【感想・ネタバレ】春に焦がれて【完全版】のレビュー

檜原まり子 / 天音友希

森村男爵の嫡男である春臣は、敗戦によりすべての財産を失う。
病気の母と婚約者の復員を待つ姉のため、春臣は番人小屋に住まわせてもらうことを条件に、別荘を買い上げた日系二世の押尾功のもとで使用人として働くことになった。
日系人の押尾はなぜか日本人を憎んでおり、春臣にもつらく当たる。母の病気を治すために高価な薬を買わねばならなくなった春臣は、押尾に借金を申し出るが、その代償は彼の愛人になることだった…。
健気な受けと過去を持つ攻めとの胸キュンラブストーリー。
押尾の過去を加筆した完全版!

[まぎ · ★★★★☆]

よいストーリー

檜原さんびいきなのでちょっと甘めかもしれませんが、よかったです。

時代は戦後すぐ。日系アメリカ人の押尾に家をのっとられた元華族の跡取り息子、春臣。短いですが前後編でまるまる表題作のお話しです。

どこまでも自分をしっかり持ち、優しい心を持つ春臣。一方押尾はつらい過去から傲慢で人を人とも思わない。

そんな二人は、無理矢理な体の関係から始まるが。。。

よくあるストーリーではあります。絵もところどころバランスがおかしいかなと思います。が、しっかり描き込めば一つの美しい映画になるような、そんな耽美な一作でした。