【感想・ネタバレ】主役はダーク 宇宙の究極の謎に迫るのレビュー

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Posted by ブクログ 2013年09月10日

★★★★★★★くらいすごい。
これは本当に面白い!し科学的に啓発!
東大出版会発行のUPを愛読してきた者として、著者の小論はUP連載時から注目してきた。ぜひ一読あれ。
・寺田虎彦は、目は閉じることができるのに耳はそうできない、と書くまでもないことを書いた後、「なぜだろう」と問うている。そこが凡人と違...続きを読むう。
★全くそのとおり。
「「眉毛は何の役にたつの?いったん剃った上で、あえて手でかきいれている大人が続出しているのはなぜ?」と子供が聞いてきたらどうするか?
★ユーモラス。
・電子があるのかないのか、という問いは科学的には無意味。哲学者はこういう問いかけが大好きだからよくない。
★著者は哲学者がお嫌いらしい。
・しかし、電子とは何か、という問いかけは大いに意味があるが、答えは難しい。
・ファインマンは哲学者が嫌いで有名だった。こんなことを本に書いている。「社会学者のある発表で、『社会共同体の個々の参加者はしばしば視覚的表象的経路を通じて情報を受信する』・・・おいおい、これは「人は読む」っちゅうだけの意味やナイカイ!
★全くそのとおり。
植物が人の感情を理解する、などという感傷的な表現に感動するようでは、この先まっくら(ちょっと意訳しているが)。そもそもそんなふうにしか植物を愛でることができないほうが偏狭だ。もしそうなら、野菜を切り刻んでサラダなんか食べれるもんか。
・万物は●●だ。万物は薬缶だ!万物はキャベツだ!
★きわめてユーモラス。
・小学校でπを3.14にするか3にするかでもめたが、物理学者に言わ
せればだいたい1でおおざっぱに計算してしまうほうがはるかに賢い。
・朝永しんいちろうの「光子の裁判」を読んでみたい。
・宇宙膨張にゴム風船がよく引き合いに出されるが誤解しやすい点がある。まず、ゴムの表面だけを思い浮かべるように。風船の中身は関係ない。
・宇宙はある一点から大爆発で始まった、という場合、この宇宙は全宇宙のことではなく「観測可能な宇宙」のこと。
・宇宙ドラマの配役:元素=脇役、ダークマター=準主役、ダークエネルギー=主役。
・将来は天の川が「天の土石流」のような感じになるかも。アンドロメダ銀河がぶつかるから。
●生物学関係者からのブーイングを恐れずに言えば、進化論もまた・・・。遺伝子がどのように変化して現在の生物種を生み出してきたかを・・説明するkとには成功していないし、ましてや未来に向けて生物がどのような進化を遂げるかを予測することは不可能である。しかしながら、知られている進化の痕跡はすべて偶然ともいえる環境の変化に適応し、生存を可能にしたはずだ、という信念のもとにもっともらしい後付けの説明がなされている。むろん、進化論が間違っている、というつもりは毛頭ないが、通常の物理リオンの受け入れられ方とはかなり異なっていることだけは確かである。
●「法則」ってなに?
←この観点はとても興味深かった。宇宙には始まりがあると考えられているし、その宇宙の誕生自身もまた物理法則にしたがっていると考えられている。とすれば、法則は宇宙の誕生以前に存在していることになる。
・量子力学の多世界解釈とは、ミクロとマクロを切り分ける考え方がそもそも間違い、量子力学の世界があくまでも正解、観測行為は波動関数の収縮をもたらすのではなく、じぶんがどの世界にいるかを後で確認する行為に過ぎない、そして他の世界を知ることは絶対にできない。
●特に最後の小説は秀逸!!!!!

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Posted by ブクログ 2013年11月21日

エッセイ形式でダークマターやらダークエネルギーやらについて説明してくれる。とにかく読者が飽きないように、読み進められるようにという気の遣い方が半端ではない。それゆえに筆がすべり気味のところも多々ありますが。イラストがコミカルかつ分かりやすくて良いです。
軽妙な語り口で、時に「ここはわかんなくてもいい...続きを読むから」とフォローまでしてくれるのですが、それでも「超ひも理論」あたりは良くわかりませんでした。
が、宇宙の謎について興味を持つきっかけとしては申し分ありません。

(評価は★★が標準です)

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Posted by ブクログ 2013年09月23日

ダークマターやダークエナジーの話。 まぁ、量子力学や素粒子の話も多いですが、軽いタッチの文章で、小咄っぽいのもあって読みやすいっス。

小さい頃賢かった子が「10次元だ」「超ひもだ」と言いだしても、「うちの子がおかしくなった」なんて嘆かずに、広い心で成長を見守ってあげてネw

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Posted by ブクログ 2013年05月19日

 宇宙論エッセイ、といっても何のことやらというかんじだが、土屋賢二の書く哲学エッセイを宇宙論に置き換えたような感じと言おうか。素粒子論から宇宙の始原について、果ては人間原理や平行宇宙論まで、スケールの大きい話が楽しく読める。
 宇宙論の話ではあるが、やはりタイトルにもなっている「ダーク」な話がユニー...続きを読むク。筆者曰く、「地球上のすべての物質」は素粒子の標準模型で説明できる。しかし、実は宇宙の大半の成分では説明不可能である。「重力は及ぼすものの自らは光ることのないダークマター」や「宇宙を一様にみたし互いに反発しau斥力を及ぼすダークエネルギー」というものを想定しなければ、宇宙が膨張し、さらに加速中であることを説明できないのだという。
 筆者の語り口はこなれたもので、全体の1/3は冗談でできている-そしてただの冗談ではなく、ちゃんとそののちの本論につながっていく。肩の凝らない科学読み物として、とても上機嫌で読める。

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Posted by ブクログ 2013年05月07日

もう理解するのは無理かも、と思い始めると
「そろそろ帰りたくなってきた人、ゴールは近い」と書いてある。
素晴らしいタイミング

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