【感想・ネタバレ】女刑事音道貴子 花散る頃の殺人のレビュー

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 乃南アサさんと言えば、音道貴子。「凍える牙」など6冊のシリーズが。なんとなく再読したくなりましたw。「女刑事音道貴子 花散る頃の殺人」、シリーズ№2、2001.8発行(文庫)、6つの短編が収録。あなたの匂い、冬の軋み、花散る頃の殺人、長夜、茶碗酒、雛の夜 の6話。埼玉の浦和に実家、今は杉並(後に吉祥寺)のマンションに住む音道貴子、32歳。XJR1200を乗り回すいい女です。皇帝ペンギンの滝沢は時々、顔を出しています。

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2022年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『風の墓碑銘』がよかったので、読んでみた。
もちろん、巻末の付録の「滝沢刑事・乃南アサ 架空対談」が目当て。
自分は、音道なんかより、滝沢ファンなのだw

『あなたの匂い』は、確かにキモチ悪い。
こんな目に遭ったら、男でもキモチわるくて、とりあえず風呂入って体中ゴシゴシ洗いたくなると思う。
ま、幸か不幸か、男の家のゴミを漁って、匂いを嗅いで喜んでいる奴もいないだろうけど(笑)
話(ストーリー)としては、イマイチかな?w

『冬の軋み』は、なんだかなぁーって話。
内容としては、(具体的には思い出さないけど)昔、こんなストーリーのドラマがなかったっけ?みたいな。
ただ、暗くなるのが早い冬の夜にある、剣呑な雰囲気が、「あぁ冬の夜って、こんな感じのする時あるよね」って感じで。
その辺りは、さすが巧く描いているなーと思った。

そんな最初の二編と比べて、『花散る頃の殺人』はしみじみとした話でよかった。
(『凍える牙』や『鎖』と比べて)『風の墓碑銘』もそうだけど、最近はこういう、どこか枯れた感のある、地味~な話の方が好きで。
つまり、自分もそういう年齢なんだなぁ~と。ちょっと、しみじみしてしまった(爆)

一方、『長夜』は、若い頃特有の付き合い感じが巧く出ているところがよかった。
いっそ、安曇とバイク2台で回ったら、もっとよかったんじゃないかなーと思ったが、よくよく考えたら、それだと片岡義男になっちゃうか?w

無茶苦茶よかったのが、『茶碗酒』!
もう、滝沢ファンとしては堪らない(爆)
ただ、自分としては、主人公は滝沢というよりも、大晦日の夜こそが主人公であるように感じた。
そのくらい、大晦日の夜のあの感じがバッチリ描かれている。
読んでいて、大晦日の夜の気持ちになっちゃうくらいw
変な話。こんな感じで、正月から始まって、成人の日、ヴァレンタインデー、大雪、ひな祭り……クリスマス、大晦日と、1年間の短編集を書いてほしいと思ったくらいよかった。

『雛の夜』は、正直、好きじゃないなぁ~。
女は常に正しく、男は常に悪い的な、著者特有の感覚が前面に出すぎちゃっている気がしてw
いや、著者はああ見えて、結構タヌキで。小説で描く世間に対する感覚は、実生活では結構違うようにも思うのだが、それにしてもラストの展開なんかは鼻白む。
たぶん、この系統の話なら、樋口有介辺りの方が上手く描くんじゃないだろうか?
(ただ、著者はもしかしたら、ラストの母と子の関係を描きたかったのかな?とも思う)

ま、短編だから。何かしらの雑誌に載せるために書くわけで。
その雑誌の購入層にウケるように書く、というのもあるのかな?w


そして、いよいよお目当ての、特別巻末付録「滝沢刑事・乃南アサ 架空対談」は……
残念ながら、ちょっとイマイチだったかなぁ~w
というのも、著者と語る滝沢が、自分のイメージする滝沢とビミョーにズレているような気がするのだ。
それは、このシリーズの主人公の音道もそうで。
自分のイメージからすると、「こういう時に音道みたいなタイプの女性はそういう行動するかなぁ~/言うかなぁ~」というのがよくあるw
ただ、最近はキャラクターをガッチリ創りこみすぎちゃっている小説が多いので。
そこはあえて、この著者の持ち味なのだと、良い方に捉えたい。

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2020年02月11日

Posted by ブクログ

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*『凍える牙』で、読者に熱い共感を与えた女性刑事・音道貴子。彼女を主人公にした初の短編集。貴子自身がゴミ漁りストーカーに狙われて、気味悪い日々を過ごす「あなたの匂い」。ビジネスホテルで無理心中した老夫婦の、つらい過去を辿る表題作など6編。家族や自分の将来に不安を抱きつつも、捜査に追われる貴子の日常が細やかに描かれる*

音道貴子シリーズが未読なので、おそらく本書の魅力の半分も読み込めていないとは思うものの、普通の物語としてさらりと楽しめました。事件解決に重きを置くと言うよりも、その事件にまつわる人情や葛藤など、人間の内面部分が描かれています。表題のお話が切なかった。そういう人生も、ある。かあ…

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2019年05月09日

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「凍える牙」で活躍した女刑事・音道貴子を主人公にした初の短編集 ストーカーを扱った「あなたの匂い」 老夫婦の過去を辿る「花散る頃の殺人」他6編

短編なので前作のようなスリル感はないが、音道の心情に思わず頷いてしまう(笑) トリックよりもストーリー自体を楽しみましょう
「あなたの匂い」では、現実によくある手口が使われていて、普段の生活から気をつけなければと、考えさせられました。

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2014年06月22日

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