【感想・ネタバレ】ちょっとした日本人の知恵のレビュー

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

荒川洋治氏がラジオで紹介していて、面白そうだったので購入。早速頁をめくってみると、食べ物/暮らし/社会人/人生を豊かにするの四章に知恵がわけられている。

〈〜するとよい〉(「いい」ではなく「よい」なのが良い)という締めで、身近な知恵が短文で綴ってある。お、役に立つというものから、何だそりゃという...続きを読むものまで、面白おかしく読める。淡々としているのが良い。

〈食べ物の知恵〉の章から

〈ピーナッツを二度楽しむ。
 「どっちがおじいさん、どっちがおばあさん」と当てっこをする。
 二つに割ったとき、胚が髭のようにくっついている半分がおじいさんで、その分くぼんでいる半分がおばあさん。しかるのちに、よく噛んで食べる。〉
(愉しい知恵である。「しかるのちに、」という不必要に待つ配慮が笑える)


〈ゆでたトウモロコシを上手に食べるには、まず無理をしてでも縦に一列粒をとってしまうとよい。
 そうしておけば、その左右の粒は親指で押すだけで簡単にとれる。かじるのは野趣に富んでいるが、胚の部分まで食べられないので栄養的にソン。〉
(「野趣に富んでいる」かじりつきが損である理由まで書いてある。)

〈子どもにスイカを食べさせるのなら、昼間にする。夜食べさせるとおねしょをする。〉
(スイカが好きな子どもの扱いにまで及んだ、日常の知恵。手がかかる経験から、端的な評言が生まれる)

〈焼き芋はバターをつけて食べると、胸がつかえない。〉
(「つかえない」かどうか個人差があるところを、一般的に述べているのがよい)

〈てんぷらの油に火が入ったとき、青菜を投げ込むと消える。〉
(普通に役立つ教え)



〈暮らしの知恵〉から

〈トゲが刺さったとき、五円玉の穴をトゲに当てて押すとトゲの頭が出てくる。〉
(ふむふむ)

〈風呂上がりに冷水をかぶると冬寒くなく、お湯をかぶって出れば夏涼しい。〉
(ほうほう)

〈風呂の残り湯を抜くとき、腕で時計回りに渦を作ってやると短い時間で湯が落ちる。
 南半球だったら、逆回りにする。〉
(そ、そうか。笑)

〈後ろから首を絞められたときは、右手を自分の胸の前から回して、首にかけた相手の左手の薬指と中指の間に親指をこじいれる。
 相手の薬指と小指をしっかりと握りしめ急激に腰を落とし、相手の腕の中をくぐり抜けながら横に移動して立つと、首を絞めた手は離れている。〉
(そうか!)


〈社会人の知恵〉より

〈都心で最終電車に乗り遅れたら、地下鉄の工事現場に止まっているダンプを探す。
 自分の帰る地区のナンバーをつけている車の運転手に、帰社するとき一緒に乗せてくれないかと頼むと、親切に家の近くまで送ってもらえる場合がある。〉
(ほんまかいな)

〈新聞記事を読んで、明るい印象の材料を赤鉛筆でマークし、暗い印象の材料を青鉛筆でマークしていくと、時代の空気と傾向がよくわかる。〉
(ほーお、そうかね)

〈飲みに誘った女性がいくら飲んでも酔わないときは、脈がないのだから諦めるのが正しい。〉
(うん、確かにね)

〈相手の名前を度忘れしてしまったときは、「お名前は何とおっしゃいましたっけ」と尋ね、相手が名前を言ったら「いえ、そうではなくて下のお名前のほうは?」と言いながら姓を記憶してしまうと角が立たない。
(ははあ)

〈自分で文章を書いたとき、ここはよく書けているとうっとりする箇所は、一番だめな箇所だから削ったほうがよい。〉
(至極名言!)

〈「かわいそう」とは「ほれた」てことよ。〉
(???)


〈人生を豊かにする知恵〉より

〈書店でくれる文庫本の目録は、トイレに置いておくとちょうどよい読み物になり、適度に排便に集中できる。〉
(グッドアイデア!)

〈軽石を粉にして飲むと、朗らかな音色のおならが出る。〉
(えええ、笑)

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