あらすじ
「もう逃げない。堂々と生きていきたい!」
自殺で親を亡くした子どもたちが、社会に向けて語りはじめた。
日本全国の自殺者数は1998年から2004年まで、7年連続で3万人を超えています(警察庁調べ)。
その影には、何の罪もない「自死遺児」と呼ばれる子どもたちが、
毎年1万人以上も増えつづけていることをあなたはご存知でしょうか?
子どもたちは心に傷を負うだけでなく、経済苦や社会の偏見などと向き合わなければなりません。
彼らがいま伝えたいことは何か?
語りはじめたメッセージを受け止めてください。
※以上は『自殺って言えなかった。』(サンマーク文庫)が刊行された
2005年9月当時にまとめられた紹介文です。
*目次より
◎声を出せないでいる遺児や遺族のために(山口和浩・21歳)
◎どうしたら父は死ななかったのだろう(藤田優子・19歳)
◎私が学生としてできることを(ツバサ・21歳)
◎お父さんへ(ショウ・10歳)
◎今まで言えなかったこと(ツグミ・16歳)
◎まだ子どもには話せません(マリコ・48歳)
◎「自殺」(ユミコ・37歳)
◎【座談会】たくさんの壁を乗り越えて。 ほか
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Posted by ブクログ
自殺する人もつらいのだろが、残される人の気持ちも、考えたことあるのだろうか。この本は残された人たちが自分の思いを語ってくれた。綴ってくれた。確かに簡単に自殺の出来る世の中。自殺するほうもつらい。しかし残された人ももっとつらいのだ。しかし、自殺は決して逃げではないのだ。追い詰められる人が最後に取る手段なのだ。自殺にも、様々な思いがあり、様々な道の中その道を選んだのだ。そういうことを考えさせてくれた本である。
Posted by ブクログ
自らの身内を自死で亡くされた方の手記が主に書かれている。また、自殺の現状や自殺に関する捉え方の現状などについても書かれている。
この本を読んでみて、「自死は弱い者がすることだ」という考え方がいかに傲岸不遜な態度であるかを再認識することができた。そんだけ追い詰められることもあるということを理解しておくべきだと思った。また、一人一人がこのような理解をすることで、自死遺児達は少しでも前向きになれるように思った。
というのも、この本の中で手記を書いている人の多数が、自分の身内が自死したということは言いづらいと言っているように、自死について社会的にまだきちんと理解されていない面があるように思えるからである。
今でも自死を選んでしまう人はいる。そのことからは目を離してはいけないと思った。