【感想・ネタバレ】石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年03月10日

エネルギー問題の著書である
スイスは1時エネルギーにはならない
石油天然ガス石炭電子力水力含む再生可能エネルギーが1時エネルギー

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Posted by ブクログ 2017年05月03日

石油史を概観出来る好著である。
P.198. 現代人は、230,000kcal/day のエネルギーを消費している。

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Posted by ブクログ 2016年10月26日

[エネルギーのエの字から]日本にとっても世界にとっても最大の関心事の一つのはずが、基礎的な知識すらあまり国民の間に浸透していないと著者が嘆くエネルギー事情。初心者や門外漢にとってもわかりやすく、いろはのいからエネルギーについて解説してくれる一冊です。著者は、三井物産に入社後、一貫してエネルギー関連の...続きを読む仕事に携われた岩瀬昇。


シェールガス革命について語る前にシェールガスについて説明し、埋蔵量の増減について考える前に埋蔵量について説明してくれるぐらい優しいエネルギーの入門書。とはいえ、決して無味乾燥な記述ばかりでなく、著者自身が勤務で経験したことや、近年の動向を合わせて紹介してくれているため、すらすらと読み進めながら多くのことを学ぶことができます。記述が平易というのも本書の目的に合致しているのではないかと。

〜為替に万人が認める「本来あるべき水準」などないのと同じように、石油にも「本来あるべき価格」なるものはない。今ある価格が市場価格であり、将来どうなるかはそれぞれが自己責任で考え、判断材料に織り込むべきものなのである。〜

分厚い作品ではないので通勤・通学のお供にも☆5つ

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Posted by ブクログ 2014年12月12日

石油業界の入門書的な位置づけ。
日本のエネルギー政策、世界的な流れ、埋蔵量の考え方、石油というコモディティー市場について、非常にわかりやすく書かれてます。

第1章 日本の輸入ガスはなぜ高いか?
第2章 進化するシェール革命
第3章 「埋蔵量」のナゾ
第4章 戦略物資から商品へ
第5章 もう一度エネ...続きを読むルギー問題を考える
第6章 日本のエネルギー政策

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Posted by ブクログ 2014年10月19日

Webのコラムで知った本でしたが、タイトルにある石油の埋蔵量がどのようにして計測されるのかについての非常に興味深い話に加えて、LNGの話、シェールガスの採掘方法、石油の価格形成メカニズムの変遷、エネルギー利用の現状と今後の課題など、エネルギーに関する様々な話題を、非常にわかりやすく説明してくれていて...続きを読む、とてもおもしろく勉強になりました。
原発再稼働や再生エネルギー開発の話ばかりがマスコミの話題になりますが、エネルギー消費に占める割合から考えると、石油、石炭、天然ガスといった一番ベーシックな一次エネルギー資源の安定的な確保や省エネの一層の進展こそがクリティカルに重要だと言うことを、改めて認識しました。

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Posted by ブクログ 2014年09月26日

本書を読むまで、日本のエネルギー事情について、あまり考えたことも無かった。2011年の震災以降は原子力の占める割合は減った分、石油、石炭、天然ガスが増えた。その中でも、天然ガスの伸び率が高くて、天然ガスの輸入の影響で、日本は貿易赤字になっているのか。なるほど。

他にも、日本向け天然ガスの値段が高...続きを読むい理由、ガソリン、電力等の日本の二次エネルギーの割合など、面白い内容が書かれてある。

分かりやすいくて、読み易い本でした。

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Posted by ブクログ 2019年01月01日

石油価格はどう決まるのか?要するに「今や世界のどこでも調達できる市況製品」なのか、「地政学リスクにさらされた戦略商品」なのか、という点について、著者の結論は「基本的には市況製品。その気になればどこからでも買えばいい。ただし、戦争など一朝ことあれば戦略商品としての性質も出てくる」ということ。

あと個...続きを読む人的には長らく腹落ちしていなかった「シェールガスってなんであんなに価格弾力性が高いんだろう?」(ちょっと石油価格は上がれば開発が一気に加速し、価格が下がれば開発が止まる。本来投資が莫大な資源開発は市況によってそう簡単には止められないし始められない。例えばLNG)。という点について、シェールガス開発のメッカである米国においては、資源開発は地権者の私的所有権の範囲で決められるから(普通は国との交渉)、というのはなるほど感のある見解であった。

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Posted by ブクログ 2018年09月02日

石油の未来はどうなるんかな。
少なくとも、ガソリンで走る車を乗る人は
マニアと呼ばれる日が近い。
10年後?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月16日

表題からは、もう少し軽いタッチの本かと思った。読みやすくはあったが、骨のある、エネルギーについて概括的に学ぶことが出来る本だった。
エネルギー、とくに電力についての議論がかまびすしいが、単なる感情論であったり、数値の配分の議論に過ぎないものが多いのではないか。
電力を含むエネルギー全体を俯瞰して考え...続きを読むていく必要があることを痛感させられた。

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Posted by ブクログ 2015年01月11日

 電気やガソリンの元である原油や天然ガスを1次エネルギーというが、その入門解説書である。
 商社などでエネルギー関連の仕事をしてきた筆者が、技術解説と開発の歴史、価格や市場の変遷、などを分かりやすく説明する。ビジネスマンとしての経験談も織り込みながらも客観的なデータを駆使しての記述は簡潔で分かりやす...続きを読むい。こうあるべしなどの主張はないのもいい。
 後半では日本のエネルギーを考えよう!との意見を述べているが、そうするためには本書に書かれていることを理解している必要がある。現実の1次エネルギーの需給や利用状況を知れば、ヒステリックに再生エネルギーの拡大を主張する人は減るだろう。
 ウクライナ危機でのヨーロッパへの天然ガス供給懸念や原油価格暴落など、世界は今も1次エネルギーに振り回されている。本書は世界情勢の理解にも欠かせないのだ。
 ただ、題名がいまいち本書の内容にしっくりこないのが惜しいと思う。

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Posted by ブクログ 2015年01月04日

エネルギーの基本理解に。

・シェール革命の経緯と今後の動向

・埋蔵量の考え方

・それぞれの一次エネルギーの性質と第5のエネルギー「効率」

・一次エネルギー時点、エネルギー転換部門、最終エネルギー消費時点での原子力の位置付けの確認

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Posted by ブクログ 2014年12月28日

石油、天然ガスの特性とそれに伴う利用方法、市場の違い、生産量の決まり方などを網羅的に理解するにはいい本だった。
結局価格の決定要因は様々に絡み合いすぎてこれというものは特定出来ないのだが、全体像として「こうなっている」という枠組があればニュースも捉えやすくなる。
著者が繰り返し主張しているように、エ...続きを読むネルギー問題は今後も欠かすことのできない議論なので、確りと動向を確認していきたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年12月18日

(資源量と埋蔵量、どう違う?)……大雑把にいうと、「資源量」とは、地中に存在するすべての炭化水素量のことで、不確実性の高い順に「未発見資源量」、「推定資源量」、「原始資源量」と呼ぶ、EIAが発表しているものは、「原始資源量」のうち「技術的に回収可能な資源量」である、これがどの程度、経済性を持って実際...続きを読むに生産できるかは現時点ではわからない。「埋蔵量」とは、この「技術的に回収可能な資源量」のうち、通常の方法で経済的な採掘が可能なものを言い、回収可能性の度合いに応じて「確認埋蔵量」、「推定埋蔵量」、「予想埋蔵量」という。
(石油はあと何年もつか?)……筆者が社会人になった四十数年前、世界全体のR/P Ratioは大体30、つまりあと30年くらいは生産可能な埋蔵量があるといわれていた、今ではその数値が50年強になっている。
(日本に有利なこと?)……一つは世界貿易の発展であろう、世界の各国が自らにないものを他国に求め、他国に供給できる状態が継続的に続くこと、そうすればヒトとモノは世界中を巡りわたる。もう一つの方策は、これまで培って来た技術的優位性を有効活用することだろう、省エネとエネルギーの効率的利用は、実は「第5のエネルギー」なのだ。

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Posted by ブクログ 2014年12月07日

商社で石油取引に実際に関わっていた著者に寄るリアルな本。日本のLNGガスが他に比べて高値なのは長期契約で契約している上に、ガス価格を石油価格と連動させる方式を電力会社がとっているためだと説明。スポットカーゴというスポットでの需給でプライシングされる方式が米国内で登場しており、このことが資源国のガス産...続きを読む出を後押ししていることも紹介。さらに、シェールガスは資源保有権が国ではなく地主にある米国で特別的に資本主義原理で開発が始まったという意見で、他の国での開発はまだまだ遅れる見込みという。要点が詰まっており、何度も読み返したい。但し、ガスと石油が双方に与える影響や、OPECとNOCのパワーバランス、米国の石油禁輸方針など、重要テーマについてはもっと書いて欲しかった。

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Posted by ブクログ 2014年11月17日

自分も含めてみんなイメージでエネルギーの話をしているが、この本で基礎を知り、自分の意見に様々な誤解があったことに気がついた。エネルギーと多少関わりがある仕事に従事している中で大変参考になった。一度では完全に理解できなかったのでまた読み直す。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年11月14日

興味深く読めて面白かったです。
”LNG”なんて言葉だけは知ってても
何の事だか注意も払わなかったし^^;
結局石油の埋蔵量は分からないし
難しいし、統一の定義は無いことは
分かった。

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Posted by ブクログ 2014年09月24日

ごくわかりやすかった。あまりにわかりやすくしすぎたせいで、同じことの繰り返しとなり冗長さを感じるほど。意外性はないし、すでに知識があるなら読む必要はないが、そうでないならまあ一冊くらい、といういちづけ一番の読みどころは、、小さいながらも上場保険企業を経営する息子が唐突に文中に現れるところです。

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Posted by ブクログ 2018年11月05日

元商社マンによるエネルギー論。なんといっても現代社会の基幹であるエネルギーについて手ごろな見取り図を与えてくれる。石油・ガスの話がおおむね中心。ブローカーの存在意義など「あれっ?」と思う記述があったり、電力会社の原油生焚きのような説明不足もあるがご愛嬌レベルと思う。

・天然ガスは液化してLNGにす...続きを読むる技術が開発される前は、石油のほぼ役に立たない副産物でしかなかった。

・LNGプロジェクトには探鉱、開発に加えて液化、タンカー、再気化のロジが必要。需要地との距離により必要なタンカー船腹量が異なるが1兆円規模になる。よって典型的なLNG長期契約では引き取り義務を定めたり、仕向地規定条項があったりする。売主、買主が一体となって推進するわけだ。

・とは言え2013年の世界天然ガス生産量のうち貿易量は30%。さらにそのうちパイプラインが70%で、LNGが30%、天然ガスは地域性が強く、地域間の価格関連性は弱い。日本のLNG輸入量は世界の貿易量の約4割弱。

・日本向けLNGは原油代替だったので原油価格リンク。欧州の天然ガスは競合である重油や軽油価格リンク。パイプライン大国アメリカは国内需給で決まる。

・国境をまたぐガス田は早いもの勝ち。

・パイプライン大国アメリカは天然ガス消費量の22%、日本の6倍。アメリカでなら天然ガスをスポットで売ることができる。トリニダード・トバゴのようにアメリカ市場で売る前提でガス田開発をすると、長期契約と違って供給責任がないので設備の安全係数を低く見て低コストにできるそうな。

・ふつう地下資源は国家のものだがアメリカでは土地所有者のもの(海上は連邦と州)。イギリス法由来だが今ではアメリカとカナダだけ。

・アメリカの基幹パイプラインは第三者使用権が保障されている。入札などで誰でも使用できる。

・大手国際石油会社の代表だったセブンシスターズは73年には供給量の64%を占めていたが、石油ショックを経て国営会社が伸張し、最近では16%に過ぎない。

・契約に関するリスクでは支払リスクより履行リスクが厄介と。ここはもう少し説明してほしい。契約不履行をされると銀行によるLCも意味がないと。

・ロンドンのIPEは原油先物取引においてNYMEXに立ち遅れていたが、現物受渡し不要の差金決済に条件を変更したことで流動性が高まった。また湾岸戦争で時差による地の利もあった。東京は時差で言うと一般に不利な立場になる。アメリカと日本の間には海しかなく何も起こらない。

・コモデティ:その業界の関係者でない一般の人でもいつでも容易に取引できる商品

・シェール革命によりアメリカ産LNGが世界に出回るようになると、天然ガスもコモデティ化がある程度進むと予想される。

・平時のコモデティ、非常時の戦略物資

・消費エネルギー量 「原始人」2,000kcal/d、「高度農業人(AD1,000年)」24,000kcal/d、「技術人」230,000kcal/d

・日本では電気は投入エネルギーの43%を占めるが、ロスが大きいので使用エネルギーだと24%。

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Posted by ブクログ 2018年10月28日

【由来】
・文春のメルマガ。ダイヤモンドかTKの佐藤優評でも見たか?

【期待したもの】


【要約】


【ノート】
・ニーモシネ

・ガスは液化技術が難しい。このため、ほとんどが現地消費であり、流通しているのは30%程度。

・アメリカのシェールガス・シェールオイルは、今後ますますアメリカの...続きを読む国力を増すことに貢献するというのが著者の見立て。

・石油の生成には根源岩、移動、貯留岩、トラップ、帽岩の5つの要素が絶対に必要。この中のどれかの存在が欠ければ、石油は存在しない。ちなみに、貯留岩ってのは、スポンジのイメージ。

・戦略物資と見なされていた石油もコモディティの一種と見なされるようになったのである(P173)。平時にはコモディティだが、非常時には今でも重要な戦略物資なのである。

・資源量と埋蔵量は違う。埋蔵量は、実際に取引する状態にできる量のこと。これは技術的な進歩や、市場価格との関連から変動する。かつては埋蔵量はもうすぐなくなる、というような数値だったが、今は比較的安定している。

・「エネルギー界の池上彰さん誕生!」との帯。う〜む、自分の地頭が悪いせいか、そこまではよく理解できなかったような。とは言え、ひとくちに「エネルギー」と言った時に漠然と抱いていたイメージに、かなり具体的な肉付けができる程度には理解できた。

【目次】

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Posted by ブクログ 2017年09月15日

「資源量」と「埋蔵量」の違いを説明していた3章の内容がとても興味深かった。なぜ埋蔵量がどんどん増えてくのだろう?石油が枯渇する、と自分が小さい頃から聞かされてきたのに全然枯渇する気配がないのはなぜなんだろう?昔から抱いていた素朴な疑問が解消した。

なるほど、と思ったエピソードが二つ。石油業界ではサ...続きを読むンクコスト(ポイントフォワードというらしい)の概念が浸透していて、しかしそれがゆえに掘削の計画は滅多に中止とならない、というエピソードがひとつめ。もうひとつは、オイルショックの後に原油価格が下落していった際、OPECは生産調整によって価格維持を目指した。ところが、加盟国がこっそり生産量を増やした結果、市場価格が下がり続けてしまったという「囚人のジレンマ」の話。

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Posted by ブクログ 2017年03月12日

内容はちょっとわたしが求めていたものと違ったのだが、あとがきの最後は奥様への感謝の言葉で締められていてほっこりした。

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Posted by ブクログ 2017年03月10日

エネルギーというと石油を真っ先に思い浮かべる。が他にも天然ガス・石炭・原子力など他にも資源はある。総合商社で長年エネルギービジネスに関わってきた著者が資源ビジネスを優しく解説する。日本の輸入ガス価格は高いい背景、石油価格が乱高下する理由・・など新聞に書かれてあることのもう一歩先を網羅。興味深いのが各...続きを読む国の使用エネルギー効率などのデータ。資源に乏しい日本だが、それでも優れた技術があることが浮かび上がってくる
技術優位性を有効活用することが世界へ貢献できることだと著者は述べる。

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Posted by ブクログ 2015年04月30日

21年間の海外勤務を含め、43年間三井物産、三井石油開発で、原油取引や石油開発を中心としたエネルギー関連業務に従事してきた筆者が、資源に乏しい日本に住む我々に、もう一度エネルギー問題を根底から考えるきっかけとして欲しい、また、様々なメディアから流れてくるエネルギーに関するニュースに接した際に、基本な...続きを読む事柄を誤解なく理解できる一助になればという思いで上梓した1冊。エネルギーといえば電気やガソリンといった二次エネルギー、または原発、再生可能エネルギーといったテーマに寄りがちな中、国家の基盤に関わる一次エネルギー、特に石油、LNGを中心に、世界的視野で現状と未来を語りかけている。文春新書991

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Posted by ブクログ 2015年02月21日

構成はやや散文的で、サブタイトルの「エネルギー情報学入門」という謳い文句には、あまり則していないように思うが、実務者としての経験と見識に基づく記述は大変参考になった。

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Posted by ブクログ 2014年12月24日

以前からシェール革命に興味を持っておりますので、この手の新書は読んでみようかと思いまして。
最近の原油安によって、コストのかかるシェールオイルは苦戦していると聞きますが、この先どうなるのかなぁなどと思いながら読ませていただきました(最近の原油安は、当然この本の出版時期よりも時間軸的には後のことになり...続きを読むます)。
商社マンとして第一線でエネルギー関連業務に従事されてきた著者による全世界レベルでのエネルギー問題(力関係)を知ることのできる一冊です。
埋蔵量と資源量の違いなんてのも知ることが出来ました。
付箋は16枚付きました。

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Posted by ブクログ 2014年10月11日

日本は世界と比較して、天然ガスへの理解が低いので、エネルギー政策を考えるときは、天然ガスも忘れずにちゃんと考えて下さいということか。

資源を持たない日本が、エネルギーに対して出来ることは、エネルギーの利用効率を挙げて、結果としてエネルギー使用量を減らすこと。

温室効果ガスの排出を減らすことも大切...続きを読むであるが、有限である資源を効率よく使わなければ、いずれは世界が破綻する。

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