【感想・ネタバレ】恋愛専科 1巻のレビュー

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Posted by ブクログ

「一番大切なことは男性に愛されることよ。一流な男性に愛される、これ鉄則。最も愛された生徒には、主席の名誉をもって卒業させてあげるわ」

冒頭での、学園の理事長からのこのくだりに、個人的に大きな違和感を覚えた。
ジェンダー論争をここに持ち出すほど順応性が低いつもりはないが、教育機関が、それも教育の範疇内において、生徒達の性のあり方を狭苦しい価値観の内に規定し自由を奪うのは一体どういう設定なのかと。


さて、ほんわり可愛らしいタッチの表紙に惹かれ手に取ることになった本作は、それから想起される甘ったるい恋愛模様、あるいは前述の疑念を胸に読み進めてみたが、それらとは少々様相が異なる読後感を持った作品だった。

思春期のさなかに彷徨う、五人の乙女達。
学園内モラトリアム。
彼女らが課せられ演じさせられる羽目となった、競技としての恋愛未満シミュレーション。

恋愛、未満、である。
主役として配されるのは女性が苦手な奥手の男性教師。
舞台に選ばれたのは女の園、五人だけの隔絶された教室、恋愛専科。
そしてくだんの冒頭、舞台内の可能性的「恋愛」は出だしで排除され、競技として再規定される。

主役の男性教師はヘタレで存在感が薄い。
彼はラブ・ロマンスの対象者としては現状あまりに希薄で、少女達の裁定者としての立ち位置を発揮するでもなく、競技上の重要な舞台装置としてのみ無機質に君臨する。
だが、実際はこのことが逆説的に働き、教師対生徒達ではない、五人の少女達同士の紛争を主眼に置いた物語を構築し得ている。
ここが当初想定していた内容とは異なるものが描かれ、なかなか面白い。

五人の少女達は、各々に複雑な事情と悩ましい関係性を抱えており、彼女らがクラスに並び立つ事によって紡がれる挿話の数々は、ときに柔らかでときに重く、タッチの印象から想像するよりずっと多彩な表情を見せてくれる。

設定はいかんせんファンタジーではあるが、そんな突拍子もないルール下で足掻く彼女らの姿が愛おしい。
可愛らしい絵柄にも惹き付けられ、とにかく続きが非常に気になる作品だった。

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2011年02月20日

Posted by ブクログ

教師とキスをすれば主席になれる、という「恋愛専科」での学園生活を描いた作品。

軽く見えて実は重いストーリなんじゃないかフラグがチラチラ見え隠れしているので、
次の巻以降の話の展開がどう転ぶかで世界観が大きく変わりそうな気がする。

あと、雪緒と茜がこれまた良い感じな百合ですね!
担任を落とす方向じゃなくて此の二人は是非百合な方向で進んでいってほしい!
男性に好かれる女性だけじゃなくて、女性に好かれる女性っていうのも恋愛マスターって言えると思うし、世界観を間違ってはいないはず!!

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2010年07月24日

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