【感想・ネタバレ】アデスタを吹く冷たい風のレビュー

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Posted by ブクログ 2015年07月10日

面白かった!久しぶりに外国人の書いた作品を読み切った。所々わからないところはそのままにしても充分楽しめる。

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Posted by ブクログ 2015年06月20日

ずっと読みたかった作品がようやく文庫化、噂に違わぬ傑作揃い。ハードボイルドな雰囲気が漂う中、独裁国家の軍人という設定を活かしたトリッキーな解決が冴え渡るテナント少佐シリーズは必読もの。

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Posted by ブクログ 2022年04月15日

ノン・シリーズも異色短編として悪くはないが、水準作(「玉を懐いて罪あり」を除く)。やはり読みどころはテナント少佐シリーズ。フランコ独裁政権下のスペインをイメージした架空の共和国で、かつては反将軍派でありながら、今はその将軍に仕えなければならないテナント少佐の、面従腹背を地で行く苦闘が描かれる。テナン...続きを読むトの闘いは単に謎を解いて、犯人を捕まえれば良いと言うものではない。ときにおぞましいとも思える命令に従いながら、自らの矜持や正義を守り抜くためのパズルを、テナントは解かねばならないのだ。
実は数十年ぶりの再読なのだけれど、びっくりするくらい覚えてましたね。これは傑作。

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Posted by ブクログ 2018年04月08日

思いがけず面白い。短編ミステリでここまで楽しいとは。
独裁政権下の軍人テナント少佐シリーズは手に汗握るし、陪審裁判の話は冷や汗モノ。

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Posted by ブクログ 2022年06月12日

アメリカの作家トマス・フラナガンの短篇ミステリ作品集『アデスタを吹く冷たい風(原題:The Cold Winds of Adesta)』を読みました。
ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。

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復刊希望アンケートで二度〈第1位〉を獲得!

...続きを読む風が吹き荒れる中、闇を裂いてトラックがやってきた。商人が運ぶのは葡萄酒か密輸銃か? 
職業軍人にして警察官のテナント少佐は強制的に調べるが確証を得られず、トラックは通過してゆく。
謹厳実直の士、テナントが起こした行動とは?
「復刊希望アンケート」で二度No1に輝いた七篇収録の名短篇集、初文庫化。
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日本で独自に編纂され1961年(昭和36年)に刊行された短篇集を文庫化して2015年(平成27年)に復刊された作品で、トマス・フラナガンのミステリ作品が全て収録された唯一の作品のようですね。

 ■アデスタを吹く冷たい風(原題:The Cold Wind of Adesta/1952年)
 ■獅子のたてがみ(原題:The Lion's Mane/1953年)
 ■良心の問題(原題:The Point of Honor/1952年)
 ■国のしきたり(原題:The Customs of The Country/1956年)
 ■もし君が陪審員なら(原題:Suppose You Were on the Jury/1958年)
 ■うまくいったようだわね(原題:This Will Do Nicely/1955年)
 ■玉を懐いて罪あり(『北イタリア物語』を改題)(原題:The Fine Italian Hand/1949年)
 ■解説 千街晶之

最初の4篇はテナント少佐シリーズの作品、残りの3篇はノンシリーズの読み切り作品です。

テナント少佐シリーズは、クーデターで王政を打倒した無慈悲な将軍が国の全権を掌握し戒厳令下にある地中海の共和国の職業軍人・テナント少佐を探偵役にした独特の雰囲気を持ったシリーズ… そんな中でも印象に残ったのは『獅子のたてがみ』と『良心の問題』の2篇かな、、、

被害者?加害者?どちらも意外などんでん返しが愉しめましたね… 構成の巧みさが味わえる秀作でした。

その他の作品では、『もし君が陪審員なら』と『うまくいったようだわね』の2篇が印象的でした… いずれも弁護士が主人公で夫婦間での殺人がテーマとなっているのですが、どちらも弁護士に訪れる意外な結末が用意されていて面白かったです、、、

どちらも弁護士に同情しちゃいましたね… 世にも奇妙な物語 的な展開でしたね。

好みは分かれるところかもしれませんが、まずまず愉しめましたね。

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Posted by ブクログ 2015年07月26日

 7編収録の短編集。

 前半の4編は軍人のテナント少佐が活躍する
短編。架空の国が舞台で将軍の圧政や革命など
ところどころ不穏なその国の空気が描かれている
のが上手いです。


 またテナント少佐の軍隊の権力や派閥に縛られず、
自分の正義と思考に愚直に行動する姿がとても男前
です。

 テナント少...続きを読む佐ものがこの短編だけなのが残念…
この国の政治をもっと掘り下げた長編があったら
間違いなく名作になりそうな予感がします。


 他3編は歴史ミステリにブラックユーモア、奇妙
な雰囲気のものとバリエーションが豊か。特に自分
が好きだったのは、
 被告の無罪を勝ち取った弁護士がその友人の
大学教授に被告の男の過去を語る「もし君が陪審員
だったら」
 結末の何とも言えない感じをぜひ味わってほしい
です。 

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