あらすじ
中学一年生のユキコは、母と兄の3人でこの街の団地に引っ越してきたばかり。学校や友達にも慣れてきたものの、ふと村の風景を思い出しては寂しくなる日々。そんな中で、同じ団地に住むクラスメイトの男子・ピータカを妙に意識するようになり…。雪降る田舎町を舞台に、純粋な少女が少しずつ大人に近付いていく小さな恋の物語。
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匿名
キュンと切ない
主人公の中村薫子は13歳の中学一年生の女の子。
ずっと山あいの村に住んでいたが空気が冷たくなってきた1か月前に今の街に引っ越してきた。
彼女が住んでいる団地の真下の部屋には同い年のピータカこと崇弘が住んでいる。
おおむね良好な関係ではあるがからかわれたりするのが少し気になる。
そしてユキコがもうひとつ気になることは、街の女の子たちと違って流行にうといというか価値観が合わないことだった。
みんなは十代の女の子向けの雑誌を買いおしゃれなどのトークをかわしているがユキコはそれについていけない。
かわいいと思ってしていっているおばあちゃん特製の毛糸の帽子も悪気なく雪ん子みたいと言われ……。
最初はどういう話か分からなかったけどなんとなくユキコに共感しながら読めた。
今の自分、家族の選択によってありえたかもしれない自分など考えてもどうにもならない上に、子供故に選択権がないというなかで今の人生でいいと思っているのが少し切ない。