【感想・ネタバレ】プロカウンセラーの共感の技術のレビュー

あらすじ

相手の気持ちに寄り添った温かい人間関係を築くためには、相手への深い共感が欠かせない。人の話を聴くプロのカウンセラーは、どのようにして相手への共感を自分の中に生み出すのだろうか? 本書は、共感とは何かをわかりやすく説くだけではなく、愚痴の聴き方からネガティヴな感情との関わり方、対立する相手への共感、言葉を使わない共感の伝え方など、プロカウンラーならではの技の数々を紹介する。ベストセラー『聞く技術』に続く、豊かな人間関係を築くための一冊。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

①Information (客観的な情報)
多くの人が「共感されたい」と思いつつ「絶対共感されたくない」という側面を持っている
その人にしか分からない、分かり合えない領域がある前提で一体となろうとする営みが「共感」である

考えるな!感じろ!
→ 一生懸命聴いていても、聴き手の頭の中で何かを「考えて」いて、自分が「感じて」いることに注意を払っていなければ共感と言えない

→とにかく「自我」を捨てて、相手の表情や姿勢、声色、視線の投げ方をひたすらに感じる

→話の内容ばかりに気を取られるな、機微の変化も察してFBしてあげると気づきにつながる

アイコンタクト、話す前の「間」、呼吸で集中力を整えることを意識する

時には相手を「信じて」、自分の胸中を思い切って伝えてみる

愚痴を聞く際は、相手の気持ちにフォーカスしてあげる
→その時どんな風に感じたんですか?どんな気持ちだったんですか?

共感を「拒絶」された時の返し方
→あなたの辛さは誰にも分からないね、共感できないのかもしれないね

負の感情そのものに害はない、むしろ負の感情による被害を妄想して、逃げ続ける方が破滅を招く
→感情の体験を避けることが、結局はその感情を増幅させる悪循環になってしまう

鸚鵡返しの上位互換
→もう頑張れない〜限界まで頑張ってきたんだね
→いい加減なまま辞めて良いのか〜辞めてしまいたい気持ちなんですね

②Insight(〜かもしれない、〜なはずだ)
共感と、「相手に寄り添った気になって満足する」は紙一重なのかもしれない

互いに独立した生き物だからこそ、無理に交わろうとするのではなく「存在承認」から始めるのが、相手の心を開く一歩になるはずだ

③Intelligence (学びや改善点、ネクストアクション)
上記学びをコーチングや家族恋人との会話で実践する

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2025年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

関わって感じ表現する
相手に巻き込まれて感じ表現する
関わりと観察のバランス
共感とは自分と相手との協会があいまいになる
いつか死ぬことわかってるひと共感たかい
苦しみはわけ会えば半分、喜びはわけ会えば倍になる
共に喜ぶこと共に楽しむこと、ともにわらうこと
青年にとって、恐さを共感してくれた上で、その恐さをどう乗り越えていくかを一緒に考えてくれる人が必要なのです。共感は、その作業のための必須の礎石となるものではありますが、その作業に代わるものではありません。

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2022年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

p46 あなたは共感しようと努力する必要は少しもありません。ただ、いつの間にか共感している自分に気がつくだけです。
p56 誰かに共感するためには… 観察力、想像力、注意のコントロール力、表現力
p62 価値判断を留保した態度で、そのままに、ありのままに受けとめる態度が受容であり、そこで感じられることに注意を向けて感じ取ることが共感なのです。
p108 葛藤の両面をつなぐときに、そして、それと同時に、その一方でといった接続詞を使ってその二つを穏やかな関係でつなぐ。コメント全体を穏やかな声で言う。
p155 自分の気持ちに注意を向けることをしない習慣を長年にわたって発展させてきた人の場合、単にそのときあなたはどんな風に感じましたか?という質問をシンプルに尋ねるだけでは、いったいなにを尋ねられているのか、質問の意図がピンときてないことが多い。
p178 悪意のある話の背後に、必ず傷つきの体験があると保証できるわけではありませんが、私の経験からはしばしばそうだと言えます。悪意そのものよりも、その悪意の背後にそうした傷つきが感じられるかどうかがら、その人と共感を深めていけるかどうかの重要な分かれ目だと思います。
p185 率直に謝ることは強さであり、それ自体が大切な教育です。
p186 共感があからさまに失敗したこうした最悪の瞬間を修復する作業が、共感を深めます。共感は、「共感の傷つき」を共感自体で癒し、それによって太く育つのです。

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2020年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

近しい関係の方がとても悩み苦しんでいます。その方が私に苦しみを話してくれた時に、少しでもその方の力になれたらと思って、この本を手に取りました。

悩み苦しんでいる人の話を聞いた時に、自分の経験したことのない程の苦しい物事だった場合、私は、その人の本当の気持ちを心から理解して寄り添うことがとても難しいと感じます。自分の発する言葉がとても安易に感じてしまい、自分の非力を感じ悩んでしまう事もありました。
以下、とても参考になりました。

-誰かと共感的なコミュニケーションを取ると決めたならその時間はただ相手の気持ちを受け止めることだけをするように心がけます

-人は基本的に物事を自分中心に考えてしまいます。共感的なコミュニケーションをすると決めたなら、相手中心に考えるのです。相手の気持ちを感じとるのです。

-自分の意見は脇に置きます。共感できない自分の思いは放っておく心構えが必要です。自分自身の評価や気持ちから離れるのです。

-その人のありのままを「受容」し「共感」し「変化促進」を促します。

-正解のない道のりです。結局自分で答えを出すしかありません。それを踏まえた上で一緒に悩んでくれ、孤独な道のりを共に歩んでくれる人が、悩んでいる人には必要なのです。

-「反射」の受け応え。悲しいんです、に対して、悲しいんだね、と返すことで、悩んでいる人はさらに発展させて話すことができます。

-悩んでいる人の、まだ話していないこと、話せないでいることを聴く方がもっと大事です。声、視線、姿勢などにおぼろげに現れた影に、気づき、言葉を与えること、それが深い共感です。

-相づちは調子を合わせる行為です。ダンスのステップを踏むように。

-人は常に矛盾や葛藤を抱えて生きています。また、人の気持ちは時間とともに変化します。性急に白黒つけようとしてはいけません。悩んでいる人が持つ、葛藤や相反する気持ちがある辛さを共感し受容するのです。


学ぶことの多い本でした。
最後に。一番大事なことは、相手を信じきること。悩んでいる人のありのままを信じきること。だと思いました。
実践できる人間でありたいと思いました。






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2019年08月16日

Posted by ブクログ

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2015年の56冊目です。

相手に共感することを、自分の信条としていました。
特に、女性の話を聞く時は、共感を心がけようとしていました。その共感とは、相手の感情に同意するというレベルだったと思います。相手「凄く、苦しかったです」。私、「そうか、それは、苦しかったですね」。相手と同じ感情を抱くといえば、少し高度な感じがしますが、それが私の理解している共感でした。
しかし、著者は、共感は個人の境界を超えることだと定義しています。境界を超え、響き合うことだと述べています。
本のタイトルからしたら共感のKnowhowが並べてあると思いましたが、そのような表面的なことはほとんどなく、そこからさらに踏み込んだ経験的考察による考え方が説明されています。カウンセラーが良く行う「オウム返し」(悲しいよ。悲しいんですねみたいな感じ)=反射にも、多様なバリエーションがあり、相手の状況を観察して、自分から何かを付けたすことが無い範囲で、具体的な反応をすることも反射の一つとしています。まさにプロカウンセラーの言葉だと納得できました。

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2015年12月17日

Posted by ブクログ

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カウンセリングの基礎となる「共感」がどのようなことなのか教えてくれる。
共感は、相手と同じ感情になることではなく、自分の自然な感覚であり、相手との関係性の境界を響き合わせるような関わり方だという指摘や、受容だけでなく、それをフィードバックすることの重要性の指摘は、とても新鮮かつ重みをもって響いた。
「淋しいんですか?」など、疑問形での応答を避けるなどの具体的な技術も大いに参考になった。
15-43

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2015年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

共感とは、ということについてとても詳しく書かれている。対人サービス職、マネジメント層の人は1度読んでおくと良いかも。

memo
共感は、「人と人とが関わり合い、互いに影響し合うプロセス」のこと。互いの心の響き合いを感じながら関わっていくプロセスであり、それを促進していくための注意の向け方や表現のあり方などを指すものである。

共感は「感じたままに受け取る」で終わるのではなく、感じられたものは〝表現される、伝えられる〟必要がある。

誰かに共感するためには〝観察力〟〝想像力〟〝注意のコントロール力〟〝表現力〟が必要。

本人にしか解決できないことだから、一人で取り組ませておけ、というのはあまりに冷酷な姿勢。一人ではできないことを、一緒に考えてくれる人が必要なのです。(=カウンセラーの役割)

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2021年05月01日

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