あらすじ
孤児院にいた頃に阿九斗に髪飾りをもらったという転校生ケーナ・ドロンズ。阿九斗の記憶にある少女はけーな? それともケーナ? 積極的に阿九斗に迫るケーナとそれに真面目に対応してしまう阿九斗。その様子を見て愕然とする絢子に不二子やけーな、ころねも加わって騒動を巻き起こす。王道学園コメディの本領が発揮されるシリーズ第6巻。
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Posted by ブクログ
シリアスな長編を経た前巻の最後に登場した転校生ケーナ・ドロンズの引き起こす騒動とその正体をテーマにした第6巻。この巻単体でほぼ完結しているので1冊分のまとまりが良いのが魅力的である。
前巻までの毛色の大きく違うシリアスな長編の反動か、以前の雰囲気通りの学園コメディ展開が、ケーナの新鮮なリアクションを加える事で刺激的に描かれている。この作品に求めていたのはこれだと言いたいほどの安心のハプニング乱発展開に満足すること間違いなし。よくもまぁあの手この手で妙な雰囲気に持ち込むことだと感心できるはずだ。
シリアス展開の要素もなくなったわけではなく、少しだけ出しながら結末に絡めているのでちょうどいい。ただケーナの話が今巻で完璧にまとまってしまうとは思っていなかったため、少々もったいない気もする。この結末は今巻以降にどのように活かされるのか、そこまで確認しないと判断できない気がする。