あらすじ
財界総理──。経団連会長がそう呼ばれていた時代があった。財界の意を体して政治と対峙した第2代会長・石坂泰三、政治献金の問題にスジ論で向き合った第4代会長・土光敏夫……。しかし今、そのポストに2代続けて「副会長OB」を起用せねばならぬほど、財界の人材は枯渇している。新興企業はそっぽを向き、中核の老舗企業群も余裕を失う中、「財界総本山」に明日はあるのか。一線の経済記者が肉薄する。
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Posted by ブクログ
○日本経済新聞編集委員の安西氏の著作。
○日本経済界のドンとして君臨する歴代の経団連会長の歴史を中心に、経団連が果たしてきた意義と今後の役割などについて分析したもの。
○経団連会長=財界総理と呼ばれたのも今は昔、これほどまでに役割や扱いが変わってきているのだなぁと、素直に勉強になった。オールドエコノミーの集団というのは、まさにそのとおり。会長の条件に製造業出身としているのは、まさに重厚長大のオールド企業の象徴のようだ。
○安倍政権との関係性はもちろんだが、企業集団としての経団連の役割を根本から見直す良い契機だと思う。