あらすじ
大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬(あゆたとうま)の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)と江南孝明(かわみなみたかあき)は、東京から札幌、そして阿寒へと向かう。深い森の中に建つその館で待ち受ける、“世界”が揺らぐような真実とは!? シリーズ屈指の大仕掛けを、読者(あなた)は見破ることができるか?(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
旧版は20年以上前に既読。あの『時計館』のあとどんな館が登場するのかと身構えて読む。本の厚さは普通だし、違和感は感じつつも展開も普通。なのに、それは気付けないよ、っていう謎、ね。あとがきや解説に書かれているが、80%までは解けるが残りの20%が解けない。しかももう一度読み直すと、文章中に本当に上手く手がかりが忍ばせてある。参りましたと言うしかない。テレヴィ、ヴィデオ、カヴァー、ドライヴァー、レヴェルなどの表記、こだわってるな~。
Posted by ブクログ
これまでの館もその館じゃないといけない独自性が好きだったけど、まさか地球規模でシンメトリーを作るとは…。対になるものは二つのアリスで、地球の裏側に鏡の国の館があるなんてロマンチックにもほどがある。青司、こういうおしゃれな発想力もあるんか。しかも小児愛(ドジスン)を見抜いてアリスにする皮肉さ、今作は青司のキャラがよく出ていたのも嬉しい。黒猫と白兎をあしらった内装が映えるから映像化してほしいけど、書記のタンザニアのシーンは難しいか。白兎が先だったらすぐバレるだろうから、黒猫を表題に選んだのもうまい。シンプルにおもしろかった。このシリーズは読むたびに好きになる。
Posted by ブクログ
面白かった!
前シリーズの時計館とそんなところで繋がっていたのか!というところも含め、面白かった。
あー今回は割とわかるな…と慢心していたらまんまと騙された。
悔しいっ!
あとちょっとだったのに!
あれも、これも気が付いたのに!
ソレだって、ちょいちょい違和感は感じていたのにー!!
って感じの騙され方でした。
オチは読めたかも
ある人物の正体や、殺人の犯人は読めてしまいました。ただ、やっぱり引き込まれます。何日間かに分けて楽しみたかったのですが、やはり一気に読ませられてしまいました。
Posted by ブクログ
鮎田=天羽は分かったけど、流石に館が海外だとは。阿寒じゃないならどこ?他に監獄が有名な所どこかな〜奈良?鹿児島?とか色々予想したんだけど、まさか日本ですらないとは思わないよね。
海外だと分かってから読み返すと僅かな違和感がゼロになるのよなぁ。凄いなぁ。
登場人物のほとんどが印象良くないミステリーは助かる。誰が死んでもまぁしゃーないかって思えるからね。
Posted by ブクログ
館が2つ存在することはさすがに想像できなかった。
手記と現実の交互に話が進んでいくスタイルも面白かった。
密室トリックに関しては、それ自体は単純でよくあるやり方で、自分も真っ先にそれを予想したし結果その通りだったが、館の謎が解けてないと成立し得ない。
全てのピースが揃ってようやく腑に落ちる、完璧な伏線回収だったと思う。
Posted by ブクログ
黒猫館という名前の由来が、風見猫や黒猫が住み着いている、というのは弱いなと読み始めは率直に思った。
しかし、読み進めていくうちに、今作のモチーフが鏡であることが分かった。が、そこからのルイス・キャロルというのは想像外だし、それを知ってからの『黒猫館』というネーミングセンスは流石にオシャレすぎだろう。
トリック自体はすごくワクワクするとまではいかなかったが、館自体の立ち位置がとても面白かった。
綾辻さんの点(小説内での事象)と点(綾辻さんの知識)をつなぐ線の引き方・発想力は、どの作品を読んでも心躍らされるものがある。
次作『暗黒館』、覚悟を決めて読みたい。
Posted by ブクログ
前作時計館と比べるとボリューム控えめでサクッと読めた。鮎田さん=天羽辰也は早い内から何となく予感があって、名前がアナグラムになっているのに気付いて確信。勝った…!(?)と思ったけど、これは作中の言葉を使うなら問題の八十パーセントで、残りの二十パーセントの本命の問題には手が届いてなかったってことだね。
江南くんと同じ意見で密室があまり好きじゃないので、掛け金のトリックも痕跡がないなら氷じゃない?と適当な感じで推理。結果正解だったけど、そういえば冷凍庫壊れて氷無いんでしたね…。だから本当の意味で密室のトリックを解くには、館のトリックを見抜く必要があったと。うーんよく出来てる。
地球規模の大胆な叙述トリックが面白く、とても楽しめた。次作も期待!
Posted by ブクログ
シリーズ6冊目?マジか(汗)十角館の殺人からどの館も読まず、いきなり黒猫館に手を出したってわけか。
おかげで前作も読みたくなった。
それで今作の感想なんだけど
あいつとアイツが同一人物とは最後の最後まで気づかなかった。
最初読んでで純粋に夏といえ北海道は日が暮れるのが早いなって思ってしまったことかな。
謎解きの件で「言われてみれば」って思った。
んにしても白骨化ってそんなに早くなるもんなの?
Posted by ブクログ
今作は、個人的には後半からぐいぐいと面白くなって行った。
天羽辰也と鮎田冬馬が同一人物なんだろうなとは割と早い段階で気がついたものの、まさか館が二つ存在するとは!とかいろいろ驚くことばかりだった。
理沙子はただただかわいそう。できる人なんだろうけど、変態おじさんだったよね、天羽辰也。
それにしても、私は心臓は左の、他は内臓逆位で生きてるのだが、『鏡の世界の住人』なんて発想はぜーんぜんなかったので興味深かった。
Posted by ブクログ
鮎田冬馬の手記のはじめに、「如何なる虚偽の記述も挟まぬ事を、誓っておくとしよう」という記述がある。この記述通り,嘘はつかれていないのだが、読者は騙されてしまう。やはり、ここには展開のうまさや言い回しが表れているのだろう。このトリックは考えてみたら出てきそうではあるが、ここまで伏線を散りばめながらバレずに騙すというのは至難の業である。
館シリーズにおいて、探偵(鹿谷)が事件に居合わせないものが、人形館、時計館、黒猫館と続いているが、次の暗黒館ではどうなるのか。そろそろ、事件に真正面から対峙するところも見てみたい。
本作では、鮎田が運命論について言及する場面があった(392ページ)。 水車館でも、絵に描かれた内容がそのまま事件になっていたり,と運命論的な事が度々作品の中で描かれる。
殺人を犯してしまったことが運命なのか、事件の真相がバレてしまうことが運命だったのか、それともそれよりもずっと前に出会っていたことすら運命だったのか。運命かどうかなんて誰にもわからないのに、いざ振り返ってみると全ての出来事が運命だったかのように感じられる。
自分自身に置き換えて、今、館シリーズの全ての記憶が無くなったとして、その時の自分は館シリーズの存在を知り、それにたどり着き、読もうとするだろうか。無論、読むだろう。では、こうして本一冊読むことすら運命のような気がして来なくもない。自分の本棚を見て、この本棚は偶然出来上がったものなのか、運命によってこの並びになるべきものだったのか、そんなことをこの本を読んで考えた。
Posted by ブクログ
伏線だらけだったのかー!!
館自体に隠された通路等のトリックはなかったけど、まさかアリスに準えて異国の地に本物の建物があったなんて!!
アイディアが素晴らしいなと思いました!
島田潔の推理力が凄すぎる!!
Posted by ブクログ
まさかそのトリックを使うなんてと思い驚いた。北海道だろうなとてっきり思っていたら…という展開。黒猫館を守りたいからこそ起こした事件という狂気さ。スラスラ読めて面白かった。他の作品も読みたい。
Posted by ブクログ
館シリーズ6作目ともなれば、鈍感な私でも犯人が分かるかもと挑みましたが見事に惨敗。
とは言え、"あの人"が"あの人"だったのか…って部分はもしかしたらそうかもくらいにわかりました。
シリーズ最大規模のトリックと言っても過言では無い。
そして、妙なところで前作の時計館の殺人と繋がる部分があります。
Posted by ブクログ
「館」縛りでこれだけ沢山のシリーズを作れる絢辻先生は天才だと思う。しかも文章がうまいので、サラッと読みやすい。
ただ今回は、「鮎田=天羽」が推理しやすかった点、登場人物たちの魅力に欠ける点などから、他の館シリーズよりも読み応えがないように感じた。
Posted by ブクログ
ギミックはこれまでにないほどわかりやすいものだった。館シリーズは基本、事件発生と、推理パートの時系列が分かれている。今作はその傾向が顕著だった。過去の事件の真相をゆっくり深堀する楽しみも理解できるが、それ以上に作中の最新時間で発生する事件にハラハラしたかった感はあり、そこがないので残念に思った。