あらすじ
新作ホラー小説の構想に悩む作家の元に、ある電話がかかってくる。小説「弟切草」の登場人物『松平直樹』と名乗るその男は、作家に「その小説を書くのは止めてください。ストーリー通りに人が殺される!〈ヒトラーの賭〉は、すでに始まっているんです!」と謎の言葉を……。しかし、ブリュッセル、ゲント、ナミュール……ベルギーの古都を舞台とした恐るべき殺人ゲームは動き出してしまった。中世フランドル絵画の傑作『神秘の子羊』に隠された謎とは!? 『弟切草』ワールド三部作、ついに完結。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本に対して、自分はちょっとトラウマみたいなのがあります。
その時のエピソードをひとつ。
ネタバレありますんで、駄目な人はご注意を。
弟切草、彼岸花ときて三部作最後の寄生木を読み終えました。
巻末のあとがきで、主人公が黒幕であるばらもんの脅威を読者に警告してる内容で、核心部分前後の文章が掠れたり消えたりしてるんですね。
10代の多感な時期で中二病な自分は、ばらもんはマジでやばいとか思ったりしてたんです。
で、その恐怖感を抱えたままで一度布団に入ったんです。
頭の中で今までの大きな事件にはヤツが関わってるのか?などというバカ丸出しなことを考えつつも、眠気でウトウトしかかっていました。
その時、携帯電話が何かを受信したのです。
なんだろうと思いながら携帯を覗いてみると、見慣れない緊急情報という文字があり、内容はこうでした。
「世界貿易センタービルに飛行機が激突」
一瞬、思考が停止してしまった。
我に返ったところで、急いでTVをつけてみるとツインタワーに2機目のジャンボジェットが激突したシーンが映し出された。
TVに釘付けになりながらも、身体は恐怖で震えていました。
皆さんもご存じの2001年9月11日の世界同時多発テロです。
なんというか自分の間の悪さに本気で絶望したのがこの時でした。