【感想・ネタバレ】コンプレックス・エイジ(3)のレビュー

全オタクに読んで欲しい作品です。

今はいい時代になりましたね。アニメやマンガ、ゲーム、コスプレ、声優…いわゆる二次元的なオタク趣味が個性として受け入れられて、メディアで特集が組まれたり、深夜アニメコンテンツが一大ブームを巻き起こすなど、世間でも「ありふれた文化・趣味」のひとつとして広く認められるようになりました。
ただ「オタクは忍ぶ者」と昔はよくいったもので。日陰者の趣味扱いをされることが多く、周りにバレないようにコソコソと活動するのが当たり前でした。だからこそ同志を見つけたときは熱い絆で結ばれて、その「好き」なことに時間を割くために皆一様に情熱を注いだものです。ですけどね、親バレや学校・職場バレしたりするとそりゃあ心無い言葉が飛んでくるんですよ。
「引くわぁ…」「いい歳して…」「みっともない…」「もっと健全な趣味を…」

この作品では、そんな「好き」なものに魅入られた人間の情熱と地獄と葛藤がこれでもかというくらいにエグく描かれています。共感してしまうと抜け出せません。心臓を直接掴まれたようなねっとりとした心理描写はもうつらいのなんの。
コスプレをテーマにしているのもあって、年齢・容姿に対する理想と現実のギャップや、趣味に対する各々の価値観が如実に描かれているのも特徴です。この夢の時間はいつまで続けられるのか、好きなことをずっと続けてはいけないのか…。主人公の渚だけではなく、彼女の友人やコス仲間、家族、恋人…色んな人達がそれぞれの「好き」な気持ちに翻弄されていきます。

全6巻で完結済み、最後までぶっ通しで読めますのでぜひご一読を(ただ、いにしえのオタクの方々は心を強く持って読んでください)。
最終巻で紡がれる渚の「好き」に対する持論があるのですが、その言葉はおそらく全オタクにとって金言となるに違いありません。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

メディアミックスしてほしい。テレビドラマにして、実写でこれをやる痛々しさを倍増させつつアラサーど真ん中を狙うもよし、テレビアニメにして、深夜枠をふたたびアラサーな人々に取り戻すもよし……。
大道具同然に用意された「恋人」の登場がいっそ清々しくて素敵。こいつに血を通わせるのか、ポイっとやってしまうのか……?/ハム子がどんどん犬っぽくなっていく……笑

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2016年08月10日

Posted by ブクログ

今度は恋人がコスプレの負の側面(盗撮問題など)に関して懸念を表明し、またもや対立。相変わらず重い展開が続いている。そろそろコスプレイベントでハジける話を入れて欲しいかな。

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2015年03月08日

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