【感想・ネタバレ】中国の大問題のレビュー

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丹羽氏の著書について

報道からは見えてこない中国の実情をかいまみせてくれた。

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2014年08月14日

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[渦中の人の言]伊藤忠商事の社長として活躍し、2010年6月には民間出身者として初の中国大使に就任した丹羽宇一郎氏。日本国内からの厳しいバッシングが相次ぐ中で、中国との外交はどのように推移したのか、そしてどこへ日中関係を導こうとしたのかが記された作品です。


漁船衝突事件や尖閣諸島のいわゆる「国有化」などで揺れた日中関係の一端が伺える点で非常に有意義な一冊だと思います。また、大使時代の話のみならず、中国一般に対してや、日本という国の行く末そのものに関する知見も紹介されており、いろいろ思考をめぐらしながらの読書体験となりました。


本書では、 その構成、特に最も著者の思いが詰まっていると考えられる冒頭部分に注目していただくと良いのではないかと思います。丹羽氏が中国との外交を考える上で思考の主軸を那辺に置いたかがよくわかるとともに、氏に対する厳しいバッシングの源はその主軸の置き所が一部の国民とそもそもずれていたところに端を発したと考えられるのではないでしょうか。

〜中国を決して侮ってはいけないし、かといって、過剰にひるむ必要もない。ただ、中国を知れば知るほど、この巨大市場を独り占めにさせてはいけないと実感する。〜

薄い本ですが☆5つ

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2015年10月21日

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ネタバレ

取りかえたくても、引っ越しできない隣国との関係。
中国とは、仲良くする以外にないと思うのです。
そういう視点で考えて、とても説得力のあるいい内容の本です。
すべての人が真剣に考えるべき話です。

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2014年11月26日

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中国をとらえるときの日本のマスコミの通り一辺倒姿勢が分かった。アメリカ人にとっての嫌中国意識の低さも意外。お互いの主張が変わることはない中で何ができるのかを考えていくべき。著者の、周囲の意見に流されず、足を使って、中国人と向き合う姿勢に感銘。

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2014年11月16日

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元中国大使の丹羽宇一郎氏による中国論。丹羽氏のイメージといえば中国大使よりも、不良債権を一掃した伊藤忠商事社長時代の印象の方が強い。

都市と地方の格差や少数民族問題など、現在の中国が直面している社会問題を鋭く分析している。商社時代から海外赴任経験が豊富で、中国にもパイプが太い丹羽氏ならではの考察には強い説得力を感じた。

最終章には中国ではなく日本が抱える問題にも触れている、非正規雇用の増加や食品偽装問題など頭の痛い問題ばかり。今一度われわれ日本人は自らの長所を再認識し、せめて質の高さでは世界をリードする国でありたいと思った。

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2014年10月29日

Posted by ブクログ

「弱腰外交」と一時罵倒された丹羽元大使の本。読めば納得。丹羽さんの本、伊藤忠の社長時代の、「人は仕事で磨かれる」を読んだ感じ、そんなあやふやな人ではない、と思っていましたがやはり。マスコミの報道で「~に違いない」と思いこまされるのは怖いです。実際には、バランスのとれた中国論になっています。

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2014年09月30日

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民間人から中国大使なった丹羽宇一郎による一冊。

中国の内政・外交について決して日本よりにも中国よりにもならずに淡々と記述しており、勉強になった。

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2016年06月06日

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不戦の誓いを両国でする。しかし、それはすでに日中共同声明に入っている。
中国は国際的には好かれている。それを認識しないといけない。アフリカの若者からの好感度は高い。
日中共同声明など基本四文書がいかに重要かを改めて感じた。

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2016年05月18日

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いろいろ言われておりますが、商社マンとして30年、大使として2年半の実績は認めるべきであろう。
「中国の弱みに石を打て。彼らに資することはやめ、彼らを利する戦略をもて」

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2016年01月24日

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中国についての情報を集まるべく読んだ本。中国や共産党の組織体制、財政、少数民族問題、社会保障、日中関係等についてがまとめられている。
伊藤忠時代から30年以上も中国に関わっているため、中国要人に関しての記述は具体的で要点を抑えていたと思う。断片的な中国政府についてのイメージが整理できた。
平易な書振りで、素人には読みやすかったが、内容に新鮮みには欠けていた。

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2015年08月05日

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前中国大使によるフィールドワーク的なレポートは、他の学者達の著作とは視点が異なっていて面白い。

中国は広大であり、世界一人口が多い国である。我々が接している情報は、中国共産党の一部の情報に過ぎない。

草原と馬と羊がイメージされる内モンゴルは、今世紀に入ってからは毎年20%近い全国トップの成長率で急激な経済発展を遂げている。その一方で、チベット、ウイグルと同様にモンゴル族に対する粛清と弾圧の歴史を有し、大規模な抗議デモが続いている。

中国人で日本人に会ったことがない人は98%。会ったことがあるのは2%だから約2800万人。日本に来る観光客は年間340〜350万人だから、10年かかっても3500万人。中国の人口に比べれば微々たるものである。中国人のほとんどは尖閣問題を知らないし、知っていても自分とは関係ないと考えている。中国全土で尖閣問題を注視していると思ったら大間違いである。

実態としては、日本人は中国のことを良く知らないし、中国人も日本人のことを良く分かっていない。
戦後70年の談話に注目が集まっているが、まずは正しく知ることを継続していくしかない。その積み重ねが歴史になっていく。

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2015年07月29日

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ネタバレ

伊藤忠の元社長で、その後中国大使を務めた丹羽宇一郎氏からみた中国について書かれた本です。
中国の要人の人脈も広く、とても説得力があり日本の将来を考えさせられる内容で、なんだかとても危機感を感じました。
中国嫌~い、なんて言ってる場合じゃないかも。

例えばワシントンのシンクタンクがアメリカと中国に対する好感度を調査した結果なんかも驚きです。
これは、自国にとって相手国が「敵」か「味方」かを問う調査なんですが、世界における中国に対する好感度は私のイメージより格段によいのです。
例えば、アメリカやヨーロッパは4~5割、ラテンアメリカやアフリカは6~7割、高い国では8割ほどが中国を好意的に見ています。特にラテンアメリカのの20歳代の層が相当の差で中国に対する好感度が高い、若者が中国を好意的に感じているそうなのです。これらの国は、中国の技術・ソフトパワーを尊敬しているとのこと。そこまで中国が進出してるんです。
(ちなみに日本では9割以上が中国を敵とみてました)

私達が中国をどう思おうと、中国の力は増し、今後益々経済の中心になることは間違いない。
軍事費の3倍の教育費をかける中国に対し、今や教育や研究にお金を掛けない日本・・・モノづくりの品質の高さが日本の特徴だったのに、このままじゃまずいでしょ。
人材育成をしながら中国と手を携えていかなければ日本の将来は・・・
とにかく、日本の将来を真剣に考えなければいけないし、そのためには好き嫌い言ってる場合じゃないんじゃないでしょうかね。

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2015年02月26日

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現場主義の元伊藤忠社長、前中国全権大使が語る、日中関係が大問題となる日本の理由。
尖閣問題のみならず最近の政治主導な展開による弊害。
教育後進国状態を放置する弊害。
そんな状況を放置し、密告社会を作ることにも抗わない私たち国民の現状。

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2015年02月17日

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前中国大使(民間出身としては初めての)の著者が語る、日本メディアを通した見方ではない、中国の姿が書かれています。中国の政治の概観、日本で言われている中国の問題点についての著者からの見方、本当の問題点、そして中国と付き合ううえでの日本の問題点。
一方的な日本メディアからの情報では知りえなかった中国に対する見方を学ぶことができました。今、日本人が思っている中国に対する優位性、負けている点など、しっかりと見て判断しないと、将来それが逆転していて驚かされることになりかねない。そういう危機感を教えていただけました。

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2014年12月23日

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巻末にある、日中関係について過去に日本側から出された書簡、談話、声明の原文を読むと、マスメディアの情報との差を感じます。

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2014年12月05日

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出てくる名前がすべて固有名詞。つまり、実在の人物。これは、まちがいなく本当のことだろう。もちろん、著者の脳内で歪められているものがあるとしても、夢見るように書かれた本とは一線を画している。
ただ、やはり…答えは出ない。
永遠の繁栄はあり得ない。どうやって、滅びるべきか?
あるいは延命するか?
まぁ、できることしかできないんだが。スペックの低い脳を含めてこの身体しかない。

Mahalo

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2014年11月03日

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丹羽さんの視点から見た、中国の問題点について書かれた本。
大使として中国で勤務や調査をした経験から、他の本ではなかなか書かれていない異民族問題や政治状況が解りやすく解説されてあります。
しかしながら、中国は日本より広い国土・多くの人民を抱えており、教育も熱心。この本では中国の問題点を浮かび上がらせながらも、同時に今の日本の在り方までもを描いております。そして、今後の日本が向かうべき方向性までもを提言しており、とても参考になります。

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2014年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中国に対する評価は人によってずいぶん異なっているように感じる。「じきに世界トップの経済大国になる」「一党独裁が崩壊し内戦に突入する」「中華思想的な発想で周辺国を圧迫する」「反日プロパガンダで国民の不満を逸らしている」等々。それぞれ、一面では嘘ではなく、全体では的外れなのだろうと思った。
一章では、習近平体制は当面は対外強行路線に走らざるを得ないという。将来的には連邦制になるとの予想。
二章では、国防費の3倍を国民の教育に費やしていると指摘する。科挙の歴史を引くまでもなく、エリートがそれぞれの良識を持って国を引っ張っているに違いない。
5章、日中関係、あたりは少々楽観論にも聞こえる。個人的な信頼関係をもった政治家同士と、多数の国民感情は異なる。無理に韓流みたいなブームを煽ったところで、ベースができていなければ元の木阿弥だろう。アラブの春と同じ難しさではないだろうか?

通して、帯の文言が重みをもって響いてくる。“中国よ、日本をなめてはいけない”、“日本よ、歴史の重みを学びなさい”
とかくステレオタイプに染まりがちな我々に刮目せよと言っているようだ。
ただ、膨張する中国に対して、対話せよ、以上の提言がないのが残念。内向きな若者の一言で切って捨てるのは余りにあんまりだ。

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2014年08月12日

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