あらすじ
クスリの大量投与、医者によって食い違う診断、患者の都合にあわせたウソだらけの診断書…何が本当で何がウソなのか?ベテラン精神科医が医療のカラクリをわかりやすく説明しながら、疑問・批判に答えます!「名医」と「迷医」の見分け方、賢い活用方法などのヒントが満載。
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Posted by ブクログ
内容的には、現代の精神医療批判に対する、アンサリングの本だと思う。
星三つにしたのは、(個人的感想ですが)あまり納得できない記述が幾ばくか存在するからだ。
執筆者が、治療者として、患者を治したい誠意は伝わる内容なのですが、薬物治療に対する認識は主観的な気がする。
大量服薬の問題も、薬が脳の変容や精神を歪める特性を持つ事を考えれば、そもそも医師の責任が全くないとも言い切れず、後味スッキリしない。
新型うつも精神科医が扱う必要があるのか、そもそも新型うつは病気かという問題もある。精神の問題より本人の問題解決とその能力の問題にも見えて、精神科医との対話ではなく、別の専門家との対話が適しているのではないかと感じる。
そこに薬物治療が介入する余地はない気がする。
一方、精神医療とは、大学病院とは、精神医学とは、あまり知らなかったことを端的に明快に説明しているので、読み物として、肩の力を抜いて読んでみる方が良いかもしれない。