【感想・ネタバレ】荒南風のレビュー

あらすじ

「砂子(すなご)さんはいますか」。刑務所を出て横浜の暴力団鶴来(つるき)組の事務所にふらりと現れた元マグロ漁師・彦地秋郎(ひこちときお)は組長の息子・直樹を「誘拐」して西へと向かう。彼の動機は何か。目的地は? 砂子とは何者か。梅雨の末期に吹く冷たい湿った強風=荒南風(あらはえ)の如き情念で海図なき暗黒世界に乗り出す男と少年の旅路。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

初読みの作家。不思議なテイストのハードボイルド。刑務所を出た元漁師の彦地秋郎が訪ねたのは横浜の暴力団の事務所だった…彦地の目的は…不器用で、真っ直ぐで、ストイックで、得体の知れない主人公の彦地が、自らの犯した罪への贖罪のために行動を起こす。

船乗り、横浜、ハードボイルドというと北方謙三の初期のハードボイルド傑作を思い出すが、この作品にも、北方謙三のような風合いを感じた。

しかし、主人公の彦地の立ち位置が今ひとつ曖昧に描かれているためか、設定やストーリーの面白さが減じているように思う。

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2014年05月06日

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