あらすじ
私たちの生き方は正しいのだろうか? ブッダが唱えた「九項目」を通じて、すべての人間が、自分の能力を活かしながら、幸せに生きることができる道を提案する。【目次】序章 ブッダの生きた幸福の境地/第1章 「生き方」はどうすればわかる?/第2章 正しい生き方をやってみる/第3章 慈しみの心を育てる/第4章 人生に意味はあるのか?
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Posted by ブクログ
人間の生きる際の必須行為は第一に学ぶこと第二に仕事をすること第三に社会の一員として生きていくことを挙げている。だから、「学ぶことが嫌だからしない」「仕事をすることが嫌だからしない」というのは必須行為を
守っていないことになる。どうせやらなくてはいけないこと(必須行為)なのだから楽しくやろうと提案している点も印象に残った。その根拠に動物たちをみていると苦しいからしようといったことはプログラムされていない点つまり楽しくないのにすることは自然の法則に逆らっている点を挙げている。アランの幸福論でもご機嫌に生きることを重視していたように思う。
ただし、世の中にあふれている学ぶことや仕事の中で何を選ぶかは選択権がある。
仕事についての選択の考えが印象に残った。
本書では仕事はやりがいがあるもの・したいものを選ぶのではなく、自分が能力を持っているものを選ぶと社会も自分も幸せになれるとの記述があった。
その根拠として社会はある分野でトップレベルの能力や良い能力のある人からものを買うために、自分がいくら好きでも能力が無ければ仕事がもらえない点。自分が能力を持っている仕事をすると周りから信頼されたり、周りを喜ばせることに繋がったりするために最終的に自分が幸福になる点。好きなことがいつまでも好きとは限らない点を挙げている。また、本書では人を喜ばせないことは仕事ではなく趣味だと断言している。
職業選択の際には自分がその仕事を行う能力をもっているかどうかで判断することもいいと思った。
ストレングスファインダーともこの点は似ていると思う。
初期仏教では自分の頭が悪くなることは避けるべきとされている。その一つが飲酒である。私は比較的酒好きではあるが自分で自分の頭を悪くすることは馬鹿らしいと思うようになったために断酒を始めようと思った。
自分は社会のネットワークの一点であるから、自分のやるべきことを果たして迷惑をかけないように楽しく生きていくことが重要なのかなと思った。
自分が何か行動を起こした際に今、なぜこういう行動をしているかということを自分に尋ねて行動し、理由がないことがあればそれをやめることで無駄な行動が省けるという考えがあった。時間を無駄にしてしまったと自己嫌悪に陥ることも多々あるので、これも実践したいと思った。
Posted by ブクログ
話の進め方がうまい。
「どうせやらなければならないのだから、楽しんでやろう」と言われたら、
「わかってはいるけれど・・・」と抵抗する気持ちが生じるものだ。
しかし、著者は、「人間は楽しいことしかやりたくないものだ」ということを、
「それでは無法地帯になるのではないか」とこちらが心配になるくらい、
とことん語る。
そして、別の切り口から、やらなければいけない3つのこと
(学ぶこと、働くこと、社会と関わること)について言及している。
結果としては、「どうせやるなら楽しまなければいけない」という話になるのだが、
なんの抵抗もなく頷けた。
Posted by ブクログ
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▼ 100文字感想 ▼
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あなたの生き方は正しいですか?「好き」なことよりも、
「できる」こと。「愛」よりも「慈しむ」。楽しいか楽しくない
かを判断基準にという人もいるが、できるから楽しいと
いう考えに納得。生きる道をシンプルに提示してくれる。
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▼ 5つの共感ポイント ▼
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■「好きなことを仕事に」は間違いです。「できるから楽
しくなる、好きになる」というのが本当です
■「生きる意味はなんでしょうか?」と問う必要はありま
せん。「あなたはしっかり生きているのか?」ということ
が、私たちの考えるべき問題です
■虎には牙と強い足があり、馬にも蹴る足があり、蛇に
は餌をとるための毒があります。人間には脳しかあり
ません。酒はその脳を壊します
■慈しみは人間に「本来ない」もの。人間は本来エゴイ
スト。そこで、いかなる生命でも幸福でいてほしいとい
う気持ちをあえて育ててみる
■食べ物の写真を観たって美味しいとは感じられませ
んし、テレビの料理番組を見たってお腹は膨らみませ
ん。自分で作って食べなければ、何の意味もありません
Posted by ブクログ
・私たちの生命は、他ならぬ地球(延いては宇宙)に支えられているんですよね。
『ブッダは実在しない』を読み終えるところで、『ブッダの幸福論』を手に入れました。アルボムッレ スマナサーラ長老は、ブッダが実在しない?なんて、思ったことすらないんだろうな(・・?
『ブッダは実在しない』を読み終えて、私のための仏教の教えを再構築したいという気持ちが強くなってきました。テーラワーダ仏教は、ブッダの教えに近いという話なので、よく学びたいと思います。
本書では、生きることは完全に無価値で、無意味である。と指摘しました。といっても我々人間には、この上ない尊い目的を作ること、ゴールを設定することができるのです。自分で設定した目的なので、何の脅迫感もなく楽しくその目的を目指して、まっすぐ生きることができるのです。
シンプルなことを一つひとつ、確実に淡々とやっていけば、それが有意義な生き方ということになります。生きるということは、絶えず死をさけることです。自然の法則でハードルを乗り越えられないほど弱くなるまで、死に挑戦し続けることが、生きることなのです。
考えてみると、私たちの生命は、私たちが考えている以上に他の生命に支えられています。ですから、みなの成功は、喜ぶべきことです。エゴや憎しみさえなければ、世のなかには、簡単に楽しくなる方法があります。ほんとうに、ちょっとしたことで、いくらでも楽しくなります。~
アルボムッレ・スマナサーラ長老は、仰います。「自分が幸せになりたいのであれば、家族のみんなも、友達たちも、みんなそうでしょうと、そういう人々に対して同じ気持ちをわざと育ててみるのです。やはり幸福であって欲しい。やはり成功して欲しいと」。