あらすじ
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さいたま市は人口約120万人を誇り、埼玉県の県庁所在地である政令指定都市。
埼玉県全体を見ると「ダサイたま」や「芋」など野暮ったく、
どことなく田舎のイメージを思い浮かべる人が多いと思われるが、
さいたま市とひとたび限定すると、県全体のイメージが濃すぎるせいか、
その存在感は非情に薄く、「これといった特徴が無い」、
もしくは県のイメージを引き継いで
「ダサイたまの中心地?」という印象になってしまう。
これまで東京都内を中心に分析してきた『地域批評シリーズ』でも、幾度となく
「ダサイたま」というキーワードが出現している。
それは遊び場を求めて池袋や板橋区あたりに出現する「サイタマ人」であり、
新宿や渋谷には近づけない「ダサイたま人」の姿だ。
彼らが放つ「独特の田舎臭」は強烈で、
本来ならば新宿、渋谷に次ぐ大都市であるにもかかわらず、
池袋が彼らの持ち込む田舎臭に汚染され、
都民が寄りつかない微妙にダサイ場所になってしまったのは、今日の姿を見れば明白だ。
……とされている。
ただ、その「サイタマ人」の住処がさいたま市なのか? といえばそうではない。
「サイタマ人」の多くが東武東上線であったり西武池袋線沿線に住んでおり、
実の所、さいたま市とはあまり関係がないという意見もある。
では、さいたま市は一体どんな所なのか?
これを分析するのが本書の役割であり重要な使命である。
短絡的に「ダサイたま」と思われているさいたま市は、
やはり「ダサイたまの中心地」なのか?それとも違う姿を見せるのか?
蓄積されたデータと取材をもとに、本書ならではの切り口で、
さいたま市本来の姿を解き明かしていくことにしよう。