【感想・ネタバレ】エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ 5のレビュー

あらすじ

ヘキサの独立を目指し、動き出した氷室義塾。学園戦力は充実し、子供たちは明るい前途を疑わなかった。とにかく熱くて、火傷する、新世代ロボットライトノベル第五弾!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

4巻を読み終えたばかりのタイミングでちょうどよく5巻が発売されたため購入。

これは、なんという。胸が抉られる。日本政府の及び腰があったばかりにエイルン一人が責任をとらされる形になり、夏樹についていこうとするバカとバカを止めようとする仲間とでドンパチが起きる。そしてエイルンの知らないドール・ワルツ・レクイエムの謎が出てき、世界は元より裏切られていたと大和は知る。

ヘキサになったばかりに家畜にも劣る扱いをされ、氷室義塾に来ても結局はマリスという化け物と最前線で戦わされる。仲間ができ、仲間が死に、ヘキサになったばかりにという経験の中、自身がそのヘキサを生み出していたとしたら。ネイバーを動かす度にヘキサを生み出し、自身と同じ罪のない子供に地獄の苦しみと永遠の責め苦を負わせていたとしたら。それを大人が黙って見ていたとしたら。どこか抜けたところがあって憎めない大和だからこそ、その憎しみと怒りは錚々たるものがあった。あんた達のために緑ねえは死んだのか。あんた達大人のために自分達はヘキサとして家畜にも劣る扱いを受けなければいけなかったのか。そんなヘキサを生み出すと知っていてネイバーを運用していたのか。大和の怒りは緑ねえとじいさんから来ていて、ある意味真っ直ぐで歪みなく年端のいかない子供のように突き刺さる。

何があっても芯のぶれない夏樹ことエイルンは永遠のかませ犬であり、ジンとサクラがキラとラクスにしか見えない。
あまりにも絶望的な状況の前に残されたテン・ナンバーは、セレンは、日本は、氷室義塾はどうなるのか。このままエイルンが終わるとは思えないが、長い冬の時代が始まるのは間違いない。

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2017年03月22日

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