【感想・ネタバレ】オーダーメイド殺人クラブのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

「これは、実はコメディなんじゃないか?」
この言葉は、解説の方が言っていたことだ。
けど私は、あまり共感できなかった。
私にとってこの物語は痛かった。
学校というコミュニティの狭さと、親のつくった鳥籠のなかで、ただ生きることしかできないということへのやるせなさ。
私は、それを身を以て知っているし、今現在、体験している。
だから痛い。今も尚、私はその現状に立ち向かわなければいけない。逃げ出せない。

でも、逃げ出そうと、主人公たちが藻搔いてくれるのは、私にとって救いだった。
死のうと、それを実行しようとしている事実が、私を少しでも救ってくれた。そう感じました。

0
2024年06月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解説の大槻ケンヂさんの「中二病同士の初恋」という表現に、
読後、それだぁ~と大納得。作中あまりにも重たい空気だったけれども
思い返してみれば結局そういうことなんだよな、とても良い表現。

女子中学生たちの一瞬で移り変わる人間関係や
学生時代に訪れる猛烈な反抗期があまりにもリアルで、
アンがどんどんと自殺に本気になっていく気持ちが痛いほどわかってしまった。

アンは自分が特別で、周りの女の子たちとは違うと思っていたんだろうけど、
恋人や友達とのイザコザに巻き込まれ学校で泣いちゃってる私、とか、
先生に親しく話しかけられて気に入られてる俺、とか、
きっとみんなが自分を何かしら「特別」だと思っている。
アンも徳川も、結局は健全な中学生の一人だったんだ。
(徳川に関しては、一歩間違えると危なかったけど…)

河原でアンに出会った時、徳川は一体何を思ったのだろう。
『悲劇の記憶』ノートの残り何十ページのイラストを、
徳川は一体どんな気持ちで描き続けたのだろう。
猛烈に徳川視点の本作を読んでみたい。

0
2024年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初はだらだら読んでたけどタイトルの伏線が回収されてからは読む手が止まらなくなった。
女子の怖くてかつ中学生の少し幼稚な人間関係がリアル。厨二病らしさも最高。
展開とか細かい伏線は多少わかったけど徳川の恋愛が大っぴらにならないのはよかった。徳川の『殺さない、殺したくない』が切実すぎて刺さった。スクールカーストを気にして話さなかった2人だけど最後に『友達』って言えるようになってたのはいいな。
全部知ってからもう一回読みたくなる。

0
2024年05月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今自分のいる環境が世界の全てであると感じてしまう中学2年生。

1番難しい年代を美しく描いていました。

スクールカーストなどから起こる無視やハブを読んでいる私までもが辛くなるような、読んでいる内容の景色がそのまま映し出されている、文章で読んでいるのに映像で見ている感覚でした。

胸が痛くなる部分もありましたが素敵な作品でした。

辻村さんの作品はどのジャンルも私好みで好きです。

0
2024年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中二病の少年少女の物語。私の中にも中二病の少女は確実に存在していて、懐かしいような気持ちで読んだ。思春期の心の危うさが見事に表現されていたと思う。

話はラスト数ページで急展開。結局恋愛物語になるのかと、でもそのまとめ方がさすが辻村深月さんだなと思った。どんな最後になるのかすごく期待したので、幸せすぎる終わり方にちょっと拍子抜けした感はあったかな。

0
2023年12月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中2って難しいお年頃、って一言で言うのは簡単だけれど、実際は様々な要因が絡みあっていて、当事者も心のコントロールが出来ないのだろう。主人公の心も複雑で、なんとも私には理解できない部分が多かった。明後日、中学の入学式を迎える娘が、中2になった時、こんな感じだったらどうしよう、って怯えながら読み進めた。終盤はハラハラしながらも最後はホッとした。全体を通して、読んでいて寿命が縮みそうだった。

0
2024年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中盤まで主人公や周りの人間に共感できなかった。周りの目や学校内でのヒエラルキーを気にするところ、自分と異なる感性をセンスが無いと言いこき下ろすところなど、典型的な中二病だと思ってしまった。

しかし、終盤は主人公が過去を振り返ってちゃんと成長しており、安心しました。

0
2024年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自殺願望のある中学生とそれに加担しようとする同級生。自殺したいほどのエピソードを挿入する必要があることから自ずと重たい内容となるのは仕方ないとして重たい部分が長過ぎて読むのが辛かった。
詰まる所、読者の興味は自殺を決行するかしないかであって、途中飛ばして結末のみ見たくなる衝動を抑えつつ読んだ。深い思考を丁寧に描いており思い込みにハマっていく様は説得力がある。思慮の浅さ、客観的な思考にかけるところは中学だからとも言えるが、自殺未遂願望のある人は総じて私立が浅くなるものかもしれない。
自殺決行日の翌日以降についてもう少し読みたかった。自殺幇助の徳川の塩対応ぶりとそれでも頼っていく主人公に若干理解が追いつかない。
そもそも読み手は主人公に自殺を留まってほしいと思う人が大半だと思うので共感しにくいのではとも思う。

0
2023年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

題名が物々しいし、読んでても、いわゆる危険思想、というか、中二病の域を出るか出ないかの微妙なラインの思想を持った二人の殺人計画だから、最初はこわいとか、くだらないとか客観的に読んでいた。ある意味、結末が全く読めなかったし、ハッピーエンドのビジョンはあまり見えなかった。
でも、最後、なるほどそう来たか、と感じた。二人の危うい関係に変わりはないんだけど、お互いをお互いに支え合っているという自覚を持つことで救われるというのは、現実的で、救いのある結末だったと思う。

0
2023年09月10日

「小説」ランキング