あらすじ
ファシリテーションとは、会議や議論で参加者・チームの意見をどう引き出し、より良い結果を導き出せるか、そのマネジメントの手法である。著者は、大手企業やビジネススクールで数多くのファシリテーションを行い、ファシリテーターの「プロ」育成も手がけてきた経験を持つ。グロービスの講師育成に携わってきた。本書のアプローチは、リーダーシップの中核をなす総合的なスキルとして、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングを使いながら、参加者の個々の感情やコミュニケーションを重視している。ファシリテーターの頭の中(思考プロセス)をどう作り上げていくか、すぐに実践できるノウハウも収録している。
【主な内容】
chapter 01 ファシリテーション――変革リーダーのコアスキル
part I 仕込み: あるべき議論の姿を設計する
chapter 02 議論の大きな骨格をつかむ
chapter 03 参加者の状況を把握する
chapter 04 「論点」を広く洗い出し、絞り、深める
chapter 05 合意形成・問題解決のステップでファシリテーションを実践する
part II さばき: 議論を活性化し、思考を導く
chapter 06 発言を引き出し、理解する
chapter 07 発言を深く理解する
chapter 08 議論を方向づけ、結論づける
chapter 09 対立をマネジメントする
chapter 10 感情に働きかける
chapter 11 ファシリテーションは「合気道」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ファシリテーションはリーダーシップにおける重要なスキルである、としながら、仕込み(事前準備)で必要なことやさばき(会議の最中)で必要なことなどを細分化してまとめられていてよかった
Posted by ブクログ
実践あるのみ。
仕事ができる人はもれなく"準備"をしている。
さらにすごい人はそれを無意識でやっている。
その域に達するためには実践あるのみ。
相手の気持ちに立ち、出方を予想する仕込み。
(最初からできる人はいないからね)
Posted by ブクログ
ほとんどの人が(例えばコンサル経験者であったとしても)体系的に学んだことがないだろうファシリテーションについての一冊。200ページ強の内容のうち事前準備に関するものが半分強を占めており、その力点が伺われる。総じて、表面上のテクニックではなく「論点の地図を作るべし」や「What/Where/Wny/Howの順で考えるべし」など本質的な記載が多く、極めて実用的な本だと感じた。
Posted by ブクログ
ファシリテーションとは議論を適切なゴールに向かわせる所作であると理解した。感情のある人間を同じゴールに向かわせるのは極めて難しく、命令や正論だけでは人は動かず、仮に動かせたとしても当事者の納得感が得られずアウトプットの質は低い。そういう意味でもファシリテーターの役割は極めて重要で、その力量ひとつで全く違った結果に変えることもできる。リーダーには必須のスキルだと思うので、もっと深く学び経験値を積み重ねていきたい。
Posted by ブクログ
ファシリテーターの教科書と言うタイトルの通り、議論や会議をいかに進めてさばくかと言う目的に対して、押さえておくべき基本やさらにレベルアップするための基本的事項、技、テクニックを網羅しているような本。
3、4年前にもこのような内容の通信教育を受けたけれども、この本で充分だったなぁと思う。
ファシリテーターは、単なる会議の進行ではなく、課題解決のステップをであると捉えた方が良さそう。
印象に残ったのは、上司と部下の関係の人が会議の間に入る場合、上司におもんぱかって、部下が発言できなくなった際、部下の人の意見を出す方法とか。
Posted by ブクログ
全ビジネスマンにおすすめ
ただし、クリティカルシンキングの習得が大大大前提だと感じる。
この書籍マスターし、社内でも力を持てれば、相当イケてる感出せると思う
Posted by ブクログ
ファシリテーターの役目とは何か、どうやってファシリテーションしていけばいいかを、論理立てて文章化した本。
今まで何気なくやっていた会議進行。これが体系化されており、目からウロコな内容が多かった。
今の自分が出来ている事も多数あったが、全く出来ていないことももちろん多い。この本で学んだことを早速活用して、身に付けて行けるようにしたい。まあ何回も読み直して愚直に経験を積んでいくしかないな。
Posted by ブクログ
ファリシをするためにはクリシン力と論点の地図を事前に作って議論中に迷わないようにすることが重要。
まずは、議論の到達点を決める。
課題のブレスト
内容を理解して欲しいか
課題に共感して欲しいか
行動まで移して欲しいか
その到達点に向かうまでの論点を整理する。
議論すべきでない論点
確認する論点
置いておく論点
議論すべき論点
この作業をすることで、今何の話をしているのかを把握できる。
議論中は、論理の三角形を思い浮かべながら聞く。
結局、クリシン力が試される。会議のファリシにトライし続けることが大事。
Posted by ブクログ
本書は大きく分けて「仕込み」と「さばき」について説明されているが、うち
「さばき」の部分が本書の大きな価値ではないかと考える。
(「仕込み」の部分もわかりやすく役立つが)
仕込みは自分の考える量を減らしてオーバーフローを回避するものと心得る。
合意形成のステップ:
①場の目的の共有と合意(What、Where)
②アクションの理由の共有と合意(Why)
③アクションの選択と合意(How)
④事項プランのコミットの確認と共有
What→Where→Why→Howの順。
飛ばさない。途中から進めない。前提変わったらWhatに戻る。
以下はさばきについてのメモ。
・発言しないにも、論点や背景を理解できていない場合、関心がないなど様々な理由がある。
・聞く力が大切。
・対立をマネジメントする。
・論点から外れる人には、とりあえず意見を受け止め、本来議論するところに意識を向けてもらう。だめなら今話していることの必要性を問い、後で個別に聞くなどのフォローを忘れない。
・論理の三角形(主張<根拠<前提・情報)を意識。実際の議論では論理の三角形のいろいろな部分が欠落しているので、意識して整理する。
・締めで合意点、対立点を整理し、後者はどうすれば合意形成できるかを話し合う。
・感情の力を軽視しないこと。
・ファシリテーションは合気道に似ている。
Posted by ブクログ
すごくわかりやすかった。
仕込み 日々の仕事で強く感じる。
論点の出発点 到達点 論点はきちんと抑える必要がある
さばき テクニックが多く、明日から使えそう。
STAYが難しい。。
Posted by ブクログ
《ファシリテーションの全てが1冊で学べる良書》本書は、ファシリテーターに必要な技術を、基礎スキルから上級テクニックまで、幅広く網羅している。これを読み、内容をもれなく実践できれば、完璧と言えるのではないかと思えるくらい、充実した内容だった。これほどに密度の濃い本は久しぶりで、これからも長く頼りにしたい、非常に心強い1冊である。ただ、ファシリテーションがいかに複雑で高い能力を要するものかもよく分かった。1回読むだけではとても身に付かないので、実践を繰り返す中で確実に身につけていきたいと感じる。
Posted by ブクログ
7 腹落ちとは。目的と理由を深く理解し、具体的なあるべき姿を自ら描き、ワクワク感や当事者意識を持てるレベルまで納得すると言うこと。
20「仕込み」とは。
自分の考えている結論に向けて仕込むのではなく、「その場で議論する目的を達成するために、考え、議論すべきこと」を考え、そこに参加者の思考を誘導する。
39 ビジネスにおける賛成反対の理由にはいろいろなものがあるが、
-やるべきか、
-やりたいか、
-できるか、
-わかっているか、
をチェックリストとして考えると賛否の理由を幅広く洗い出せる
127発言を引き出す具体的な言葉の例
Posted by ブクログ
ファシリテーションに苦手意識があり、個人的なGWの課題図書とした。ファシリテーション技術を「仕込み」と「さばき」に分解して丁寧に説明してあり分かりやすかった。一読して一定の理解はできたものの、定期的に読み返して実践度をチェックしていきたい。
Posted by ブクログ
ファシリテーションをうまくできるようになりたかったら、これでもかというくらいの準備が必要だということがわかった。準備の仕方もめちゃくちゃ細かく説明されているのでわかりやすかった!
Posted by ブクログ
ファシリテーターにとって必要な考えた方、スキルがまとめられています。
最終的な目的を考えると、やっぱりサポーターやリーダー、カウンセラーなどのまとめ役は孤独だと感じました。
それでも、目的や集団のため。
それがかっこいい。
Posted by ブクログ
これは何度も読み返そう
・議論の出発点と到着点を示す
・参加者の発言の理由とその背景まで理解する
・議論すべき論点と議論になりそうな論点を分ける
・確認する論点と議論する論点を分ける
・議論の到着点と論点の関係は絶対に忘れない
・本当に聴きたいという姿勢(発言者に体を向ける、見る、うなづく、要約する、質問する)を示す
・発言者の論点、主張、根拠、発言の背景・意図、隠れた前提を構造的に意識して聴く
Posted by ブクログ
自分のバイブルとなる本。
会議での進め方というより、もっと適用は広く論点整理の仕方が書いてあり、これを読めば、大体のディスカッションを構造化できるだろう。
他の本を読むぐらいならこの本を熟読した方がファシリテータへの近道。
Posted by ブクログ
最後に指摘された参加者の感情を上手くつかうという点はむずかしいが、できるように、なるとよいと思った。
ファシリテーションの基本が網羅されていたと思うので、自分の身にするために読み返すことが必要かもしれない。
Posted by ブクログ
章の最初のストーリーが悪い例なんだろうけど、投げっぱなしで理想の進め方が示されないまま。
その後ととの関連が分かり難い。
対立のコントロールは具体的な気がする。
質問の例は多い方か。
途中読んでて眠くなったけど、薄いのでそれほど時間かからなかった、それは良かった。
同じ内容というかこの本をベースにもっと分かり易くしたら強くなりそう。図が分かり難い。もっと図を追加した方が良いと思う。
Posted by ブクログ
グループが機能するためには、ファシリテーターのスキルがとても大事。事前の準備から実際にどのように場をさばくかまで、詳しく書いてある。すぐにできるとは思わないが、知っていると知っていないでは違うと思う。
Posted by ブクログ
まず腹落ち感をつくる。
そして、仕込みと捌き。シンプルにまとまっていて、読みやすく、さらに図解があるので、後で見返したときに理解が深まる。
ビジネスパーソンに向けて書かれているので例は自分とは関係ない感じだが、汎用性があるのでとてもためになった。
そして、1番言えるのは、やっぱり実践しながら、極めていくものだよなということ。
ファシリテーターとして、やってみて、振り返って、またこの本を見返して、自分を高めていきたいと思った。
Posted by ブクログ
ファシリテーションについて理路整然と整理、解説した本。体系立てて学びたい方にはとても良い。実際コンサルティングの中でも伴走支援的な関わりのときには実践していることも多く、改めて自分の仕事の流れを確認できた。
ある程度実践経験のある人が読めば抜け漏れチェック的に活用しやすいと思う一方で、この本を勉強したらすぐに実践できるかというと難しいとは思うが、それでも特に「仕込み」部分はよく整理されており、プレシンキングの練習の教科書としては素晴らしいと感じる。
Posted by ブクログ
総論賛成、各論反対人員の弊害。発言の論理上の意図と、さらにその裏にある発言者の感情を読み取る。否定的な感情が見え隠れする人に対しては発言したことにまず感謝・理解して受け止めた上で話を整理する。無関心の人が一番厄介なので当事者意識を持ってもらうよう工夫する。アイスブレイクなど。ファシリテーターが感情的になってはいけない。
Posted by ブクログ
コンサルティングファームで経験を積んだベテランが一生懸命詳しく書いた本、という印象。内容は至極真っ当だし、為になることも多いですが、いかんせん情報量が多すぎる。
章の中でも細かく項が分かれていて、一つ一つの項にびっしりと文字が書かれているので、各項がとういう構造になっているのか頭に入ってこない。編集の問題もある。この本が違和感なく読める人はなかなか忍耐力があるなぁと思います。
とはいえ、基本的には良書です。特に、冒頭のbadエピソードがいいですね。誰しもが一度は経験、ないしは目にしたことがあるシーンだと思います。惜しいのが、badに対するgood例がない点。bad例に対して、今の半分くらいの分量でメリハリついた簡潔な説明を入れて、good例で締めるとよかったのだろうなと思います。各トピックの最後についている纏めはハイレベルすぎて上滑りする印象。
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腹落ちとは、目的と理由を深く理解し、具体的にあるべき姿を自ら描き、ワクワク感や当事者意識「持てるレベルまで納得すること
合意形成のステップとして、
・何の話をなぜここでするのか?
・なぜそのアクションをとるのか
・どのアクションを選択するのか
・誰が、いつ、どうやってやるのか?
参加者の状況を把握するためには、
・ファクトを用意する
・参加者の意見や態度を予測する
賛否が出た際には
・どこに賛成・反対しているのか
・なぜなのか やるべきではない?やりたくない?できない?よく分かってない?
・その人の境遇や背景を慮る
・参加者相互の関係性を考える。現場の意見はどうか?マネジメントの意見はどうか?
論点は発言されないことが多い(発言者自身が意識していない)。かつ、複数の論点が混じっていることも多い
論点は、広げる、絞る、深める
・フレームワークを活用して広げる
・議論すべき論点、すべきでない論点がある。到達点に至る上で合意が必要?主張に対立がある?その場の参加者で結論出せる?全てYESのときに議論する
・論点をさらに因数分解して深く切り込む
問題解決のステップ
What, Where, Why, How
・何が問題なのか?
・どこに問題があるのか?
・なぜそうなのか?
・どうすれば良いのか?
・人材が確保できないことが問題?人が辞めること自体が問題?
・どんな人が、どの時期に、どの部署で辞めてる?
・なぜ辞める?指導がきつい?仕事が多い?
・給料を上げる、話を聞く、評価制度を変える
場の目的共有
・何を決めるのか?
・誰がどうやって決めるのか?必要な情報は揃っているか?
・参加者は何を期待されているか?
原因広く洗い出すためには、
状況の映像化。問題が起こったシーンをイメージして、問題を言語化する
あえて逆を考える。逆にどういった状態になれば問題が生じないのか?
案の評価結果は、ゴールではなく、議論の出発点。評価基準の重み付けや、課題の重要性・緊急性、など勘案して決める必要がある
意見が出たときは、
・何について?どの論点?
・何だと言ってる?
・なぜそうだと言ってる?
・何のためにその発言をしている?
集団の進化ステップ:烏合の衆→対立→団結→変革
Posted by ブクログ
ファシリテーション技術の向上を上司に促されたため、購入。ファシリーテーションするための、会議前の仕込みと、会議中の発言さばきの技術を紹介している。仕込みとは、議論の内容を事前に把握するため、論点の切り口を整理しておくこと。今まで、会議では参加してから資料に目を通すことが多かったので、事前の内容把握は目から鱗だった。今後の会議では事前に論点を把握した上で参加しようと思った。
Posted by ブクログ
合意を得るだけでなくコミットメントを引き出すところまで視野に入れていたところが共感できた。判断基準の違いは、社会で多様な人と関わる中でよくあることだが、あるべき姿に立ち返ることで、優先順位をつけて議論できると感じた。
Posted by ブクログ
著書の先生の授業を受講して、テンションが上がって購入(ただ、受けた授業のテーマはこれとは違うのだが…)。
当然と言えば当然であるが、過去に受けた「ファシリテーション&ネゴシエーション」の復習のような内容。
ノウハウ本なので、いきなり全てやるのは難しく、自分の気になったところをピックアップ。
「仕込み」と本番の「さばき」の二章立てなのだが、自分がファシリテーションをした場面を思い出しながら読むと、どうも今の自分には「仕込み」に課題があるらしい。
・「仕込み」=議論の出発点と到達点を明確にする、参加者の状況を把握する、議論すべき論点を洗い出し・絞り・深める
・参加者の把握は、話されるテーマから、何を知っているのか、どのような考えを持っているのかを考えるのがポイント
・論点とは「その意見や主張がどういった問いに答えているのか」ということ
・いろいろあるが、絶対に忘れてはいけないのは、「議論の到達点」と「重要な論点とその関係」
ちなみに、先生曰く、帯裏にキーフレーズが隠れており、電子版より本を買った方がよいとのことです。