【感想・ネタバレ】不思議な薬草箱 魔女・グリム・伝説・聖書のレビュー

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Posted by ブクログ

グリム童話、ドイツの伝承、聖書などに登場する植物について詳しく解説した本…ですが、いろんな国の民俗学的なエピソードもたっぷり散りばめられていて、読み出したら止まらない。マンドラゴラを抜く方法とか、キリストと魚の関係とか、この手の話が好きな人なら大抵知っている有名なエピソードの、さらにもう一歩奥へ踏み込んだところを語ってくれるので、「上級者」でも満足できる内容です。超オススメ!

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2016年07月08日

Posted by ブクログ

ドイツのグリム童話・伝説・キリスト教に関わる植物の話を
メインに、民間伝承とキリスト教の関係、薬草の効用と
時代の変遷を考察した内容。植物については専門家の監修有り。
第一章 グリム童話・・・魔女と薬草
第二章 ドイツの伝説・・・魔女と不思議な植物
第三章 聖書・・・古い時代の植物
[附録]ドイツの薬草園と魔女迫害の跡地を訪ねる
主にドイツにおける伝説や物語と薬草の関係を、検証・考察。
中世の生活や文化、薬草の役割と、情報が多彩です。
それにしてもドイツの森の奥深さよ!
古代からの信仰とキリスト教のせめぎ合い、不幸な魔女たち。
それでも薬草は残り、伝承され、現代ではその効能で見直される。
「いばら姫」のいばら、マンドラコラの真の姿や、没薬、乳香等、
名前だけしか知らなかった植物や薬がわかるのも良かったです。
画像が豊富なのですが、モノクロなのと小さいのが残念です。

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2018年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

魔女や薬草が登場する話を著者の目線で語っている。
実際に訪れた場所の話も盛り込まれており、物語と現実が繋がっていくので面白い。

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2017年06月01日

Posted by ブクログ

グリム童話や伝説、聖書などから、そこに現れる植物について考証してみた・・・というだけではなくて、あちこちからひっぱってくる話題が豊富でとても面白く読めました。
アダムとイブのりんご、じつは・・・とか、いばらひめを取り囲んだバラの種類、長い髪のラプンツェルは植物の名前、などなど、有名なあのお話や、あまり知られていなお話まで、へぇ!そうだったの?!というエピソードばかりです。
後半は、作者が訪ねた魔女にゆかりのある場所について。魔女についての前作「魔女の薬草箱」も読んでみたくなりました。
図版がもっと大きいとよかったのに、残念です。

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2014年12月02日

Posted by ブクログ

物語や聖書に登場している植物や薬草に焦点を当て、作品のなかでどのような役割を担っているか、またどのような植物かを紹介した考察書。

薬膳、漢方、ドラッグ…現代でも薬にも毒にもなる“薬草”は、童話や物語を通しても重要なアイテムとして登場する。いわゆる“悪役”と呼ばれる魔女や継母が主に取り扱っている“薬草”を中心に、横断的に物語を読むという切り口は新鮮で面白い。セイヨウリンゴ、ハマナス、マンドラゴラ、ユリなど、現代も生きるものから伝説となっているものまでその世界は幅広く深いものの、創作の世界に留まらず歴史面からも解説されているので興味深い内容になっている。
作中の挿絵やイラストも豊富に掲載され、視覚的にも楽しい。読みやすい文体で、童話・伝説・聖書、植物学、歴史などをより深く複合的に楽しめた。

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2014年07月09日

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「薬草」からの中世文化、伝説に魔女。
歴史に裏づけされた物語はとても造詣が深く、とても興味深い。
驚きに溺れるのがまた楽しい。

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2014年06月06日

Posted by ブクログ

副題にあるように、魔女、グリム童話、伝説、聖書に登場する植物たちがどのように物語中で使われるか、効能を持つかなどをまとめたものである。

第2章のドイツの伝説では、ヴァルプルギスの夜が何度も登場する。
面白いのは、魔女が箒に乗ってやってくる、というのは固定観念で、「桶の船」、バター樽、火搔き棒、ニワトリ、フクロウ、荷車など様々なものに乗って彼女たちは集ったらしい。
いつの間にやら箒一択になってしまっているが、実にユニークな登場方法をしていたかわかる。
物語は人の口を経て、面白く端的な方に向かうものだ。
さて、現代の私達も空を飛びたいならJALやANAの他に「魔女の薬草酒」がある。
割と強めのアルコールで、甘みのあるハルツ名物だということだ。
しかし、アルコール耐性の低い日本人は、空を飛ぶために酒を飲んでも、飛ばないうちに朝を迎えてしまうかも。

第3章の聖書の物語では、ザクロ、没薬(ミルラ)、乳香、ヘンナなどが登場する。
ざくろの話では鬼子母神も登場し、この植物を通して西と東の文化が見えるのが面白い。

巻末にはドイツの薬草園と、魔女迫害跡地が掲載されている。
歴史の負の部分も踏まえ、魔女の故郷をいつか訪ねてみたくなった。

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2017年08月24日

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