【感想・ネタバレ】Over The Rainのレビュー

あらすじ

僕は、きみが好きだ なのに……うまくできなくてごめん 初めて出逢ったとき、穂積は高校二年、結は中学二年だった。再会したとき、穂積は大学二年、結は高校三年になっていた。そして、現在。字幕翻訳家として活動を始めた穂積は、半年ぶりに日本に帰国するのだが……先輩と後輩。家庭教師と受験生。それから──何度でも繰り返し恋をするふたりの物語、誕生

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・ 高星 麻子さんのイラストが好きなので、それも含めて☆4つにしました。

・ちょっと映画風なミステリー仕立て。
・受けの「結」が3歳年下(中2)で、声変わりもまだ。
女の子っぽくて髪は紅茶色、目は茶色。のフランス人のハーフでかわいらしかったのに
4年後はすっかり大人(高3)で男性っぽくなっていて、惚れ惚れ。
・結は過去にトラウマで色々あり、記憶が曖昧。
・結が幼いころから翻訳家になると決めており、その意志の強さが好ましかった。そのため大阪なのに標準語喋り。
・攻めが受けによって希望を見出していくところも好き。
・2度読んでも良いなと思った作品。

・同作者の「唇でこわされる」も良かった。

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2014年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

記憶が度々欠落する主人公視点で書かれているため、話も突然場面が飛び、相当混乱します。
読めそうで分からない先に興味が沸いて一気に読み切りましたが、軽く読みたい人はすぐに断念してしまいそうな難解さでした。
もう一度読み直したくなるという点ではミステリーに近い作り。
BLでここまで頭を使いながら読まされる作品は珍しく…賛否が分かれそうだなと思います。
個人的には雰囲気やキャラクターが気に入って好きな作品に入りますが、人に勧めるのは躊躇します。

穂積は記憶どころか性格も浮世離れしていてどうにも感情が掴みにくいのですが、挿絵効果かミステリアスさが良いのか、可もなく不可もなくという感じで嫌いにはなれません。
結末も穂積視点で描かれると分かりづらいですが、タネ明かしされる行動の理由に納得がいくのとビジュアルで好きになり…二人の行く末が気になって読んだ部分も大きいです。

最後の最後まで、もしかして夢オチか結が幽霊なんじゃないかと疑っていたので(ありえないと思いながら、そう思わせる書き方だったので)、そうじゃなくて本当に良かったです。
もう少し早い段階での種明かしがあれば、もっと読みやすかったのではないでしょうか。
終始映画を観ているような気持ちになったので、実際に映画や漫画でやった方が面白い作品なのかなと言うのが一番の感想です。

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2012年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あぁ、判定するのが難しい。万人受けする話じゃないと思う。でも私はこの作家さんが好きなので、どうしてもひいき目…。
“この人”って誰?“彼”って誰?“眼鏡の男”って…?すべてはラストで明かされる。
相変わらず時間軸と相関図がわかりづらくて、橘さんらしい“あえての言葉足らず”。橘紅緒スキーじゃないと、この世界に入り込むのは難しいのかもしれない。
夢なのか現実なのか境界線が曖昧で、
まるで眠りに落ちた誰かが見ている夢を横から傍観しているような不思議な感覚。どこか観念的な描写に、土屋政雄さん訳の『イングリッシュペイシェント』を思い出した。
誰もが欲しがるきれいな結は、人知れず学校の先輩で義兄でもある穂積を熱愛している。それに気付けない穂積は静かに胸を焦がす。きれい系の攻とナイーブな受はもう橘的鉄板の組合せ。
相変わらず、受の見事なまでの盛大な勘違いで話がこじれる。結末はいたってシンプルにすぐ目の前にあるというのに。
文中に散りばめられた不思議が、最後の最後で一本の糸でつながる。
どうして穂積は雨が苦手なのか、どうして記憶が途切れたり、突然眠りに落ちてしまったりするのか。大事な人を失くしてしまうことが怖くて、全部忘れてしまう穂積の過去も未来も結が照らしてくれたらいいな。
ぜひとも二度読みしてみてください。すべてが腑に落ちます。

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2012年08月28日

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