【感想・ネタバレ】大好きが虫はタダシくんの 阿部共実作品集のレビュー

あらすじ

奇才・阿部共実の原風景を収めた作品集。「空が灰色だから」単行本未収録のオールカラー2話(「灰色」「乙女心」)、web連載作「ドラゴンスワロウ」、デビュー作「破壊症候群」、描き下ろし作「デタジル人間カラメ」、さらに「あつい冬」「大好きが虫はタダシくんの」を収録。

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Posted by ブクログ

日常モノから徐々に増していく狂気。
「デタジル人間カラメ」が不気味すぎる…。ラストの一コマはいつみても鳥肌が立つ。

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2016年08月20日

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・「灰色」「乙女心」
・「ドラゴンスワロウ」
・「破壊症候群」
・「あつい冬」
・「デタジル少年カラメ」
・「大好きが虫はタダシくんの」

後半になるにつれて凄まじくなっていく。

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2015年09月06日

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ネタバレ

 話の軸が多種多様で、とても満足度が高い短編集でした。
 
・ベースが灰色なのがらしさな「灰色」「乙女心」
・豪快な台詞量が異様に楽しい「ドラゴンスワロウ」
・大義名分に喜ぶ主人公が清々しい「破壊症候群」
・責任取ってくれと言いたくなる「あつい冬」
・デタジルという形容詞を八ページで説明した「デタジル少年カラメ」
・最後、歩き出したページが記憶に残る「大好きが虫はタダシくんの」

 特に「ドラゴンスワロウ」と「あつい冬」が好き。表題作も素晴らしいのですが、途中参入の二人組が邪魔に感じました。こいつらがいると、そりゃ奈緒は志織を拒絶するしかないわけで。なんかもったいないな、と。

 とはいえ、です。

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2013年03月25日

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ネタバレ

表題作「大好きが虫はタダシくんの」は、インターネットに発表された、聞いた内容を復唱して理解する女子高生が主人公の作品です。
とあるSNSである漫画家さんがお勧めしているのを聞いて初めて読んだ時に受けた物凄い衝撃は落涙を禁じえないほどでした。
いじめがきっかけでそうなってしまったのか、それがきっかけでいじめにあっているのかは作品中では明らかにされませんが、復唱しないと聞いた内容を理解できないという障害を持ってしまった主人公が、その障害が周囲に与える影響を自覚していながら、聞いた内容を理解するために復唱せざるを得ないというジレンマと向き合っている姿がその作品のテーマとおよそ似つかわしくない絵で描かれています。
障害やいじめをテーマにした作品はいろいろありますが、特にこの表題作はそのテーマも絵柄もその組み合わせも異色の出来であると感じました。

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2013年01月25日

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ネタバレ

異彩だらけのチャンピオンの中でなお、異様なセンスを放ち続ける阿部共実の短篇集。こういう人を鬼才と呼ぶのだと思う。
ずっと読み返したいと思っていたデビュー作『破壊症候群』が収録されているだけで、十分に買う価値はあるかと。

この収録順は意図的なんだろうなぁ。
『空が灰色だから』を知らないまま読むと、前半でほっこりして、後半に連続する理不尽な狂気に心を折られることうけあい。

というか、『ドラゴンスワロウ』が初読みだったので、どこかで容赦の無い何かをしかけてこないかと、途中まで思い切り身構えてました。

『大好きが虫はタダシくんの』は以前に読んでいたけど、やはりくるものがあります。この作者のオーソドックスな狂気をそのまま煮詰めたような一撃。

描きおろしの『デタジル人間カラメ』の狂いっぷりがおかしい。絵の不安定さやこの意味不明な吸引力が計算されたものだとヤバいし、天然のセンスだとしたらもっとヤバい。
チャンピオンの『空が灰色だから』の休載が、これを描くためのチャージ期間だったとしたらと思うとゾッとしますね……。

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2013年01月15日

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久しぶりに天才肌のマンガ家を見つけた感じ。
デジタル人間カラメの後味の悪さは計算されて
作ったものなのだろうか。だとしたらやはり天才

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2013年01月13日

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阿部共実の短篇集。衝撃のデビュー作「破壊症候群」、webチャンピオン連載の「ドラゴンスワロウ」、読み切り「あつい冬」、各所で話題になった表題作、そして書き下ろし「デタジル人間カラメ」を収録。阿部共実の要素が余すことなく詰め込まれていて、阿部共実デビューには最適。「デタジル〜」は難解だが、2chに書き込みのあった、「デタジル人間カラメ、略して『デタラメ』」との指摘が最も正しい解釈なのかと思う。

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2013年01月21日

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かの有名なタダシくんの話を含む短篇集。

作者の世界観が好きな人にはたまらないですね!

可愛い話が多かったですが、作者の描く女の子ってなんかかわいいですね。

いいと思います。

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2013年01月11日

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こんな短い話で奇妙でえぐく哀しい物語の表題作。軽快で愉快な漫才の中にも無性に甘ずっぺえ「ドラゴンスワロウ」。やっぱ天才的だこの人。

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2013年01月10日

無料版購入済み

ショートショートに近い?

一部カラーになっている話、色が効果的に使われていて、やはり良いです。ごくごく短いエピソードを重ねていますんで、これはまたちょっと趣きが違うような。

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2023年08月21日

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モノの弾みで『ちーちゃんはちょっと足りない』と共に
購入する羽目に(笑)。
描かれているのは、
カワイイけれど少しズレている女の子たちの日常だったり、
コミュニケーション不全だったり。
漫才の練習中、
仲良し女子高生コンビを襲った異変「あつい冬」が怖くて悲しい。

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2014年11月23日

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阿部節デビュー作。

まさかあんなコメディーも描いてると思ってなかった、狂気やそれに類する所ばっかだと…、すまぬ。

個人的には「乙女心」が、カラーをらしく使ってるなぁと思ったので好き。

灰色:★★★*☆
乙女心:★★★★☆
ドラゴンスワロウ:★★★*☆
破壊症候群:★★☆☆☆
あつい冬:★★★★
デタジル人間カラメ:★★★☆☆
大好きが虫はタダシ君の:★★★★*
全体:★★★★☆
※*は星半分

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2013年03月14日

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コマ割りと絵が好き。
ドラゴンスワロウの第10話の1コマ目の木とか堪らない。

短編でもきちんと物語が作られているので、漫画の厚さ以上の満足感が得られる。

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2013年02月04日

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「空は灰色だから」の表紙を見た時にどこかで見た事あるなと思ったのが表題作だった。
この漫画の書評を調べると喋るのが苦手な女の子がどうのこうのという意見がよく出てくるが
実際のところは主人公が学校のことを喋り出す辺りが肝だと思う。

それはいいとして「デタジル人間カラメ」だ。
よく分からないことが多々あるこの漫画家の漫画の中でもとりわけよく分からない。
最後の4コマで分かったような気もするが読み返してみるとやっぱりよく分からない。
P128の2コマ目なんて漫画の内容ではなく漫画としてよく分からない。
もしかしたら「空が灰色だから」の第36話「ただ、ひとりでも仲間がほしい」の中にあるように
普通の人が精一杯サイコぶって作った漫画なのかもしれない。
タイトルを省略すると出てくるデタラメなのかもしれない。よく分からない。

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2013年01月23日

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ネットを震撼させた表題作「大好きが虫はタダシくんの」を含む阿部共実の作品集。絵のタイプが好みな上にギャップありありなストーリーたちが至極。

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2013年01月19日

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たとえば65ページのように、ときどき現れる「特に面白みもない、どことなくさびれた風景」に惹かれる。何をするでもなくヒマをつぶしていた中高生時代にそういった場所を歩くことがあったのを思い出す。コミュニケーションが噛み合っていない、というモチーフの作品が多い。山田花子に似てるが、また違う空気。

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2013年01月15日

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カラーの「乙女心」がシンプルかつとても綺麗に心に残りました 感心するような深い灰色の世界を描くなか色を少し混ぜるだけで魅せてくれるなーと

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2013年01月13日

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 話題になってた大好きが虫はタダシくんのは初見でしたけど、心にくるものありますねーやっぱ。他人の言ってることって本当に理解できないときは自分も復唱する癖が少しあるんですけどこうなると異常ですよねぇ、他人にこれやられるとイライラするけど、これからは待つことも大事と心のスミに置いとこう。

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2013年01月10日

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いわゆる初期作集で、ほぼ期待通りの仕上がりかと。「ドラゴンスワロウ」だけやや長編。割とキマシなので悶々とすると良い。

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2013年01月10日

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何かきゅんきゅんする系の「カラー短編2本」「ドラゴンスワロウ」「破壊症候群」で手堅くランナーを溜めておいてからの、バース・掛布・真弓的ダーク3連アーチ。

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2013年01月17日

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これもまた少年漫画にはそぐわないブラックな要素を含んだ作品集ですねぇ…社畜死ね!!

ヽ(・ω・)/ズコー

まあ、空が灰色だから、で充分この著者の作品の傾向は把握しましたから、こういった作品集が出版されてもおかしくはないのでしょう…社畜死ね!!

ヽ(・ω・)/ズコー

表題作は切ないというか…悲しいというか…何とも言えない感情を味わいましたね! 「吃音」とかそういうのが…テーマなんでしょうかね? 緊張してしまうと自分が何をしゃべっているのか、自分でも分からなくなってしまう…みたいな感じをうまい具合に表現していると思いました!

そんなわけで、読むとやや気持ちが落ち込む短編集ではありますが、個人的には堪能しました!

さようなら…。

ヽ(・ω・)/ズコー

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2018年03月16日

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大好きが~
これは一読して「?」となり、狂気を書こうとしているのかな?といったんは処理してしまったけれど、これを「コミュ障の人(=私)」と読むと破壊力がえげつない。笑いのポイントがわからない。声が小さい。吃ってしまう。喋った内容が理解されない。相手は最初は頑張って合わせてくれようとするけれど、自分よりもコミュニケーションが潤滑にとれる人へと流れていく。エグい、しかも志織ちゃんは人の心があるしコミュ障(=私)も上手く話せたら嬉しいし上手く話さなかったり空回りしたりすると焦る。メタフィジカル、で、エグい。

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2014年12月20日

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ネタバレ

タダシくんの話以外は微妙だった。
タダシくんの話はなかなか心に来る。中学のときは楽しく過ごせていたのに、高校でいじめられて、虫とか食わされて、おかしくなってしまったんだろうな。
「どんな漢字とは?家でも学校でもエアコンでも志織の志に志織の織だけど」というのが狂気じみてる。
作者はなかなか切ない狂気を書くのが上手いですね。読後感が切ないです。

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2014年06月27日

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空が灰色だから程のインパクトは無い物の、それでもやっぱりこの人の漫画は面白い。やはり表題作が白眉か。

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2014年04月20日

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伏線とかがあれば、何も解決されずに終わる感じは腹立つけど、これはいきなり終わらされてもそれが心地よい。読者を突き放してびっくりさせる。

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2013年12月01日

Posted by ブクログ

連載『空が灰色だから』のただ明るい部分とひたすらに狂気な部分をはっきり分離させた作品が並ぶ。
表題作、これといったオチもなくただひたすらに悲しくなる。明るい作品も入ってはいるけれど、残りの作品から放出されるワケがわからない狂気の印象がただただ強く残る。

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2013年04月24日

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