あらすじ
「”関西人”とは、どうやってできあがっていくのか」をテーマに、小学校3年生のカルコちゃんを通して描いていきます。両親、姉妹、近所のおじさん、学校の友達との何気ない日常生活の中に溢れる「関西イズム」。お母さんからのムチャぶり、笑いに貪欲なお姉ちゃんのしごき、ツッコみ待ちの近所の人々……暑苦しいほどのおせっかい。カルコちゃんが小学生だろうがみんな容赦しません。「こういう環境で育ったらそりゃ皆あんなふうになるよなあ」とうなづいてしまうこと間違いなし。関西人なら思わず「あるある」とうなる爆笑小ネタも満載。そのいっぽうで関西人の人情深さに目頭があつくなります。関西人が読んでも、それ以外の人が読んでも、関西に魅了される1冊。
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Posted by ブクログ
エッセイ漫画である。往年の関西下町情緒がふんだんに描かれた良書である。
このノスタルジックな感じは、むしろ関西人の方が楽しめるのではないかな? 今の関西がこの気風を残しているかは微妙なところだし、その意味で、地元の人間こそより深く楽しめるものだと思える。
もちろん、他の地域の人も楽しめるものだ。こうした風景を懐かしく感じるか、ある種ファンタジックに感じるかは年代にもよるが、どの世代でも違った楽しみを持てるはずだ。
笑いのテンポも良いが、後半色濃く描かれた関西の情緒は大変心に響くものであった。
関西版のちびまる子ちゃんといったところかな? とても楽しい読書をさせてもらった。