【感想・ネタバレ】蝶々結びの恋のレビュー

あらすじ

自分以外の人の「赤い糸」が見える佐原草がいつも気にしてるのは、同級生の霧生明央。心臓に持病のある霧生の赤い糸は、誰よりも細く頼りなげで、どうしても心配でつい構ってしまう。しかし高校二年のある日、霧生は療養のため退学して引っ越すことに。二十歳の誕生日会を一緒に祝おうと約束して離れたふたりは、二年後の春・大学で再会して――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ロマンティックでピュアな恋物語でした。
草はなんと、自分以外の人の「赤い糸」が見えてしまうという特殊体質。赤い糸なんていう乙女な設定。
ただ見えるだけじゃなく、草は切ったり結んだりできてしまいます。ファンタジーな味付けに、第一印象よりは興味津々になってきました。
でも、草が気になっている霧生が心臓を患っているというので、かなり少女マンガちっくかなとビクつきましたが、これが意外にも上手く料理されていてじんわりきちゃいました。
確かに、恥ずかしくなるほどピュアなcpだったけど、素直に自分の想いと向き合っている彼らが、むしろいいな~と思えてきたりして。

草は、人の赤い糸だけが見えて、自分の赤い糸は見えていないんですよね。だからおせっかいはできるけど、自分のこととなるとまるでダメ。霧生のことが好きでも、それが運命なのかどうかわからないんです。
でも、霧生が突然引っ越してしまったことで、草は彼が大事な人だということを自覚するんです。自力でしたw
赤い糸で気付いた恋じゃないところが霧生の病気と重なり合って、さらに切なくさせられました。

そして2年後、二人は再会することになります。同郷ということもあって、すぐに仲良く一緒に行動するようになる二人。互いに好きあっているけれど、草は、生来のやさしさと思いやりから、どうしても自分が霧生の恋人としてふるまうことに戸惑いを感じてしまいます。
その心理描写がとても素直でピュアで、とても感情移入してしまいました…
きれいな心の持ち主って、いいです。その気持ちにちゃんと応えることのできるやさしさと、心の広さが備わった霧生もよかった。
彼も重い病気を乗り越えたという強さが備わっているし、その強さも草がいたからこそなのだとしっかり伝わってきます。
なので、とても素直な気持ちで物語に浸りきることができました。

ものすごく王道でベタなストーリーですが、ひっかかることなくすんなり受け入れられるところがよかったです。
かといって、うすっぺらくないし、子供っぽいわけでもないのが好感です。
甘くてかなり萌えます。
イラストもきれいでした。

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2013年04月05日

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