あらすじ
超常現象研究家の著者が、三〇年以上に渡り蒐集し続けた、想像を絶する衝撃の実録怪談全四十五編。
第1夜 闇の呼ぶ声(井戸の中 眩暈 ほか)
第2夜 昏い部屋(民宿 安すぎる部屋 ほか)
第3夜 逃げられない呪い(赤い蛇 右足 ほか)
第5夜 悪夢の足音(タイムスリップ 猫 ほか)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
並木先生の不思議でちょっと不気味な家系図の話、もっと読みたい...。
修学旅行で先生死んじゃった話は衝撃よね。お札を剥がしたから入ってきたのか、エアコン止めて窓を開けたから招いてしまったのか...。
心霊系が圧倒的多い中、傷痕のような生きてる人間だって怖い系の話もぶっこんできてゾクゾクした
Posted by ブクログ
著者の所へ舞い込んでくる数々の恐怖体験。その多くがなんとも言い難い不気味さを纏っている。その多くが実際にあったことなのである。そして、著者自身に降りかかる謎の因縁も実際にあったことなのであった。
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封印怪談の最終巻。1巻、2巻と一般の人たちが遭遇した恐怖体験を交えつつ、幼少期から自身の身の回りで起こる怪奇現象や、一族の因縁めいた出来事を書き綴っていた。前の巻で、いよいよ著者の一族の因縁の核心へと踏み込みかけて、ここから面白くなるぜ!という感じでそのまま最終巻に突入。したはいいものの、最初の方は著者の因縁にはほとんど触れず一般の人たちの恐怖体験が披露されているばかりであった。前の巻まではもうちょっと間で触れていたんだけどなぁと思ったのだが、最終巻なので最後の方でどばーっと書き連ねるのかなと思いなおし読み進めていった。そして、最後の一話で確かに触れていたのだが、読んだ私個人の意見としてはかなり不完全燃焼だった。著者が自身の因縁について調べていると、証言者と連絡がつかなくなったり、最悪死亡したりと途中で妨害入ってしまう。
事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、映画のような展開に興奮したものだが、結局事の真相は分からないままだった。最後の最後に意味深なシーンを残して物理儀で終わってしまった。自身の事に関わることであったり、かなり危険度が高そうな事案なので(著者も最後の話を書き終えた後に恐怖体験をしている)わざとぶつ切りにして、調査を中断したのかもしれないが、ここまで読み進めておいてそりゃないぜ、というのが正直な感想だった。
これはどこかに続きがあるに違いないと思い、竹書房怪談文庫から「真 封印怪談」を手に取ったが、こちらは今読んだ「封印怪談」シリーズを再編集したものらしい。追加された話(同時に消した話もある)を拾い読んでみようと思うが、著者の因縁に関しては今のところ続報はなさそう。