【感想・ネタバレ】あの夏、最後に見た打ち上げ花火はのレビュー

あらすじ

彼女と出会った、忘れたくないあの夏の日。

何もないのどかな田舎町・松乃に暮らす中学2年生の眞田寛樹は、幼なじみの三島桐子・親友の阿久津恒正らと、毎年変わることのない夏休みを過ごしていた。そんなある日、徹夜をしてしまった寛樹は熱中症で倒れてしまい、助けてくれた謎の美少女・伊藤ノアに恋心を抱くようになる。日本語をうまく理解することのできないノアのために寛樹は妹のなずなと一緒になって、自分たちが暮らす町を案内したりしながら、徐々に距離を縮めていく。そんな時、寛樹はノアに過去の記憶がなく、深海生物に似た奇妙な生き物と共に自身がよく通っている駄菓子屋・伊藤商店の庭に倒れていたところを発見されたという事実を知る。さらに謎の生物がしゃべる名前が、先日まで自分が読書感想文を書くために読んでいた小説の作者の本名だということがわかり、ますます混乱していく。ノアが記憶をなくしたまま不安な毎日を過ごしていると感じた寛樹は、彼女の記憶を取り戻すべく、さまざまな場所に彼女を連れて行ったり、小説内に書かれたことを調べたりしていくのだが・・・・・・。第9回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作品。中学生の男女が繰り広げる甘くせつないひと夏の青春グラフィティが登場。

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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Posted by ブクログ

ひと夏の出会いと恋と別れの物語。

こういう話はそれこそ古今東西一杯あるのだけど、なぜ一杯あるかというと、やっぱりそれだけ人の心に沁みるからなのだ。
その切なさ、苦しさ、そして余韻。
そういう意味で、この物語もしっかり描けていて良かった。

SF設定なのだが、最後までヒロインの正体ははっきりと明かされなかったのでSF以外の想像の余地もあってなんだか自分の中では想像が広がっている。
それにしても母娘二代で同じ経験するとか、それってフラグだよな。
いつかノアも帰ってくるのかな?
あ、でも、それにはちょっと親密度というか、決定的な何かが足らない気がするな。

中学生の夏休みの、親友と幼馴染との恋のあれこれも、なんだか懐かしい気分になって、物語の中に入ることができた。
これがデビュー作だそうなので、これからも頑張って欲しいところ。

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2018年05月17日

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