あらすじ
「つまりぼくら、人類の未来をすべて計算しつくしちゃったんだ」究極の頭脳が紡ぎ出す預言は福音か、それとも……?鬼才が描く長編ストーリーが、満を持して登場!ピッピは地震を予知し、災害から人類を救う為に開発されたロボット。親友・タミオとともに成長していくピッピは、衝撃的な事件をきっかけに自ら活動を停止してしまう。そして再び目覚めたピッピが語る畏るべき預言とは……傑作SFコミック!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
未来の出来事をなんでも予想できる機械が、「未来はこうあってほしい」という願いを持ち始めたとき、その機械が人々に与える予想は、本当に予想でいられるのだろうか?
読者が本当に戦慄すべきは、猿が言葉を持った瞬間ではなく、ピッピが卵に翼を生えさせるイメージを持った瞬間だと思う。
Posted by ブクログ
ストーリー :☆☆☆☆☆
世界観 :☆☆☆☆☆
ビジュアル :☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
読みやすさ :☆☆☆
オススメ度 :機会があればぜひ読んでみるべし!
ピッピは、地震予測のために作られた
スーパーコンピューター。
3歳のころからピッピと一緒に育ってきたタミオは、
ピッピが計算で予測すると、正確にそのとおりになるので
ピッピが預言者だと思い込んでいる。
逆上がりができるようになりたいから、
僕がそうなれるように願ってよ、と頼むけれど、
ピッピは困ったように笑いながら言うのだ。
「願うという言葉の意味が、
あいまいすぎてボクには理解できないよ」
タミオは笑ってこたえる。
「簡単だよ、そうなれ、そうなれって思えばいいんだ
ピッピがそう思えばそうなるんだから!」
タミオは医者に余命一年を宣告されていた。
ある日、タミオは交通事故で唐突に亡くなってしまう。
ピッピは、病気でタミオが亡くなることは予測していた(それこそ日時まで)だろうが、それは全く予測不可能な出来事だった。
生まれたときから一緒に居たタミオを失ったピッピは、
はじめて「願う」。
Posted by ブクログ
批評家の佐々木敦さんが某ラジオ番組でレコメンドしていたので、手にとってみたらびっくり!
絵柄に反してとても色々とかんがえさせるSFです!!
主人公のピッピは、地震予知のために作られたスーパーコンピュータ。はずすことは全くなく、多くの人を未然に地震から救っていました。
この百発百中の的中率を、ピッピの生みの親の息子(人間だよ☆)のタミオくんが「ピッピの言ったことは全部その通りになる」と言うのですが、これがまた興味深い!まさか伏線だったとは!
そして、ほどなくしてピッピに制限されていた、地震予知以外の情報もインプットすることになり、人類の未来まで全て計算できるようになってしまう!
もうほんと、絶望が深いよね☆
だって、自分の将来が完全に計算されて分かったら、ニートになっちゃう人がすごく増えそうじゃない!!
ま、ニートになる将来は自分で容易に計算できちゃうけどね\(^o^)/
とにかくとにかく、情報技術について色々と考えちゃった作品です!
伝えきれないんですが、実はとっても切なくて、少し(いや、かなり)不気味な読み応えです。続きが気になりますよ~。
女子の私が読んでも楽しめるSFでしたよ!
攻殻機動隊とか好きな人にもオススメです☆
Posted by ブクログ
預言者ピッピ (1), (2)
地震予知のために作り出されたAIピッピ。 生みの親の博士の子供タミオと共に成長していくが、ある事件をきっかけに動作を止めてしまう。 停止中に巨大地震が起きたことにより、ピッピを開発した地震研究所は、ピッピへの入力制限を外し、地震以外の未来も予測できるようにしてしまう。 その結果ピッピが予測したのは・・・
バタフライ効果で有名な、条件により予測が発散してしまうことをどうやって打ち破るのか?人と口腔の形が違うチンパンジーが放せるのか?などの科学的な不整合は置いておいて、予言が現実になる際の卵と鶏のパラドクスなど、興味深い物語です。
二巻まで読みましたが、物語がちょっと発散気味なので、最後まで完結するのか?ということが一番の心配です。 三巻出たらかっちゃうんだろうなあ・・・
竹蔵