あらすじ
――ねえ、ミシェル。起きて……。 「起きてくださいってばああああっ!」 ジゼルがシーツを引っぺがした姿勢で悪い笑みを浮かべていた。 「やっと起きましたね? もう、ミシェルってば子供みたいに寝続けるんだから」「こ、子供って……。ここは、一体……?」「もうー、寝ぼけすぎですよ? 自分のお部屋じゃないですか……」 そんな他愛ないジゼルとの日常……いや――! 夢に浸っている場合ではない。この瞬間、こうして甘い過去を引き摺っている間にも、彼女は魔女モルガーナの手によって破壊され続けているのだろう。 「……ジゼル。もう少しだけ、待っていてほしい。今度こそ私は、自分自身を見失わずに……君の下まで辿りつく!」 怒濤のゴシック浪漫・第4巻! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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Posted by ブクログ
なんやかんや謎の多かったミシェルの過去編。
まさかスペルがヒントになるとは…。自分でも発想としてはあったが、まさかここまでストーリーに鮮やかに組み込むとは……。
脱帽。
ミシェルの抱えている問題自体はそこまで変なものでもないし、事実、現代でも同じ問題で悩んでいる人は多いが、彼(彼女?)の生きていた時代からすれば現代よりも風当たりが強いのだろうと思う。
それに加えてミシェルのもとに起きた人知を超える奇蹟が加われば、偏見を超えて恐怖となってもおかしくないと思う。
ミシェルにとっては奇蹟として打越え取った出来事も、彼以外の人にとっては呪いとして受け取っても仕方がないと思う。
それにしてもエメが怖い。
自分の境遇を受け入れながら粛々と生きているようで、自分よりも格下と認めた人物には幾らでも残酷になれる人物は実際に自分の身近にも皮一枚被って存在して移送で怖い。
「始まりを~」よりも残酷な性格になっている。
ミシェルとジゼルがラブラブすぎて嫉妬。
この後に悲劇的な結末が待っていると聞かされれば可哀そうだと思うが……。
ここから先の展開は「始まりを~」にはなかったはず。