【感想・ネタバレ】叛逆 マルチチュードの民主主義宣言のレビュー

あらすじ

ウォール街占拠から脱原発デモまで
目指すべきものは何か?

2010年代初頭、「アラブの春」に始まる直接抗議運動が世界中に広がった。専制的な政府、強欲な金融業界、民意を無視する政治に対して立ち上がり、支配体制を揺さぶった人びとこそ「マルチチュード」である。かれらが見せた新しいヴィジョンとは何か? 代議制の機能不全はどう克服されるのか? 〈帝国〉論で絶対的民主主義を説いた論者が、満を持して放つ具体的提言の書。

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Posted by ブクログ

「借金を負わされた者」、「メディアに繋ぎとめられた者」、「セキュリティに縛りつけられた者」、「代表された者」。危機が生みだした主体形象とされる、この4つ。

様々な困難な状況にある人と1対1でじっくり話すとき、この4つがいつも頭からはなれない。私もあなたも、ここにはまりこんでいるんですよと。

だからネグリとハートは言う。「借金をひっくり返せ」「真理を作り出せ」「逃走し、自由になれ」「自らを構成せよ」と。

2010年暮れのチュニジアに始まる一連の社会的闘争は、まさに「自らを構成し」、憲法を制定する「構成的権力」を握る民主主義の闘争であった。エジプトがそうであるように、紆余曲折が今後もあろう。しかし、議会制民主主義に閉じ込められて窒息寸前な「民主主義」と比べて、マルチチュードが発揮するそのダイナミズムには圧倒される。

さて、翻って日本では、旧左翼からいわば「逆コース」的な巻き返しを恨む声も聞こえる。しかし、ここでこそ、民主主義を議会制民主主義の呪縛から救いだしてやることが課題ではないのか。議会制民主主義を民主主義の一つのモメントとして落としこんでやること。小さくてもそこかしこで、すでにその実践は始まっているのではないか。

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2014年01月28日

Posted by ブクログ

読んだ跡の残尿感あり。
アメリカ人の運動論ではたして「脱資本」は達成できるのか。激しい疑問が残ったが・・・。

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2013年05月24日

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