観的なメッセージを発している。ただ、個人的には戦争期間中でさえ変えることができなかった国民性というのは、そう簡単には変わらないわけで、こういった特性というのは今後も変わらないという前提において、個人がどのようにsurviveするのかを考える方がいいのではないか・・と、そんなことを考えた。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年07月21日

台湾沖航空戦、誤った戦果を鵜呑みにしてそのままレイテ決戦に導いてしまった。

⚫いかなる場合も、結果(戦果)を定性、定量的に測定できるようにしなければならない。結果を測れない場合は誤解へと導く
⚫プロの感というものは、複数の情報の交差点のなかに生まれるものである。情報の中には現場へといかない限り分か...続きを読むらないものがある。

0

「歴史・時代」ランキング