あらすじ
同期会が催された山荘で三日三晩に三人のメンバーが絞殺された。俳優の桜木も会に参加していたが、なぜか、その間の記憶を失っていた。ただひとつ、誰かの首をロープで絞めた生々しい感触をのぞいては……。
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驚いた。ちょっと文章に違和感があったからメインの大仕掛けについてはうすうす感づいちゃったんだけど全く同じ論理展開で全く違う犯人を割り出すことができるってもの凄いよね。日付けの特定のロジックなんかもとてつもなく緻密。すごいなぁこの人。ロジック萌えの俺には大好評。
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マジでやられたミステリー リスト作品
著者名を初めて知ったのは2chのスレだった
当時、リストの3作品の歳時記・夜想曲・肖像画を集めるのは楽ではなかった記憶があるが今はどうなのかな
3作品とも長いあいだ積読状態だった
整理過程でコレが出てきたのでようやく読んだ
作中作から始まる叙述系の香りがプンプンするフーダニットの本格ミステリ
とてもいいですね
文章に違和感ありありだが、なかなか看破には至らずフィニッシュ
なるほどね
内容はまずまずかな
★3.8くらい
解説サイトを少しググって★4.0に変更
フロッピーやカセットテープの懐かしい小道具に昭和感があったが、そのじつバリバリ平成中期の作品だということに1番驚いた
以下ネタバレ
時系列誤認×多重人格×同一証拠による多重推理
Posted by ブクログ
同期会が催された山荘で三日三晩に三人のメンバーが絞殺された。俳優の桜木も会に参加していたが、なぜか、その間の記憶が抜け落ちていた。ただ、ひとつロープで他人の首を絞めた生々しい感触を除いては…。そしてその追い打ちをかけるように何者かからワープロ原稿が送られてきた。そこには空白の三日間が小説として再現され、桜木を真犯人として断罪していたが…。トリック&ロジックの本格派が新たに叩きつける「読者への挑戦状」。長編ミステリ。
文章に難あり。読みづらさは、ページの少なさでカヴァーすればよし…
原稿(第一章~三章)ごとに殺人が起こる。これは真実か?創作か?
読者は違和感をかんじずにはいられない。
読者への挑戦が挟まれ、熟考する。事件の驚くべき構図や企み。実は推理できてしまった。犯人までも。
類をみない大がかりなトリックは成功している。気が付かない読者には素晴らしい読書体験がまっているはずだ。
しかし、どうも辻褄が合わない箇所がある。ふと疑問に思い、納得はできなかったが、物語に身を委ねて推理の終わりを待つ。
探偵はまさかのカタストフィを炸裂させた。なるほど。全部が繋がるわけか…
本格ミステリファンのあなたに捧げる最高のロジック。
窓辺さんからお借りしました。感謝。
Posted by ブクログ
トリックの使い方がユニーク。ただ、それを許容できるかどうかは評価が分かれるかもしれない。
短いのでミステリ好きなら読んでも損はないのではないか。
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噂通り、やってることは確かに凄い。
全く同じ理論を用いて、トリック1つ加えるだけで、別の犯人が浮かび上がる。そのトリック自体がとんでもないもので、よく成立させられたなぁと感心しました。
ただ、読みにくい。最初は仕掛けられたトリックのせいかな?と思っていましたが、どうやら文章があまりお上手でないようです…
まあ、ミステリを書くセンスは抜群に良さそうなので、他の作品も読んでみようと思います。と思ったら入手困難ェ…
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【評価】
印象深さやカタルシスは少ないものの、論理の結晶とも言うべき堅牢さには恐れ入る。
白い部分を出さずに鶴を折るのは難しいものだが、余剰も不足もなく全てを拾い上げ、ここまできちんとやり遂げているのには何か偏執的なまでのミステリ愛を感じる。
ミステリマニア向けの作品だと思うが、感情の揺らぎやドラマチックさの少ない文体が惜しい。
論理部分が高い完成度なだけに、それが人物関係や心情描写等物語部分とも響きあうようなところをもっとみたいと思った。
まさしく、夜想曲(ノクターン)の名にふさわしい、やさしく繊細な作品である。
Posted by ブクログ
シチュエーションや起こる事件はよくある題材だが、その描き方が独特で、面白さがあった。映像化不可能、という触れ込みはかなり納得。
トリックの納得感は、ぼちぼちといったところ。騙された!すっきり!!!という感じはないけど、しっかり論理的に説明されている感じはする。多重人格をモチーフにするのはちょっとズルい…?と思わなくもなかったけど、新しい視点で面白かった。
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全面帯に惹かれて手に取った作品。
ソデ折り返し部分の復刊企画者の思いも熱く、読む前から期待値が爆上がりした。
ある山荘で起きた連続殺人事件。その場に居合わせた桜木は当時の記憶を失っていたものの、手には殺人を犯した時の感触が残っていた。そんな彼の元に届いた殺人事件を詳細に描いた原稿。彼は犯人なのか?
ソデ折り返しの部分に「あなたは違和感にいくつ気づけるか」と書いてあったので、きっとおかしいところが何ヶ所もあるんだろうな、と思って構えて読んでいたけれど、1ヶ所しか分からなかった…!
最後に明かされる数々の伏線に驚いた。
こんなにたくさんの違和感を、何事もなく読み進めていたなんて…(、._. )、
本書での最大の”謎”は読み進めるうちにピンときてしまって、全面帯に書かれているような驚きはあまりなく…騙されたかったなぁ。
一番驚いたのは、犯人を導くための手順。
「読者への挑戦」が載っている作品を読んだのが実は初めてで、このページを見た時、一番テンションが上がったかも。
✎︎____________
生まれついた性質は、外見と同じで本当は変えようがない。本来のものを無理に変えると、どこかが歪んでしまう。(p.73)
Posted by ブクログ
あちこちに引っ掛かりを感じながらも、とっとと読み終えてしまいたい…くらいに思っていたが、解決編で、その引っ掛かりが少しずつ解けていったところで面白さを感じた。ただ、あーこの時代のこれか…というのは、思わざるを得ない。
昭和から平成初期の一般的なことを知らないとちょっと理解できないこともあるかも。
Posted by ブクログ
久々にトリックとロジックが凄い作品に出会ってしまった(ロジックは少々面倒くさいが)。このトリックを成立させるためのある設定も納得できる使われ方をしている(少々ご都合主義ではあるが)。あとは、読んでいて楽しい文体であればなお良かったのだが...
Posted by ブクログ
同期会で久しぶりに再会した区役所仲間が3人、同じ手口で絞殺された。
同席したはずの桜木に、その時の記憶はないが、誰かの首を
ロープで絞めた感触だけは残っている。それから数ヶ月。
桜木が犯人とした上で、空白の3日間を小説風にした原稿が届いた。
激しく動揺し、知人の作家に助けを求めるのだが・・・。
そこで「読者への挑戦状」が出されるんだけど
もちろん、サッパリわかりません(^◇^;)
後編の解決編を読んで、そのトリックには気持ちよく騙されましたが、
結末には気持ちの上で微妙な感じがしました。
なんだろう、小説としての面白さに欠けるというか…… 文章もちょっと難あり
トリックは途中で可能性に思い当たったのと、後発で仕様の近い作品があったのでそこまで衝撃はなかったけど、色々と凄いと思います。
個人的に犯人の狙いがあんまり納得いかない。うまくいく可能性低そうだし、うまくいっても狙った効果が出るかはかなり疑問。
数ヶ月かかるのをノーリスクというのも結構疑問ですし……