【感想・ネタバレ】Hatch（２）のレビュー

村上かつら

母が娘にかけた呪縛の正体。知らぬ間に自分を押し込めていた28歳女子の婚活白書、待望の第2巻。 恋愛経験のないのえみは、独身のまま亡くなった叔母の葬式をきっかけに婚活を始めた。その一環の合コンで、空気も読めずうまく喋れない彼女を「慎み深い」と言ってくれた男は、友人から「20代前半で済ませておく男」だと言われてしまい…。 23時の門限、許されない急な外食、過剰な詮索──。厳しすぎる母のもと、のえみは結婚できるのか？ そして婚活を通して見えてきたものとは。 のえみの“いま”からの出口さがし、完結巻。

[tossi · ★★★★★]

切ない

一生懸命、自分の殻を破ろうとしているのえみの心が切ない。母親との葛藤、自信のなさ、引っ込み思案の性格で過ごしてきた28年・・。合コンに参加したことがきっかけで、心のつっかえが一つ一つ取れていく様子が、新鮮に映ります。気になる人に会いに行き、母親との関係が決裂。これまでののえみでは考えられなかった成長ぶり。のえみがついに辿り着いた「好き」という気持ちに嬉し涙が出ました。友人や叔母の千里のサポートも見逃せません。

＃胸キュン ＃癒やされる ＃切ない

[ブクログ · ★★★★★]

村上かつらさんの新作。心理描写、微妙の心の変化を描くと右に出るものはいない。村上かつらさんの作品は読むたびにキュンとなる。

[ブクログ · ★★★★☆]

完結編。ダブルバインド、世代間連鎖などがテーマ。山岸凉子「天人唐草」「メディア」などの作品を思い出させるが、それほど突き放した描写にはなっておらず、読後感は優しい。