【感想・ネタバレ】エンド・ラブのレビュー

カキネ

【『身体だけ俺に下さい――』 その言葉だけは麻酔みたいだった。】 昔の失恋で心に深い傷を負った医者の宮野は、以来、本気の恋を避けていた。そんなある時、後輩の厳原から「身体だけ俺に下さい」と言われ、関係をもってしまう。しかし、言葉とは裏腹に厳原は優しく接してきて…?

[ブクログ · ★★★★☆]

やっぱカキネさん好きっすわ…びっくりするくらいに…

元カレの「なんだかすごく会いたくなって」発言には全力でいらっとしてしまったわけですが。どの口がそんなことを言うのかと。ほんとに。体患ってて、男同士だし、幸せになるハードルが高いとか怖かったとか言ってたけど、それで突然フられた身にもなってみろ。お前のために医者にもなったのになんなんだよと外野の私が思います。宮野本人はそんな風には思ってないと思うけど、失意のどん底ではあっただろうなと。
そういうのを言って別れたならまだしも、言ってなかっただろうこの元カレ。しかも結婚して妻とうまくいかなかった、一人になってしまう、宮野もほんとは別れたくなかったならまたヨリ戻してもいいだろって？ばかなの…？身勝手だなおい！と、宮野側の読者である私は本気でいらっと沸点を迎えてしまったわけです。未練たらたらって厳原は言ってたけどあれは未練なのか？自分が一人になるのが嫌やけやないんか？っていうね。
なんかもうあれだなほんとに

肝心の宮野と厳原。無事にくっついてくれてよかった…。くっついたあとの「付き合いはじめてセックスあんましてないね？忙しくて話もセックスもできてないね…でもほんとに忙しいだけ？」みたいなすれ違いというか…の場面で言った、宮野の言葉がすごくきゅーんってした。
厳原の考えてることとか気持ちを教えてくれ、お前言ったじゃないか俺と恋をはじめてくれるって、セックスも話もできないんじゃ、お前にあげた心も体も寂しいんだよ、って！！
お前にあげた心も体も寂しいんだよ、って！！きゅーん通り越してずきゅんでした。そんなストレートにまっすぐいえる宮野がとても愛しかったです。好きです。好きです。
この２人はわりと駆け引きとかなく、まっすぐ相手に向かっていく子たちだなあって思いました。全体を通して。隠さない…というか隠させないし、気持ちも言いたいこともちゃんと言えるってすごいなーと。


からの～後半の２人。こっちも相手のほんとに思ってたこととか、知らなかったから、こじれてきて｡｡｡っていう、まあ２人とも言うつもりもなかったんだろうけど…。くっついてよかった！！