あらすじ
2011年4月、北海道夕張市に全国最年少の市長が誕生した。進む高齢化、全国最低といわれる行政サービス……。厳しい財政事情のなか、山積する難問にどう取り組むのか。持ち前の行動力を発揮し、夢と情熱をもって地域再生にチャレンジする若き市長の爽やかな奮闘記。
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Posted by ブクログ
『岩波ジュニア新書』レーベルから出ているだけあって、中高生ぐらいの年齢で読むのに最もピッタリな本。
中高生が読みやすいということは、裏を返せば大人でも読みやすいということ。
地方自治やその他専門的な事に興味を持つようになるかはさておき(もちろん興味が湧いたならもっと掘り下げればいい!)、逆境で頑張る人の実体験から勇気をもらえる一冊。
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現北海道知事の鈴木直道氏の、夕張市長時代について書かれている本。
こんな政治家がいたのか、という思い。
決断した時に頭をよぎったのが、チャーチルの言葉。
ベースがしっかりしている人でないと、こういう言葉は出てこない。
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現在の夕張市長が、もともとは都の職員で、夕張市に出向の経験があることは知っていましたが、この本を読むまでは、正直それ以上のことは知りませんでした。
こういう、若くて考えがしっかりしていて、行動力のある人の存在は、心強いですね。
この本にあるように、夕張市は、日本の未来のモデルとなり得るかもしれません。
だからというわけではありませんが、しっかり応援したいと思います。
と同時に、全国の市長さんたちも、夕張市の市政を参考にして、明るい未来を築くヒントにしてほしいと思いました。
Posted by ブクログ
仕事でものすごく忙しい時に自分の支えになった本。自分より頑張っている人がいる。戦っている人がいると思うとやる気が湧いてきた。
自分を奮い立たせる本として手元においておくつもり。
何もしなければ現状維持どころか現状をピークに縮小してしまいます。
しかし、一歩でも前進すれば、なんとかゼロからプラスになる。
市長の言葉が身にしみました。
右肩下がりの時代になんとか前を向いていきたいと共感した。
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北海道の「夕張市」に、全国最年少の市長が誕生した。
こんなにまっすぐで誠実で行動力のある人も珍しい。
財政破綻した夕張を市長になった著者の、想いやエピソードなどが書かれた熱い本です。
そして夕張の財政破綻とその再生は、原発問題や日本の将来にも大きく関わってくると気付かされます。
著者である夕張市長の書き方がとてもうまくてわかりやすく、2~3時間で一気に読めてしまいます。
おすすめの本です。
Posted by ブクログ
30歳で都庁職員から市長になって約1年で出した本。
都庁職員といっても、高卒で入庁したということまで知ると印象が違う。この世代で就職して夜間大学を卒業したという経歴だと、それなりに意味がある。
余談だが、出馬を決めて以降の石原慎太郎の檄、激励を見ると、相手の心を動かす術を熟知している印象で、石原が選挙に勝っていた理由が窺える。
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30歳
市長として最年少?若さ活発さを感じる。ユニークな発想と行動で新しいことに挑戦していくことは、とてもすばらしい。
夕張市政の現状については知らなかったことが多く、とても苦しいことが分かった。炭鉱⇒観光は悪循環となってしまうようだ。高齢者が多い(44%)という未来の日本の状況を考える上でも、注目されているようだ。
若い人たちに本当にお勧めの本。
Posted by ブクログ
サブタイトルは「財政破綻した夕張を元気にする全国最年少市長の挑戦」です。
最年少市長の座には岐阜県のどこかの市長さんが新しくついたはずですが、
その岐阜県の市長さんはわいろで逮捕されたような…。
1981年生まれの夕張市の若い市長さんはそのようなことはなく、
日々、前を向いてガツガツと頑張っておられる様子。
東京都の職員だった鈴木さんがなぜ夕張の市長選にでることになったのか、
そのなれそめや選挙の様子、当選後の市政についてなどを
ご自分の言葉で(きっとライターさんが直しているのでしょうが)
語ってらっしゃいます。
読んでいると、その頑張ってきた彼の人生の様子、
人となりが伝わってきくるし、なかなか平静な語り口なのにアツい内容なので、
そうかそうか、と面白く読めてしまいます。
そのあたりは、政治家としての資質を満たしている、と見ていいのでしょう。
後半になると、市政の様子が書かれていますが、
これがなかなかすごい。クリエイティブなんです。
本文には書かれていませんでしたが、コンパクトシティというコンセプトもしっかりあって、
高齢化率44%でさらに人口がどんどん減少していく夕張市の状況に合わせて、
少ない出費で効率良く幸せに暮せる街を作ろうとしています。
告白すると、僕の住む街がこの夕張市なんですが、
これまでどうにも地に足がついた市政というものが見えてこなかった中で、
この本の著者の鈴木市長については、なんだか骨のある政治をしてくれているように
思えるんですよ。というのも、こういう本を読んだから市政等の中身がわかったからだ、
とも言えるのですけど。
まぁ、体感的にはまだ、良くなっただとかそんなに感じられはしませんが、
閉塞感が増した感じはしないです。
なにより若い人ですからね、それだけで何か希望を感じさせるものがあったりします。
政治家はなるだけ信用しないようにしていますが、
都職員時から200万円も年収が下がるのにわざわざ夕張の市長になろうと
してくれた熱い人なので、出来れば応援したいですよねぇ。
以前、発展途上国への支援を例にして、夕張を発展途上国のように考えてこうしたらどうだろう、
というようなアイデアをメールで市長さんに送ったことがあるのですが、
そのときには、ありがとうございます、というような返事をいただきました。
石原慎太郎さんや猪瀬直樹さんと密な連携のできる鈴木市長さんだったので、
その系譜からはずれた舛添新都知事さんはどうなんだろう、夕張との連携・支援は、
気になっていますが、本当にどうなんだろうと思いますよね。
鈴木市長にはぜひアグレッシブにいろいろやってもらいたいです。
市が借金を返済するまであと15年くらいですかね、それまで街が無くならないよう、
それどころかしっかり将来が担保されるような街づくりができていると素晴らしいです。
Posted by ブクログ
著者のBBCからの質問への回答に、自分の考えを改めさせられた気もする。
高校生(だったはず?)への、政治に関心がなかなか持てないという意見に、「今やっていることを一生懸命頑張れば、日本がどんな国になっていけばいいかに行き着く」というのにも、今なら共感出来る。
縁もゆかりもなかった土地で、どうやって周囲の人を巻き込んで行くか、参考になった。
Posted by ブクログ
現在の鈴木道知事が夕張市長だったときの体験記。東京都職員になる前の高校大学時代の様子を知り、献身的な子育てをされたお母様、裸一貫で選挙に挑む鈴木さんについていった奥様、送り出した奥様の御両親、
周りで支援する人たちの人柄や真心が印象的でした。
タイトルの通りのチャレンジ精神が、様々な知恵を生み出してきた市長時代の施策を生み出してきたように感じました。能力ではなくヤル気と真剣さ、周りの人を大切にして生かしていく事で、困難も前進させていく事ができると感動しました。
Posted by ブクログ
いやはや、すごい行動力のある人だ。北海道の寒い道を歩いて各家々を尋ねるなんてとてもじゃないけどできない。
と著者に関する感想で、ここからは夕張市の感想。
夕張市が破産に至った経緯を書いて取り組みも書かれていた。が現状どうなってるのかは残念ながらあまり書かれてなかった。といっても出版が2012年なのだから当然なのだが・・・
読んで思ったのは誰もが当時者になれば身を削る改革ができるのだな。と。破産と言われたら何事もしょうがないなってなるんだよね。なるかな?ならざる負えないか。。。
一番怖いのは破産一歩手前でズルズル延命する行為かな。京都市が今問題になってるよね。
これから全国の自治体で夕張市のケースが突然できてもおかしくないし、夕張市をモデルケースに撤退戦に挑む必要も出てくるだろう。
恐ろしい。
余談なんだが、突然負債がわいてくるってやばすぎでは?