あらすじ
クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は――。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。
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Posted by ブクログ
自分の状況と一致するところがあり感情移入せずにはいられなかった(訳あって成人してから学生を始め、厨二病もぶり返してきた気がする)
「終わらせられなかった2人」はそれぞれ 勉強と美術を拠り所とし「余生」を生き始め 離れる期間があったからこそ また関係が生まれる未来があるように思う、大槻ケンヂ氏の解説にもあるように多幸感があるエンディング、とても好きでした
Posted by ブクログ
面白かった
思春期の心情や人間関係がよく描けていて、自分の中学時代と何度も重ねた
大人になってから思い返すと厨二病だなあとか思えるかもしれないけど、中学生の頃はその人なりに本気なんだと思った
解説が自分では考えつかない意見で興味深かった
Posted by ブクログ
おもしろかった。結末どうなるんだ?の期待でどんどん読み進めて、おー、なるほどと。おもしろさで熱中できた、星4かなって思ってたら、最終盤であ、これは星5だ...となった。
解説の中にあった、
「金の魚の鱗のように光る川面のごとく、輝きに包まれる時」を、味わえた読書体験に、とても満足している。
Posted by ブクログ
イタイなぁ…最後まで読めるかな…と思いながら読み進め、気付けばお願いお願いと祈るようにページをめくり、絶望し、最後の展開に天を仰ぎ、そして2人のこれからを応援したくなるエピローグ。読後感に浸りました。
起承転結のお手本の様な小説。
とても好きです。
ネル、死体をバラバラにはしたんだろうけど、殺してないんじゃないかな…首輪見て、罪悪感から河瀬が嫌いって言ったところもあったんじゃないかな。
Posted by ブクログ
ここまで全力で中二病に突っ走る人は滅多にいないだろうし、登場人物の中でもアンは特別。
それっぽく見える徳川もアンが好きだから合わせていただけと感じる部分もあり……
本題の中二病もだけれど、そんな状態からあっさり卒業する切替の早さもすごくて名前の由来になった赤毛のアンとどこか似てる。
Posted by ブクログ
辻村先生の小説は『かがみの孤城』しか読んだことがなく、読後感悪そうなものも書くんだ、と思いつつ読み進めたら、紛れもなく同じ作者だ、腑に落ちた。それが嫌だったという話ではなく、読後感に心が満たされるのはこの方ならではなのだろうな、と感動した。こんなに幸せな気持ちで読み終われるとは思わなかった。『時間』が果たされないにしても、きっとモヤモヤしたものが残されるだろうと思っていたのに、心が洗われるような心持ちで、衝動のままに感想を書いている。しばらくは余韻に浸っていたい。
Posted by ブクログ
タイトルから受ける印象はあまり良くなかったけど、読後感はとてもよかった。
ラノベ感あふれるタイトルとは違い、スクールカーストの嫌な感じが、密度高く塗り付けられる。
一線を越えそうで、越えなくて、やっぱり越えたところもあった感じがいい。
変にあっさり越えたり、一貫して越えなかったりすると、実際にはリアルでも逆に嘘くさく感じると思うから。
しかし徳川は、本当に猫を殺したんだろうか。
そうだとしたら、アンはどう気持ちを処理できたのか、腑に落ちない。
Posted by ブクログ
最近は大人の世界でもいじめは問題になっているが、中高生の狭い世界においてはすべてを支配する重大な問題。しかも「何故?」と首を傾げるようなたわいの無いことが原因ということがよくある。大人になった今の自分からみたらくだらないですませられるが、それができないのが学校だけにしか存在意義を見いだせない感受性豊かなティーンエイジャーだ。
この小説でもそんな姿が如実に表現されていて、委託殺人という極端な方法へと突き進む。さらに大学進学で東京へ行く、大人に片足を突っ込み始めた主人公達は新たな生き方に気づき始める。
大変面白い小説でした。